趣味Web 小説 2010-01-29

記事を書くのもネタ帳を整理するのもイライラの力

memo:記事にならなかった話題(2010年1月版) 他(2010-01-25)の補足記事です。

私は様々な話題のメモにはてなブックマークを利用しています。会社の昼休み、自宅、出先、実家……どこでメモしても同期が取れて、ブックマークレットで簡単に記録できるのが、便利でよいと思っています。「ブックマークレットではてなダイアリーにかんたん投稿」という手もあるのですが、多少、思うところあって、非公開のブックマークにしてます。

もつたいないと思つた。(中略)記事の完成度だの何だのは氣にする必要がないと思ふ。

過去に何度か書いてきたとおり、私にとってウェブに何かを公開するのは「面倒くさい」ことなんです。何かしらの動機なしには、「面倒の壁」を越えられません。

はてブに記録するなんて、ボタンひとつ押すだけの手間なんですけれども、それすら「面倒くさい」。だから、「後で何か言及するかも」と思った記事しか記録しないのです。

で、1日に1回くらい、自分のはてブを眺めて、何か書こうかなあ……と思案します。でも、文章を書く面倒くささは身に沁みていますから、よっぽど「これだけは書いておきたい!」という気持ちが湧き上がってくるか、他の記事を書くのに途中で疲れて、何となく惰性で軽く書くか、何かしらそういった状況が整わないとダメなんですね。それぞれ思うことはあるんだけど、「また今度にしよう」というのが大半。

では、どうしてストックを消してしまうのか。それは、ストックされた話題が増えてくると、ひとつひとつの話題については、記事を書く面倒を乗り越える力がないのだけれど、それがたくさん集まると心を動かす力を持つからです。何か書きたい気持ちはあるのだけれど、具体的な文章にならない。結果、イライラする。

記事は書けなくとも、はてブから下書きページに転記するくらいのやる気はあるんじゃないか……そう思ってやってみたのが25日の記事なんですが、やっぱりいまひとつでした。

私が「気になる」話題というのは、それ自体は別に、人様に紹介したいものではないんですね。「こんな意見が広まったら嫌だな」みたいな部分を含んでいるので、そこのところを注釈せずに紹介したくはない。あるいは、全体としては平凡なんだけど、一部に注目すると面白い、とか。

だから、単にリンクだけしても、それで私の期待するようなことは起きそうにない。事実はそうではないかもしれないけれども、いま、私はそう思ってしまう。すると、ただコピペするだけの意欲すら、全くわいてこない。で、イライラ解消のために、記事にならなかった話題はネタ帳から消してしまう。

経験上、イライラとか怒りというのは、怠惰な私を動かす大きなエネルギー源です。heartyなドラクエ9のレビューですら、Amazonを舞台としたネガキャンの嵐への怒りと、「もっとこういうレビューを書く人がいていいはずなのに……」というイライラゆえに書かれた、といっても過言ではありません。

このイライラの力は、「記事を書く」という創造的な方向だけでなく、「ネタ帳をスリムにする」という破壊的な方向にも、大いに力を発揮する、というわけです。

追記(2010-02-10):

「私が何う思つたか」を「はつきり書かねばならない!」と、さう徳保さんは思ひ込んでゐるのだけれども、私にしてみれば、「私の意見」は所詮「判斷の一つの材料にしかならない」ものだ。ならば、自分の意見を明示する事はプライオリティが低い、と云ふ事になる。「考へる材料」を多くの人に示す事こそが重要だ。

同意できません。野嵜さんだって、何も言葉を添えずに野嵜さんの名誉を毀損し侮辱するような記事ばかりたくさんリンクするような人がいたら、不愉快になりませんか? 私なら怒ります。ひどい記事を無言で紹介するのは、消極的な肯定の意思表示だと思う。実際、堂々と支持すると外野がうるさいから、黙ってリンクだけしておいた、なんて話を後で聞くことがしばしばありますし。

大勢が無責任にリンクしたせいで、非常に問題のある記事が検索上位に登場するようになってしまった、なんていう事例には事欠かない。常連読者の方なら無言でも紹介した側の意図を汲んでくれるだろうけれど、リンクの影響は常連の外側へ波及していく。問題含みの記事をコメントなしで紹介するのは嫌です。

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