趣味Web 小説 2008-08-07

Apeman さんと HALTAN さんのやりとりを読む 4

敵に勝ちたいだけなのか? とHALTANさんがいいたくなるのは、私にもよくわかる。大砲があれば、そりゃ戦いには勝てるでしょうけど……という話。

外形的に勝てばいいなら、それでいい。でも、議論でコテンパンに負けたって、納得できないときはできないのが人間でしょう。反論があるならいってみろ、っていわれても、私なんかもう、何もいえない。何も思いつきさえしない。それでも、やっぱりもやもやしてる。ストンと腹に落ちるものがない。

自分がいいたいことも分からないようなヤツが、駄々っ子みたいなことをいってるんじゃないよ、とApemanさんは呆れるかもしれないが。

かつて、私が容赦ない批判を浴びせた結果、消えてしまったウェブサイトやブログがいくつもある。その筆者たちは、「蒙を啓いた」私に感謝していただろうか。わかりきっている。仮にそういう気持ちがゼロではなかったとしても、悲しみ、困惑、怒り、憎しみ、そういった気持ちのほうがずっと大きかったに違いない。

自分が間違っていると思う意見がウェブから消えて、私は嬉しかったか。

はじめは、嬉しかった。だけど、404エラーのページを何度も、何度も、開くうち、バカなことをした、と思うようになっていった。

いつしか、批判対象が消えるたび、ズドーンと気分が打ち沈むようになった。こんなことなら、むしろ放っておけばよかった。どうせ世の中に何の害をなすほどの影響力もなかったのだ。そう思いつつも、反論欲にかきたてられて文章を書いているとき、投稿するとき、私は悲しみを忘却しているのだった……。

そりゃね、こんなのは、ただのお節介ですよ。論敵を大砲で沈黙させたいなら、Apemanさんにその自由はある。やりたければやればいい。悪を論破して何が悪い。そりゃ悪くない。どんどん論破なさればいいと思う。私のいう「副作用」なんか、「効用」と比較すれば、顧慮に値しない些事かもしれない。

「わかりません」で抵抗する連中は、卑怯で、バカで、許し難い。ウェブサイトやブログを消すのは、無責任で臆病な逃走に過ぎない。それもひとつの見識だと思います。私自身、こういう風にでも思わなきゃ、苦痛に耐えられない。

狂犬の言い分がまとまっている記事。オマエはこんな身勝手な理由で人を傷付けて回っているのか、とお怒りになる方は多いと思う。現時点においても、私を突き動かす力の多くは、この記事で説明が付く。

たしかに世間様の倫理観には反するのだろうし、損得をいうなら、「馬鹿なことをした」と私も思います。けれども私は、世間様の倫理観や損得の上に、別の何かを置いて行動しています。だから、世間様の倫理で責められても、よりによってfujiponさんを叩いてしまう大損を理解しても、私はやめられなかった。

さらに3年が経ち、私の信じていた「何か」は、いくぶん磨耗が進んだように思う。それがいいことなのか、悪いことなのかは、よくわからない。

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