趣味Web 小説 2006-05-10

連合の増税反対キャンペーンは悲しい雰囲気

私は自分が平凡な人間だということを知っているので、結果平等志向なんです。あくまでも「志向」なのですが。所得再分配の仕組みが用意されていない「ウェブサイトの人気」の分布などを見ますと、こりゃあ厳しすぎる、と。実力主義バリバリの世界では、とてもじゃないけど私など生きていけない。

実力主義なら自分の給料は上がると思っている自信過剰な人が世の中には多いようで、私は不思議に思う。同年代の人が集まると「給料が安い!」という話題が一度は出たりするのだけれど、その多くは「あいつよりは俺の方がいい働きをしているはずだ」とかいう主張。累進課税を強化して消費税を撤廃すればその格差は縮まるが、「それでは夢がない」という。ふーん、将来は自分の給料が上がると思っているのか。そして、自分の稼ぎは他人に分け与えたくないのですね。そのくせ突然、弱者に同情して「行政は何をやっているのか!」なんていいだす。あなたが何とかしたらどうか。

ともあれ、連合が嫉妬心に訴えるような、あるいは増税に対する素朴な怒りを喚起するような形でしかキャンペーンを打てないのは、残念ですね。左翼も所詮は私利私欲かよ、というつもりはない。倫理的説得の不可能を身に沁みて知っているから、やむなくこんな形をとるのだと思う。

悲しいのは、こうした状況下で真面目なブロガーたちを集めると、価値観闘争を真正面から仕掛けられて対応に窮してしまうことです。これは勝ち目ない。だから実力主義を奉じる人々の矛盾、例えば無能な自分が平均年収に満たないことへの怒りや、ズタボロになった敗者への憐憫の情などを突くのだけれど、それで万が一かりそめの多数派工作に成功したところで、虚しさはぬぐいきれない。じつのところ、連合の中でも一部の理論派以外は「戦略」ではなく「本気」でキャンペーンに乗っかっているのでしょうけど。

連合は essa さんを呼んだら面白かったんじゃないかな。まあ、ベタな話をしたいだけだったのかもしれないから、花岡さんの所得税廃止→消費税UPという主張でもキツかった可能性も。

関係ないけど、NHK が4夜連続で放送していた「プラネットアース」がとてもよかった。そのうちに再放送されると思う。第2シリーズは10月1日より。

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