創作中心に二次創作(ゲーム)のイラスト展示を主としたサイトです。
という自己紹介でしたが、じつはオリジナル作品もたくさん用意されていて、楽しく拝見しました。
管理人のひおう未空さんは、ゲームと漫画と小説と音楽が好きで、多岐にわたる興味・関心を、ウェブサイトのコンテンツとして表現されています。そのため総花的な内容となっているわけですけれども、私はこれを欠点だとは思いません。
仮にコンテンツを「サガ」シリーズの二次創作だけに絞り込んだところで、現在の3倍も4倍も作品を増やせるはずもなく、お客さんが増えるわけでもない。むしろ、窮屈な制約にやる気をなくしたり、更新頻度の低下を嫌ってお客さんが減ったりする可能性の方が高いのです。今後もいろいろなコンテンツを思うままに作っていかれればよいと思います。
誰もがその道で一流のサイトを作らねばならないわけではありません。楽しく更新できて、そこそこ人気があるなら、それ以上を望む必要はないと思います。一流の才能が無駄になっているなら、あえて苦言を呈する意味もないとはいえませんが、素人目にその判断はつきかねる、というのが正直なところです。
自分の創作の世界観を広げる、というか、来てくれた方にその世界に入っていただけたら良いなと思い、個性を出したつもりなのですが、それが独りよがりになっているような気がするのです。でもこれを個人的に変えたくないと思っているのです。掲示板に書き込みもありません。後、日記で自分の病気の事を伏せてはいるのですが吐き出しているのでその辺りで引かれてしまうのかな,と思います。
HP作成は「ホームページビルダーー8」を使用し、自分なりに見やすいと思って作っております。相互リンクや共通の趣味のお知り合いなどが出来るサイトに出来ればよいと思っております。どうぞアドバイスを宜しくお願いいたします。
ここ数日、立て続けに同人系サイトへのアドバイスを書きました。私がひおうさんにアドバイスしたいことの少なからずは、その中に書かれています。手抜きで申し訳ないのですが、まずは以下のアドバイスに、ざっと目を通していただけますか?
……というわけで、私のアドバイスはもうお分かりだろうと思います。
デザインや日記は現状維持でかまわないけど、掲示板に書き込みをもらうのはラクじゃない、ということです。
以下、補足説明です。
ぶっちゃけた話をするなら、素人が趣味で作っているウェブサイトがむやみに「個性」を追求しても、さしてよい結果には恵まれません。なぜかといえば、デザインの世界も他の世界と同様、素人が思いつくあらゆるデザインは既に、プロが通過した跡に過ぎないのです。だから、よいデザインのサイトを作ろうと思ったら、よいデザインのサイトをたくさん見て、それらを真似ていく方がいい。
そのままパクったら犯罪ですよね。だから無料で配布されているテンプレートを使いましょう……といいたいのでもなくて、デザインの定石、基本的なルールとパターンについてお勉強されることを勧めたいのです。いや、テンプレートを使ってもぜんぜんかまわないですよ、部分的な改造から修行をスタートさせるのは、よい考えです。ただ、テンプレートを使ってあなたは何も考えないのが一番いい、とかそういった提案をしたいのではない。
そんなわけで、ひおうさんのサイトのデザインには、いろいろ改善の余地はあります。
例えば、メニューフレームの幅を統一するだけでも、サイトのイメージにまとまりが出てくるのです。強いこだわりがないのであれば、フレームの幅くらい統一してもいいのではないか。
あるいはフォントサイズ。IE で文字サイズ「中」にしたときに 10px 程度になるサイズということで <FONT size="-2"> なのでしょう。これがかなりきつくって、文字サイズ「小」ならギリギリ読めるけれど、「最小」では読めません。一方、掲示板では font-size:12px; が多用されていますよね。対象読者層を考えるなら、サイトの方も 12px 固定がいいのではないか。もしくは、<FONT size="-1"> なら、ほとんどの閲覧者にとって問題ないはずなのです。
右下に配置する背景画像、四角い画像では絶対にダメだというものではないのですが、基本的には周囲になじむ画像を使った方がきれいに見えることが多いのです。以下の参考図は輪郭の処理が手抜きなので、あまりピンとこないかもしれませんが……。
……3点挙げてみましたけれども、今ここでデザインの定石について網羅的に解説することはできません。お勉強すると、こういった様々なチェックポイントについて、自分で気付き、改善していけるようになる、という事実を押えていただければ、ここでは十分だと思います。
ただですね、正直なところ、こうしたことを頑張って改善する意味があるのかというと、あまりないような気がしています。デザインを多少、見栄えのよいものにしたって、掲示板への書き込みは増えないし、閲覧者も増えません。残念ながら、サイトの見た目なんて、よほど素晴らしいか滅茶苦茶ひどいかでなければ、閲覧者にとって、さしたる意味を持たないのです。
過去に多くのアドバイスの中で書いてきたことですが、おそらくサイトのデザインを改善する最大の意義は、製作者自身が、自分のサイトを好きになれることです。自分のサイトは見難い、きれいじゃないと気に病む製作者は、自分のサイトを嫌いになってしまい、更新する意欲が途切れてしまいがちなのです。それは製作者にとっても閲覧者にとっても不幸なことです。だから、現在のデザインに不満があるなら、改善した方がよいだろう、とは思うのです。
逆にいえば、製作者が満足しているなら、(致命的な問題がない限り)デザインはそのままでいい。
ひおうさんのサイトは、とりあえず文字サイズ「中」で閲覧する分には、申し分のない見やすさを備えたデザインだといえます。文字サイズ「最小」にしている人は、ひおうさんのサイトを閲覧するときだけ文字サイズの設定を「小」か「中」に変えればいいのだろうと思います。メニューとコンテンツという縦2分割のフレームを利用したレイアウトも、フレーム対応のブラウザでアクセスするであろうほぼ全ての閲覧者にとって、見慣れた、分かりやすいデザインでしょう。
そういうわけですから、デザインの改善が「必要だ」とはいえません。ひおうさんが現在のデザインを変えたくない
のであれば、現状維持でよいと思います。
掲示板への書き込みが少ない、または全くないのは、とくに驚くようなことではありません。Advice351 森の中の丸太小屋に詳述したので、概要だけ述べますが、ひおうさんのようなケースは珍しくありません。当サイトの場合、カウンターの数字が10万増えると1通メールが届くというくらいのペースです。ひおうさんのサイトに当てはめると、あと1~2年は誰からも感想がもらえないということになりますよね。
私は基本的に、よそのサイトで面白い文章を読んでも、何も感想を書かないし、作者に感想を伝えようともしません。ひおうさんは、いかがでしょう? おそらく、それほど感想を作者に伝えていないと思うのです。それは作者が嫌いだからですか? 違うと思います。単に面倒なのはないですか? Web拍手をポチッとクリックするだけのことが、なぜか面倒……ですよね? 作者の立場になると、ついつい「それくらいやってくれてもいいじゃないか」と思ってしまう。でも、それが難しいのです。
世の中には、自然と周りに人が集まってくるという得な性分の人もいます。生まれつきなのか、育ちなのかは分かりませんが、たいていの場合、真似しようとしても真似できないことだけはたしかです。だから、羨ましがっても、あまり意味がないのですね。
せっかく素晴らしい作品を公開しているのに、どうしても感想や意見をもらえないとき、唯一確実な対策は、お互いに感想を言い合う仲間を作ることなのです。この長年培われてきた人類の叡智を無視する手はないでしょう。
結局、赤の他人のために、優しくしてくれる人はそうはいない。でも自分だって、ウェブで出会った人全員にサービス(=作品の感想を書く)していたら、ブラウザを開くのも嫌になるに決まっているのです。だから、人数を限定して、仲良くなって、感想を言い合うことにする。これなら何とか、続きます。ただし、当たり前のことですが、自分がサボれば、相手も感想をいってくれなくなります。これはわかりますね?
文字通りの意味での「同人活動」あるいはそれに似たものをやっていくだけのエネルギーがない場合には、ではどうしようもないのか?
そうでもありません。
ちょっと気に入った作品に出会ったら、「面倒くさい」という気持ちを頑張って打ち倒し、何かしら感想を書くのです。自分のサイトのアドレスを相手に(なるべく自然に)伝えるためには、掲示板か、サイトのアドレスの記入欄があるメールフォームがよいでしょう。ウェブ拍手は名前欄もアドレス欄もなく、文字数制限が厳しいので、自分のサイトのアドレスを伝えることは諦める他ない。ただ、掲示板に1回顔を出しておけば、その後はウェブ拍手でもよいわけですね。
仲間を作るのは、最初に大きなコストがかかる代わり、うまく回りだせば費用対効果はかなりよくなります。自分が感想を書き続ければ、相手も感想を書き続けてくれます。仲間を作るエネルギーがない場合には、いつまで経っても効率が悪い。前述のように掲示板などに感想をドンドン書いていっても、相手の方が自分のサイトの感想を教えてくれる確率は高くありません。10サイトの掲示板に感想を書いても、ひとつも見返りのないことだってあります。
なので、私は仲間を作ることを勧めたいですね。
相互リンクは、いきなりお願いしても断られることが少なくありません。
では、どうしたらよいのか?
一方的にどんどんリンクしていって、リンク報告を欠かさないことです。リンク報告はメールが一番よいです。そして、単にリンクしましたよというだけでなくて、気に入った作品の感想などをきちんと書き添えましょう。自分のサイトの宣伝は、やめておいた方がよいでしょうね。相手を褒め称える言葉だけを選ぶのがベターです。苦言を呈するのは、もっと仲良くなってからいくらでもできます。これから仲良くなろうという段階で、することではないでしょう。
ところで、好きでもないサイトにリンクしてはいけないし、リンク報告もしてはいけません。下心はあってもいいのです。でも、半分は真心でなければダメですよ。全部ウソでは、相手にも失礼ですけれども、何より自分の心が持ちません。疲れて、疲れ果てて、病気になってしまいます。だから注意してください。
感想をもらえるかどうか、趣味の仲間や知り合いを作れるかどうかは、じつのところ、サイトの出来そのものとはあまり関係ないのです。ただ、結果的に、関係があるように見えることは、ないではない。
ここでいきなり「こっちの話」をするので、ひおうさんは面食らうかもしれませんが、少し我慢して読んでください。
私のサイトは、歴史的経緯から、テキストサイトとかブログとして扱われることが多く、私自身の巡回先(=よく見ているサイト)もテキストサイト界隈とかブログ界隈とみなされるサイトがほとんどです。テキストサイトとは何か、ブログとは何か、という問いはとりあえずキャンセルしてください。そう呼ばれる世界があると思っていただきたい。
さて、今ここに第三回東京ブロガーカンファレンス開催のお知らせというのがありまして、これはようするに、ウェブでしか関係のなかった人と、会って話してみようという企画なのです。不思議なことに、参加者名簿を見ると、(とある狭い世界では)お互いに名前が知られている人が約半数なのですね。
なぜ不思議か? 主催者のサイトを閲覧している人は、どう少なく見積もっても3桁いるのです。その大半は、無名の人なんですね。なのに、企画に参加する人は、ごく少数のはずの、そこそこ人気のあるサイトの管理人が半分を占めるのです。おかしいでしょう、ふつうに考えると。
これは東京ブロガーカンファレンスだけが特殊なのではなくて、他のどの企画でも一定の傾向として、「そこそこ人気のあるサイトの管理人は企画にも積極的に参加することが多い」という習性が確認されるのです。
参加者名簿が公開されないケースが多いので抽象論になってしまうのですが、人気サイトが読者を集めて開催するオフ会というのがあるわけです。ここでもなぜか、参加者には人気サイトの管理人が多いのです。1日1000人が閲覧しているサイトがオフ会を開いて10人集まったとすると、2~8人くらいが、そこそこ(オフ会を開催したサイトの周辺では)名の通ったサイトの管理人。そもそもサイトやブログを持っているウェブユーザは2割弱なのだから、読者オフに参加する人の8割は「見る方専門」でもおかしくない。ところが実際のオフ会では、そんな人は1~3割しかいない。
おそらく、ウェブ発の活動に対する積極性と、ウェブサイトに多くの閲覧者を集める才能には緩やかな相関があるのだと思います。どちらが鶏で、どちらが卵なのかはわかりません。あるいは、両社には直接の関係は全くないのかもしれない。ただ、結果的に、多少の関連があるようには見えるわけです。
さて、そもそものお話は、意見や感想をもらうにはどうしたらよいのか、ということでした。私の回答は、仲間を作ろう、というものだったわけです。サイトの改善で知り合いや感想を増やすのは、難しいのではないですか、と。けれども、サイトの内容と知り合いの多さには関連があるように見えることもあります。それは認めますが、注意して先の文章を読み返していただきたいのです。
サイトを持っていない人や、無名サイトの管理人だって、オフ会に顔を出しているのですね。顔を出してしまえば、同じことなんですよ。人気サイトの管理人は高慢で、無名サイトの管理人に話しかけられても返事もしないなんて、そんなことはありえない。「オフ会に参加します」ってメールを出せば、他のどんな参加者とも、ほぼ同じ土俵に立って、知り合いを増やせるのです。
オフ会は極端な事例かもしれませんけれども、とにかくですね、ただ待っていても、知り合いは増えません。だから自分から声をかけたり、企画に参加したりして、知り合いを増やすしかない。その際、サイトの出来はほとんど関係ありません。要は、やるべきことを、やるかやらないか。だったら、やればいいのです。ひおうさんなら、できますよ。頑張ってください。
アドバイスは以上です。