なぜ羽田の拡張ではなく、千葉県に新しい空港が作られたか。しかも東京湾岸ではなく、成田のような内陸に。
その理由は、横田飛行場(以下、横田基地)にある。
少しずつ返還が進んでいるものの、東京都、栃木県、群馬県、埼玉県、神奈川県、新潟県、山梨県、長野県、静岡県の1都8県にまたがる、本州を横断する空域が、今も米軍の管制下にある。冷戦時には対ソ偵察機が飛んでいた。横田空域は、民間機も許可を得れば通過できるのだが、手続きが煩雑で忌避されている。
横田空域を背にする羽田空港は飛行ルートの設定に大きなハンデを背負っており、埋め立てて土地を拡げれば滑走路は増やせるものの、便数を増やすことは難しかった。そこで新空港は横田空域の影響のない距離まで東に逃げた位置に建設する必要があり、成田はその条件に当てはまっていた。
千葉県の浦安沖や木更津沖の案もあったが、検討の結果、横田空域に近すぎて運用が難しいことがわかった。そこで千葉県の印旛沼、富里、茨城県の霞ヶ浦周辺、谷田部なども候補地となったけれども、みんな住みなれた土地を移りたくない。反対反対の大合唱。それで御料牧場のある千葉県成田の三里塚が選ばれた。
やっぱり大反対となったけれども、国が不退転の決意で臨むや、地主の多数派が土地を手放すことに同意するに至った。成田市議会では次第に、空港建設推進派が断然多数派を占めるようになっていく。他方、騒音被害が大きく、空港の恩恵が少ない芝山町議会では、開港後も延々と空港建設反対派が大勢力を保持し続けた。
地元農家の反対というとき、「地元」の定義が必要になると思う。成田市という区切りでいうなら、空港反対が多数だったのは初期のみ。計画が具体化し、転がり始めるや、だったら完全開港を目指す、という意見が勝った。歴代市長は全員、空港推進派だ。千葉県議会議員も県知事も同じ。
ところが成田新幹線の予定地では、自分たちに利益のない空港のせいで騒音被害に遭うのは許せない、と大反対になった。空港に給油するパイプラインの建設も、たいへん難航した。いずれも予定地からちょっと離れれば、むしろ空港の恩恵の方が大きいので、県議会議員は推進派だが、地元町長は反対というねじれ現象。
結局、パイプラインは何とかなったけれど、成田新幹線は頓挫し、不便な空港になってしまった。
さて、石原慎太郎さんは、東京都知事を目指した際、まず横田基地の民間共用化を謳った。これは日米対立を煽ってカッコつけたかったからではない。東京の発展は国際化とともにある、との展望から、石原さんは羽田空港をアジアのハブ空港に育てたかった。そのためには横田空域の管制権を取り戻す必要があったのだ。
羽田空港の再拡張事業と横田空域の返還はリンクしており、1992年の一部返還がC滑走路、2006年に合意し2009年に予定される一部返還はD滑走路の供用につながっている。
横田基地の民間共用化は騒音被害の深刻化を懸念する地域住民の反対運動などのためすんなりとは進みそうにない。しかし日米両政府はアメリカ空軍と航空自衛隊の共用化で合意しており、横田空域の管制権は少しずつ日本へ返還されつつある。(今年9月25日の返還空域)
当面は、米軍から自衛隊に管制主体が変わるだけで、軍事訓練などの目的のため、横田空域の民間開放は行われない。それでも20年、30年という単位で考えるならば、これは横田空域問題解消への大きな一歩となる。今後も横田空域は外交問題であり続けるが、少しずつ、国内問題、経済問題としての側面を強めていく。
ここ数年、千葉県は成田空港の先行きに危機感を強めている。これも横田空域の返還が進みつつあるためだ。かつて「通過するだけの電車の騒音に悩まされるのは真っ平御免」と成田新幹線に反対した市町村が、成田新高速鉄道の建設に協力的になった。成田空港なき千葉県経済は、明るい展望を描きにくい。
「不便でも成田を使うしかないんでしょ?」と高を括ってきた態度が、いよいよ通用しなくなってきた。騒音を受け入れてでも成田を守らねばならない。また、ニュータウン開発が進んで駅がいくつも作られ、単なる通過地帯ではなくなったという状況の変化も大きい。
じつはアメリカの大都市近郊の空港でも、市街中心部へのアクセスに実質1時間弱程度の時間がかかる事例は珍しくない。成田新高速鉄道で成田と上野は30分台で結ばれる。まずまずの数字だと思う。歴史の古いフランクフルトやヒースローと比較するのは酷だ。
成田に国内線を入れ、羽田に国際線を入れる。乗り継ぎを便利にする取り組みが、遅々たる歩みとはいえ始まっている。羽田も環境問題、漁業問題があって、D滑走路の「次」は見えない。どのみち羽田だけではパンクしてしまうのだ。2つの空港が切磋琢磨し、協力し合う、そんな環境が整いつつあるのではないか。
そのキーとなる横田基地はアジアにおける米軍再編の大計画の中にある。つまり、沖縄につながっている。もちろんイラク、アフガニスタン、イラン、北朝鮮とも関連している。
パリ市街から電車で30分の位置にあるシャルル・ド・ゴール空港は、計画・建設の時期が重なり、市街との距離や、農地のど真ん中に作られたということからも、成田空港と比較されることがしばしばある。
なぜドゴール空港で建設反対の運動が起きなかったか。それは、地主が3人しかいなかったから、だそうだ。アパートやらマンションやらの立ち退きでもそうだけれども、100人、1000人を一人残さず説得しようとしたらたいへんだ。「妥当な金額」では3割が納得しないし、「金額の問題じゃない!」という人も出てくる。
フランスでもTGV(フランス国鉄高速鉄道)の建設では散々トラブルが生じ、抗議運動、建設反対運動も起きた(一部は今も続いている)という。了解を得なければならない人数が増えれば、日本でもフランスでも同じようなことになる。
ドゴール空港の建設予定地となった農園で働いていた雇われ農夫たちは、その後、どうなったのだろう。空港の建設作業員となり、今は空港で勤めていたりするのだろうか。
どうして、文章って最後まで読まれないんだろう。
弾さんが最終的に却下しているアイデアを、あたかも弾さんの結論であるかのように読む人が何人も。いつものメンバーなら「またか」だけど、意外な人が名を連ねているからグッタリした。
早とちりでもポジティブな感想につながっているなら、まだいい。でも実際には、たいていネガティブな言及に接続するケースが過半となる。今回もそう。弾さんは平気らしいけど、私なんか、こういうのを見るだけでもう、物をいう意欲を削られてしまう。
トラックバックしてる記事の多くもまた、弾さんが却下したアイデアを、弾さんの名案または迷案として扱い、弾さん自身が賛成していないことを半ば無視している。どうなっちゃってるのか。
とってつけたような結論は、文章の形作りの文言でしかない、として無視しているわけか。本音はこっちだろう、と意識的にか直感でか、推察しているのだろうか。文章をそのまま読もうとしない。この手の決め付けに泣かされた経験は誰にもあるだろうに。
……と、他人を見ると思う。自分が当事者になると、気付かない。
ニトリの安い「書棚」は値段相応の代物で、端から端まで本を並べたら、グワッと棚板が曲がってしまった。A4サイズのファイルを縦でも横でも並べられるビッグサイズだが、この棚板の弱さはどうしたことだろう? 実店舗へ調査に赴くと、棚1枚につき5kgまで、なんてシールが貼られていた。呆然とした。
……というのが2年くらい前の話。曲がった棚を裏返したりして、騙し騙し使ってきたのだけれど、とうとうA5版の本をずらっと並べているだけでも、棚が落ちそうな状況になってきた。幅の広いタイプなので、5kgは当然のようにオーバーしている。通販サイトにも棚の重量制限は書いておいてほしかったが、後の祭り。
同じニトリでもサイズが同等で2倍程度の価格の書棚があり、楽天市場などで図書館用やオフィス用などを探すと5倍、10倍の価格で扉もなかったりする。値段で分かれよ、ってことか。でもさ、やっぱり、書棚です、収納力抜群です、と謳っておいて、実際にはぬいぐるみの収納棚なのは釈然としない。
業務用のスチール製書棚は、棚1枚につき50kgとか100kgまで耐えられるようになっている。紙って、ふつうそれくらい重いよね? ふがー。
とうとう一部の棚が曲がりすぎて落っこちそうになってきたから、蔵書をドンドン減らすことに。「このミステリーがすごい!」は11年分溜め込んでいたのだけれど、20周年記念の総集編を買って置き換えることにした。「この文庫がすごい!」全巻と「Number PLUS」日韓W杯特集全5巻は代替品がないけど手放した。
再読するかも、みたいな本は軒並み放出しよう、と思ったんだけど、なかなか踏ん切りがつかない。ずーっと積読になっている本、もう読まないような気がするのだけれど、これも判断が難しい。一度はすごく読みたくて買ったのである。眺めていると、どうしても読みたくなるんだよね。
大きな本棚を買って、これで好きなだけ積読できるはずだったのに……。体積的には4分の1くらいしか埋まっていない、スカスカの本棚が恨めしい。
432,180円って、買えるか! いやまあ、買えるんだけど、買いたくない。あとこれも棚板の耐荷重を書いてないし。こんだけ高価で、耐荷重がニトリのウィング3と同じだったら面白いな。書棚一杯にファイルが入ってるイメージ写真を使っているので、まさかとは思うのだけれど。
それにしても、実店舗では表示するのが当たり前の情報が、なぜネット通販だと抜け落ちてしまうのだろう。私みたいに、それでも平気で買っちゃうバカな消費者が多いからかな。でもそれってネット特有かな?
10月に金属製の組立ワイヤーシェルフへ交換した。棚の耐荷重は100kg超だった。とりあえず5段で使っているが、こうなると次に心配なのは床だな。
最後に、これは僕のブログを読んでいる方へお願い。もし良かったら、僕のブログのコンテンツを誰か引き継いで管理してくれませんかね?はてなの日記データ形式と、Movable Type形式で
の日記データと
の日記データをダウンロードしておきますので、誰か「管理してあげても良いよ」という方がいたら、taitiro@gmail.comまでメールください。ちゃんとした人だと分かる人でしたら、データを送りますので、ウェブ上にアップロードして、公開しておいてください。あ、公開された文章への法的責任はきちんと僕が持ちます。そのために僕の連絡先も教えておきますので。何か文章に法的な問題が指摘されたら、その連絡先までメールください。
この記事が公開されてから1週間経ったらはてなから僕は退会して、↑の日記の記事も全部消えますので、もし引き継いでも良いという方がいたらそれまでに連絡お願いします。
メールを出したのだが、返事がない。はてなのポイント送信機能でも同内容の連絡をしたんだけど……。徳保隆夫はsjs7さんの基準では「ちゃんとした人」じゃないのかも。あと2日で期限の1週間になってしまう。
理由の説明まで求めるつもりはない。ただ、ダメならダメで連絡がほしい。このところ、そういう場面が多い。自分自身、「返事がほしい」というメールを無視し続けてきたので、当然の報いだとは思う。そして今後も私は、返信する気になれないメールには返信しないだろう。
テレビ番組の視聴者プレゼント企画が「当選者の発表は商品の発送をもって代えさせていただきます」と謳う理由はわかる。殺到する応募にいちいち返信はできない。仕事でもそうなんで、趣味レベルなら、たった1通のメールだって返信するのがかったるく感じたり。
sjs7さんと私とでは、いろいろ考え方などは違っているが、お互い困っているときには協力できることがいくつかある、と私は思う。一方的な信頼かもしれないけど。まあ「信じる」なんてのは、たいてい、よくよく観察すれば一方的なものなんじゃないか。
返信きました。
手を挙げた人は複数いたという。結論としてsjs7さんはymrlさんに過去ログ管理を依頼することに。その後のymrlさんの仕事は速く、sjs7さんの選択は正しかったと思う。
私のように「人付き合いをなるべく避けたいから、他人とトラブルになるのが嫌」という人は、他人に冷たくするのではなく、むしろ「いい人」であろうと努力するのが正解か。誰が相手でも優しく応対することで、特定の人から深い好意を寄せられないようにする戦略。
まあ、実際には、いちいちそんなこと、心配する必要もないだろうが……。ただ、他人に好かれるのは難しくとも、嫌われるのは簡単。知らぬ間に恨みを買ったりしないよう気をつけることが、同時に他の問題を避けることにもつながるなら、お得な話だと思う。
「Dの食卓」をやってみた。1995年に3DO版が出たんだけど、当時、何だったかのイベント(?)で展示されているのを見て、強烈に「やってみたい!」と思ったことを覚えている。まさか13年も経ってから遊ぶことになろうとは、当時は予想だにしていなかった。3DOといえば「チキチキマシン猛レース」の画面も衝撃だった。
私が中古店で買ってきたPS版はCD3枚組。あまりプレイ時間の長い作品だったら嫌だな、と心配していたんだけど、説明書を読んで安心した。2時間で謎を解けなきゃゲームオーバーだというのだ。
ロスの大病院の院長がスタッフや看護婦を射殺して立てこもる。娘(=主人公)が駆けつけ、説得のため病院内に潜入すると、宙を漂う水に取り込まれる。気付くと、そこは古城の玄関であった。中に入る主人公。背後で扉が閉まる。果たして中で待ち受けているものは? 主人公は無事に古城から出られるのか?
今時のゲームに慣れている人は、「Dの食卓」は操作に戸惑うと思う。フル3DのCG空間を舞台にしているのだけれど、自由自在に歩き回ることはできない。上ボタンを押すと、スルスルと数歩進む。下ボタンを押すと、元の位置に戻る。だいたい戻れない。仕方ないから、左右ボタンで向きを変えて、前進。
じつはこの作品、全編が既成のムービーで構成されており、リアルタイムの3DCG処理を行っていないのだ。「ベイグラントストーリー」など、PSのリアルタイム処理でも相当程度のクオリティーを実現したゲームを知っていたので、「Dの食卓」の関節の継ぎ目もあらわなキャラがムービーとは気付かなかった。
でも、仕組みがわかってしまえば、これはこれで便利である。○ボタンで「調べる」とき「当たり判定」に悩まされることはないし、調査可能なポイントは自ずと限定され、網羅的なプレイが可能。カメラ視点の設定がまずくて大切なものを見逃すこともない。ボタンを押しまくって指が痛くなってしまうこともない。
もっとも、見えているけど触れない、近付けない、は日常茶飯事。現在位置によって選べる方向が決まっているため、すぐ隣にあるものを調べるために、いちいち部屋の中央まで戻ってから方向を決めなおさねばならない、などイラッとくる場面も。
斜め前へ進みたいが方向変換すると後ろを向いてしまう、とかね。思い切って前進させたら、途中で自動的に向きを変えて目的の場所に到達、なんてことも。まあ、何度かやってれば自然と身体が覚えますが。
不自由な感じは否めないけれど、主人公が立ち止まってプレーヤーの操作を受け付ける、ほとんど全てのポイントで、向きを変えることが可能。右回り、左回り、必ず両方に対応している。映像圧縮技術がまだ貧弱だった時代でもあり、「なるほど、1時間足らずでクリアできるゲームが3枚組にもなるわけだ」と思う。
精細度の高いテクスチャの貼られた事物にスーッとズームインする場面もあり、なるほどこれはPSでは難しいのだろうな、とも思う。でも今だったら、どうだろう。PSPはもちろん、DSでも、リアルタイム処理でゲーム化できそうな感じがする。
「Dの食卓」でもカット割りは使われている。アップシーンはカットを割って切り分け、視点を固定して裏側のポリゴンを節約し……と、工夫の余地は多い。
個人的に、謎解きには興味がない。だからアドベンチャーゲームには手を出してこなかった。今回は短い作品ということで、珍しく頑張ってみた。結果的には幸運に恵まれ、サクサク進んだ。噴水広場のボタン操作だけは、総当りがダルくて攻略サイトに頼ったけど(えー)。
1周目は鎧に勝てず、何度再挑戦しても無理っぽかったので諦め。2周目はラスボス(?)に近づいてバッドエンド。3周目は玉虫探しを頑張って、ようやく「The End」を迎えることができた。
「Dの食卓」は、ふつうにDisk3まで進んでも「The End」とならない。確実に現れるDisk1とDisk3の各1匹と、ランダムで登場するDisk2の2匹、計4匹の玉虫に出会い、主人公の失われた記憶を甦らせると、もうひとつの物語が姿を現す。
多分、玉虫探しの最大の難関は、Disk1で主人公を操作できるようになったら、すぐに振り返ること。ヘンなところに強制的に移動させられちゃったら、まず脱出を考えるはず、と想像できれば簡単だけど、プレーヤーは探索意欲に燃えてるから。私はホントに運が良くて、なんか怖い雰囲気に気圧されて1周目ですぐ発見。
後で調べてみると、Disk2でのランダム出現ポイントのひとつが、鎧に襲われる部屋。3周目のDisk2で玉虫が鎧の部屋に配置されていたら、危うく「The End」を見損ねるところだった。
「時間切れ」がある都合上、キツい要素はDisk1に多い。私は適当に箪笥の引き出しを開け閉めしていたらハンドルを入手できちゃったけど。スロットマシンも、前進してから右を向かないと発見できない。見えていても近づけない物が多いゲームなんで、入口付近で回れ右する際に目に入っても、あまり印象に残らない。
ネタバレ満載で正しい謎解きの仕方を書いている日記。私はクリア後に読んだ。あーなるほど、広場のボタンもちゃんとヒントがあったわけだ。鈍い私が鎧に勝つのは不可能なので、そのヒントを実際に見ることは永遠にないが。
わけもわからない状態で右往左往するのが好きな人はいいけど、そうでなければ、とくに2周目以降の場合、むしろ真っ当な遊び方はイライラの元にしかならないのではないか。少なからぬ人にとって、こうしたガイドは非常に有用だと思う。
1日で3周して「The End」まで辿り着いたが、コンパクトなゲームのよさを、あらためて実感。もしこれが倍のボリュームだったら、きっと投げ出してる。「アーク ザ ラッド」も10時間以内にエンディングまで到達できるのがよかった。
完全にネタバレになるけど、「Dの食卓」のパズルを解く考え方についてメモ。
食卓にはいろいろあるが、調べられるのはボウルだけ。何か意味がある。
食堂には開かずの扉がある。調べるとノブが拡大されるので、いずれ鍵が手に入るはず。
食料庫には大きな酒樽。近づくと、ハンドルのない蛇口を調べられる。今は回せないが、いずれハンドルがどこかで入手できるのだろう。酒樽のそばの壁に近づくとトゲが出て邪魔される。ハンドルを入手したらこの仕掛けが解けて、その先へ進めるというわけ。
2階へ行くと、ひとつの部屋は死体があるだけで自動的に退出。再び入ることも不可能。放置でよい。
箪笥には引き出しが5つもあるが、1番上から紙が1枚出てきただけ。2〜5番目が無意味なわけがない。私はここで総当りアタックをはじめ、4→2の順でハンドルを入手した。本来はここで手に入れた紙をボウルに入れると文字が浮かび、それに従って4→2の順で引き出しを開けることになる。
暖炉で銀の鍵を入手。
1階へ戻ってタルの蛇口を操作し、壁の仕掛けを解除。先へ進むと「78」と書かれた扉。調べると鍵穴みたいなものがあるが、銀の鍵は使えなかった。この古城にはほとんど文字がない。だから「78」は目立つ。覚えておく。
食堂の開かずの扉は銀の鍵で予想通り開いた。
扉の先でまともに調べることができるのはスロットマシーンだけ。たった2桁の数字が出るだけのスロットマシーン。当然、「78」を作る。ランダムな動きのないスロットなので、「すべり」のルールを理解しなくても何度かやれば成功する。ここで指輪が手に入る。
「78」の扉は指輪で開く。
石に追いかけられて階段を駆け下りDisk2へ。
最初の部屋には、引き出しの開かない机と動く肖像画、開かずの扉と回転するおもちゃがある。肖像画を調べる前後で机の引き出しに変化はないが、おもちゃを回し馬を手前にすると扉が開く。
扉の先の部屋で調べられるのは、胸像、本棚、扉。扉の先で金の鍵を発見。
最初の部屋の引き出しを開けると本が出てくる。無反応の胸像は無視して本棚へ行くのが妥当。
本棚へ本を差し込むと、本棚が動き、隠し扉が姿を現す。
隠し扉の先にはエレベーター。順番に塔の各階をめぐる。
まず罠に邪魔されて取れない宝箱の部屋。いずれこの宝箱は取れるようになるはず。
次に噴水広場。ここで調べられるのは、噴水、2つの像の足元にあるボタン各10個、開かずの扉。ボタンに関しては、10×10で100通りの総当りをやれば何か仕掛けが解けるだろう。私はここで面倒くさくなって攻略情報を参照した。正しいボタンの組み合わせで噴水の水が消え、宝箱の仕掛けが解除される。
次はステンドグラスの部屋。何もないが、ガラスの向こうは明るいっぽい。
次は鎧の部屋。一番奥まで行くと鎧に襲われる。「調べる」不要なので、謎解き云々ではない。勝つと剣が手に入り、この剣で噴水広場の開かずの扉が開き、中の天体望遠鏡で射手座と水瓶座を見ると光が見え、その光の色に対応したボタンを押すと宝箱の仕掛けが解除されるという展開。
宝箱の部屋に戻って宝箱を開けると、拳銃が手に入る。
石の壁を銃で撃っても意味ないだろう。銃で破壊できそうなのはガラス。ステンドグラスの部屋で拳銃を撃つと、ステンドグラスは木っ端微塵になり、塔の外壁にある梯子が利用可能に。これで上へ進むとDisk3。
梯子の終着点にある扉から通路へ。通路には何もないが、中間地点でいったん歩みが止まり、方向を90度変更可能に。壁を調べることも可能。絶対に何かあると思う。片方が当たりで、歯車の部屋へ。
ガチャガチャと歯車を操作して、赤い光を中央に通せば道は開かれる。仕掛けを見れば、まあそんなところだろうと自然にわかる(説明になってない)。
光の階段を上ると、絵があるだけ。階段の途中で止まることはできない。となれば、絵を調べる他ない。するとラスボスと対面。
ラスボスは自分に近づくな、殺せといっているので、その通りにすればよい。拳銃以外に飛び道具はないから、迷いなし。
一部で「朝青龍スレ」として有名な、奥さんの不倫がきっかけで離婚した人の体験談。やっと読んだ。
この手の愚痴っていうのは、自分を悪くはいわないもの。とくに2chのような場で語ることは、絶対に検証なんかされないので、どんな嘘でも入り込む。無論、本人は100%ホントのことを話しているつもりなんでしょ。そのときはね。
まあ、そうだからこそ、生の感情が露呈してしまって、しばしば袋叩きに遭うきっかけともなる。
長々と書いてる「1さん」も、けっこう危うい面をさらけ出している。
自己正当化のためなんだろうけど、徹底して自分だけが冷静でカッコいい人間という描写に終始する。容姿はふつう、といい、間男とその彼女を美男美女と書いて眼くらましにしているけれど、読み進めば結局、美男・美女ゆえにいっそう滑稽なシーンが登場し、キツイ皮肉が飛び出す。
奥さんについては昔:aiko、今:朝青龍と書き、「ブフー」「ブモー」と喋らせて、バカにして笑いをとろうとする。みんな欠陥を抱えているので、相対的に常識人の「1さん」がワンランク上の人間に見えてくる仕掛け。でも、これ全部、「1さん」が書いているわけでね。むしろ気持ち悪い、と私は思う。
愚痴を聞くというのは、まあこういう気持ち悪さを乗り越えて、相手の心情を受け止めること。私はもうすっかり嫌になったので、予め「愚痴っていい?」と訊ねられたら、「他の人にした方がいいと思う。自分はきっと、黙って聞けない。心が狭いから」などと答えるようにしている。
こうまで周囲の人々を貶めてみせないと、自らを浄化できない。誰にもそういうときはあるのではないか。解毒の儀式に目くじらを立てることはない。助け合いの精神でいこうよ。頭では、そう思うのだが。
そもそも私がこの手の話題に共感できない、というのも大きな壁。人間の身体構造から考えて、1対1の恋愛は不自然である。愛情と独占欲は脳の仕組みからして無関係ではないのだろうが、家族愛や友愛は1対1の独占的関係を(必ずしも)要求しないのであって、人工的な文化の影響が相当に大きいのではないか。
恋愛関係と独占欲の癒着は、世界に利益をもたらしていない。奥さんの不倫をことさらに問題視すること自体がくだらない。
あるいは、「1さん」の書き様だと、奥さんが不倫してようとそうでなかろうと、あまり奥さんを大切には思っていなかった様子。むしろこれって奥さんの不倫にかこつけて冷めた関係を清算した話なんじゃないか。完結編で「1さん」は奥さんに説教をするのだけれど、私には白々しく聞こえる。
序盤の飽きた2ちゃんねらーの反応が正直すぎる。
「1さん」は愚痴を聞いてもらって、たくさんの共感を勝ち得たつもりだったけど、相手は単に面白い話を聞いて楽しんでいただけだったという。「1さん」への同情や賞賛の声は、結局のところ、市川團十郎の舞台で「成田屋〜」と声を掛けるようなもの。場(と読んでる自分の気分)を盛り上げるための道具だった。
それがいけないというわけじゃない。つまらない愚痴をエンターテインメントに仕立てた「1さん」には、もてはやされるだけの資格があった。でも当然のことながら、飽きられたらそこまでなんだな。それで「1さん」は、ますます面白文体をレベルアップして、笑いあり涙ありの物語を綴る。
お疲れ様でした。
一部を拾い読み。テレビドラマで人気があるような話って、2ちゃんねるやはてなブックマークでも人気があるんだな、と思った。
ちょっと前に、「テレビ番組の私的な録画自体、商売の機会を減じており、コンテンツ業界としては補償がほしい」みたいな意見が盛大に叩かれていた。
これはテレビ番組への興味関心によって感覚の違うところで、例えば私の場合は、素朴に彼らの意見に頷けるものがある。
ちょうど今、東京では「1リットルの涙」が再放送されているのだけれども、私は1、2話を録画し忘れた。それで3話以降の録画を見る前に、1、2話が収録されたDVDの第1巻をレンタルしようかな、と考えている。
もともとそれほど見たいと思っていた作品ではなくて、リアルタイムに放送されていたときには全く関心がなかった。ところが放送終了後に周囲でこの作品の感想を話す人がポコポコ現れた。とくにいい話は聞かないが、人に何事かを語らせる力があるらしい。それで、機会があれば見たい、と思っていたんだよね。
結局、見たいと思ってから既に気付いているだけで2回も再放送すら見逃している。どうせまた1年くらい待てばまたまた再放送があるんじゃないか。財布の紐が固い方々は、その程度の関心しかないコンテンツにお金を払う気にはとてもなれないのだろうが、私は300〜400円くらい、払ってもいいんじゃないか、と思う。
そもそも録画環境がなければ、勤務時間と重なる夕方の再放送に関心などもつはずもなく、見逃したテレビドラマなど端から諦めていたはずで、これまで何度もレンタル屋へ足を運びながら全6巻のDVDを借りることはなかったのだから、やっぱり無料で録画できる環境は維持されるべき、なんて反論が出るかな。
んー、そこがやっぱり、私のセンスと違うんだよね。
高回転ならDVD1枚100円程度となるオンラインDVDレンタルサービス、ここ1年ほどは利用していないのだけれど、以前利用していたときには「1リットルの涙」をいつも発送希望リストに登録していた。
いま、近所の実店舗で借りると1枚370円だったかな。山手線の内側なので、まあこういう価格になる。なるのはわかるけど、370円だとあまり気乗りがしない。だからスルーしてきたんだけど、100円なら、という感覚だったと。
で、件の話題は私的録音・録画補償金についてで、機器1台あたり100円とか1000円とか、そういう話だった。私はUSB接続のTVキャプチャ2台でいろいろ録画して視聴していて、既に1000時間近く、何やかや録画して視聴した。補償金が1000円だったとしても、1番組10円未満。リーズナブル(すぎるくらい)だと思う。
つまりどういうことか。
あまり褒める声を聞かないが、気になる作品である「1リットルの涙」は、DVDだと全6巻、私としては200×6=1200円くらいなら、払ってもいいと思ってる。
価格的にピッタリなのはオンラインDVDレンタルを高回転で利用した場合なんだけど、私がそういうことを頑張っていた当時、「1リットルの涙」は人気があって、レンタルできなかった。かといって生活圏内の実店舗は370×6=2220円で、悩ましい価格。
いま「1リットルの涙」を再放送していて、私はこれをCMを飛ばせる状態で、無料で録画できてしまう。私がきちんとCMを見て、1回視聴したきり、HDDから動画ファイルを削除すれば、テレビ局的にはまずまず納得もできるのだろうけれど、果たしてそうなるものかどうか。
たまたまDVD第1巻に相当する部分を録画し損ねたので、370円を払おう、と私は考えているのだけれど、本来なら1200円を私は払うはずだったわけであり、その差額はどこに消えてしまったのか。
まとまらないので中断。後日、書き直すかもしれないし、これっきりかもしれない。
念のために付記するけれども、私は DRM 支持。補償金は筋が悪いと思っている。ただ、とにかくタダにしろ、何でも自由にさせろ、それ以外は認めない、みたいな消費者には賛同できない。いちばん間違ってると思う。DRM 支持だけど補償金批判にも反応するのは、それが「より大きな敵」だから。
私はコンテンツ産業の存続を願っていて、そのために、彼らに真っ当な商環境が提供されなければならないと考えている。DRM フリーのほうが売れるなら、当然、商売の論理で DRM フリーのコンテンツが増えていく。それを最初から DRM フリーしか認めない、などというのは市場の規制そのものだ。
補償金制度もまた市場での競争を抑制するものだが、「録画orDVDレンタルorDVD販売という競争の中で、録画の圧倒的な価格優位がコンテンツへのフリーライドに基づいている不当競争を是正する」という文脈で、私としては理解できる。
補償金の設定には柔軟性がなく、また市場で決まるという性質のものでもない。しかし補償金の総額を最大化する、という発想で金額が決まるなら、間接的に市場が機能する。レコーダーの売上を過度に減らさない最大の補償金、といった考え方だ。まあ非現実的だが……。
iPhoneは日本で成功していない、との報道に対して、iPhoneは平均的な端末の販売数の7割くらいは売れているから、失敗というほどじゃない、逆に明らかにiPhoneより売れていないブラックベリーを成功例に挙げるのはおかしい、といった意見が出ています。
SB(とapple)はiPhoneのヒットを前提に、料金プランやサービスの新規開発を行っています。CMも100万台狙いの機種と同等の本数、流しているような印象です。計画とどの程度のズレがあるのかはわかりませんが、報道の通りであれば、体制の縮小なり、あるいは販売てこ入れの策を練る時期だろうと思います。
SBでは1年前の機種が売れ続ける現象が頻繁にありますが、いずれも価格が下落して実質0円あるいはそれに近い価格になったケース。それに対してiPhoneは1年間ずっと当初の価格で売り続けるようですから(初代の売り方から類推)、新発売から1〜2ヶ月が勝負ということになります。
ブラックベリーは最初から少ししか売れない前提でインフラ投資も広告も計画されており、そうした枠組みにおいて、予定通りの利益が出ているのではないでしょうか。
携帯電話の部品を扱っていますが、一般消費者向けの携帯電話は、基本的には、売り時にワッと売っておしまい、というか、最初に見込み違いがあったら悲惨、という世界です。P905iは増産後も無事に売れてくれてよかったですが、いったん在庫が空になると、再び商品が潤沢に出回るまでに1ヶ月以上かかるのが携帯電話です。
さらにインフラ投資は(生産・設置だけでも)年単位の時間をかけてやっていく必要があり、不確定要素が多い中、厳しい経営判断を日々迫られているのだと思います。
そういうわけで、iPhoneの売れ行きについてはいろいろな予想があったわけですけれども、出たとこ勝負や臨機応変な対応はほぼ不可能ですから、かなり前の段階でSBは賭けをした、そして外した、そういうことなのではないでしょうか。
とはいえGFKの調査では、iPhoneはSBでは一番人気のある端末です。大負け、ということもないはずです。来年の第3世代も、SBは取り扱うのではないでしょうか。ただ、今年の状況を鑑みて、もう少し扱いは小さくなるのだと思います。
……とコメント欄に書き込もうとしたんだけど、長くなったから取りやめ。
iPhone敗戦論について、別の視点からいうと。
当該記事は論説系の記事じゃないので、記者さんの独創ではないと思う。ソフトバンクモバイルやアップルの一部社員、もしくは販売店、周辺産業、評論家、ともかく何らかの「関係者」の誰かが、正直な、素朴な実感として、「iPhoneは期待外れだった、儲かっていない、戦略の再構築が必要」と考えている。
それを小耳に挟んだ記者さんが、取材を始める。すると、まあ、いろいろな意見があるだろうけれど、「IPhoneはうまくいっていない」という人が、たった一人じゃなくて、何人か、いたんだろう、実際に。
「持ち上げて落とすマスコミ」というけれど、ことiPhoneに関しては、もともと賛否両論あった。専門メディアは両方を報じていたけれど、総合メディアはより一般的な方に絞って報じる。それでも産経新聞の場合、懸念材料はある、と書いていたよ、少なくとも紙面では。
しばしば被取材者が語るように、記者さんは予めストーリーを持っている。これはある意味当然で、主体性のない取材は「メディアが利用される」事態を招くし、そもそも非常に限られた取材時間の制約がある中、「まずは幅広い情報収集から」という方法論は取り難い。
いまiPhoneが成功しているのかどうかの見極めは難しい。少なくともソフトバンクの端末ではトップの販売数なんでね。これが失敗だったら、ソフトバンクの端末は全部失敗ってことにならないか。でも記者さんはあえて、踏み込んだ。となると、これは期待と現実の落差をいっているのは間違いのないところ。
この手の期待は、サービスの構成、広告戦略、といったところに関わってくる。わかりやすいのは映画で、売れるには売れたんだけど赤字になった、なんて珍しくもない。
ただ、こと工業製品となると、表に出ない数字がほとんど。真実は闇の中、だ。そうだからこそ、証言を集めていくしかない。しかし今このタイミングで、どれだけの声が集められるか。記者さんは、あえて蛮勇を奮った。
マスコミがそんなことをする必要はない、という意見が出てくるのはわかる。わかるけど、結局は、商売でしょ。新聞を買わない人の意見なんて、どうでもいいわけじゃない。淡々と明らかな事実だけを、煽り文句一切なしで報じる新聞があったとして、みんな買うわけ? 買わないよね、文句をいってるだけでさ。
いや、俺は買う。うん、だからね、そういう人が、100万人、200万人いるんですか、と。いないでしょ。たった10万人でもね、例えば全員が山手線の内側に暮らしてるなら経営も成り立つけど、そんなわけないもんね。所詮、全国に散らばってるマイノリティーなんでさ。
厚生労働省が2002年に調査を行い、2003年にまとめたホームレスの実態に関する報告書。
調査方法から考えて、調査対象の95.2%が男性だった、という数字は、全体の状況を反映していると考えていいと思う。
小泉純一郎さんは、安倍晋三さんを応援して後継の自民党総裁に押し上げ、彼が健康問題で辞任すると今度は福田康夫さんを支持された。首相の座にあっては政局での無類の強さを誇ったが、一議員となって以降は、また元通り。懸命に支えた森喜朗政権が短命に終った状況を、三度再現する結果となった。
そういえば民主党についても、小泉さんは「小沢一郎さんを大切にすべき」とのご意見だった。しかしこれまでのところ、自民党は泥臭い小沢流に、選挙で負け続けている。いい加減、小泉待望論があまり聞かれなくなってきているのは、当然だろうと思う。
小泉さんは、次の選挙に出馬しないような気がする。ん、でも郵政民営化が完全に成るまでは議員であり続けようとするか……。とすると2017年9月ですよね。あと9年。けっこう先は長いなあ。
9月24日夜、小泉純一郎さんが次の選挙に出馬しないことが明らかになった。後継候補は次男だそうだ。まだ27歳で、私より1歳若い。年齢はともかく、身内からの起用は残念だ。
ふと思い出したので、書く。
2005年の郵政選挙で自民・公明の両与党が大勝した際、当然ながら野党・民主党は大敗したわけなんだけど、当時の民主党幹部は、「小選挙区なので、当然、こういうことはある。勝ち負けをハッキリさせ、政権交代を起きやすくするための選挙制度だ」といった趣旨の発言をしていた。
このことは民主党のウェブサイトにも一部議員の声として掲載されていた(と思う)。が、マスコミの反応は、まさにその増幅された勝敗の結果を本来の力の差として捉えたような内容で、違和感があった。テレビで先のような発言をする議員がいると、評論家やらが「危機感が足りない」などと批判した。
総得票では野党の方が少し多かったとかで、思考実験として、仮に日本に「与党」と「野党」しかなかったなら、選挙には「野党」が勝っていたことになる。まあ、そんなのは昔からなんで、だいたい与党ってのは有権者の3〜4割くらいの支持を集めて権力を得る。そういうもの。
その後、野党の攻勢が次第に強まっていくのだけれども、郵政選挙の野党壊滅から大逆転があったわけじゃない。投開票日、大勝利でも小泉純一郎さんは硬い表情を崩さなかった。
2005年9月6日付。民主党は、次の選挙で、「手遅れですが、全力を尽します」と主張するのかな。民主党のいう大増税は、既に行われたといえなくもない。「恒久」減税の廃止とかね。住民税が上がったり。年金はどうかな。
ま、わざわざ「手遅れ」とはいわないだろうけど、民主党政権が減税を復活させたりはしないだろう。そういうものだよね。社会党が政権をとっても消費税を廃止しなかったしね。
そういえば郵政選挙のとき、大多数の自民党議員は衆議院の解散に反対だった。下馬評では自民党の敗北が予想されていて、私も「これで小泉総理も最後か」と思っていた。郵政民営化支持、なんてことをわざわざ公言したのは、判官贔屓の側面があった。
その後、だんだん雲行きは怪しくなっていったのだけれど、それでも開票直前まで、何だかんだいってジリ貧の自民党政権はこれで終りなんだろう、と。だから、テレビの開票速報番組で、出口調査の結果を見たときには、ぶったまげた。
いま、今度こそ自民党政権はオシマイ、という感じになっている。結局のところ、あの選挙で順当に民主党が勝っても、日本社会の歩みに、大して差はなかったんじゃなかろうか。3年か4年、自民党政権が延命しただけ。虚しい。
よくよく考えてみると、小泉→安倍→福田、って世論調査の支持率通りの権力継承であり、次は順当に麻生太郎さんですか。なるほどね。
安倍さんや福田さんが総裁選に地すべり的勝利を収めたのは、彼らが多くの国民の支持を集める人物だったから。国民の顔色を見て、議員さんたちは一票を投じた。国会議員が勝手に首相を選ぶなんて嫌だ、と国民は主張してきたと思うのだけれど、いざ希望が実現したらしたで、何ら責任を取ろうとしない。
リンク先は、福田さんが勝った総裁選当時の世論調査の分析など。安倍さんの後継は麻生さんが最有力、と政治記者は考えたが、既に自民党は世論重視の政党に変化していたことに気付いていなかった……。
さて、安倍さんにせよ福田さんにせよ、世論調査から考えて、国民の待望する首相だったわけであり、就任直後の支持率が高かったのは自然なことと思う。よくわからないのは、私などから見るに、安倍さんも福田さんも持ち味を発揮した政策を打ち出したのに、なぜ人気をなくしていったのか、だ。
いったい、みんな何を期待していたのだろう。
福田総理が辞任表明……。
(ここ1年ほどの間に出てきた)民主党の経済政策は悲惨なので、自民党が政権を死守してくれる方がいい、ていうか、よりベターな選択肢がない、と思っていたんだけど、もう無理。無理だよ、もう。ガックリきた。
案外、政権を取ったら民主党の経済政策も多少はマトモになってくれるはず、という、そういう期待の仕方をするしかない。まさか不況下で利上げ推進して自爆することはないと、さすがにそれはない、と信じているんだけど。でも本当に大丈夫なんだろうか。不安だ。すごく不安だ。
国民の多数派は利上げで一時的には喜ぶに違いないけど、選良であるならば、その先にある悲劇はわかるはず。野党が与党を追い落とす、そのための方便で利上げしろしろといっているのだろう、そうであってほしい。一部議員はともかくとして。
なんにせよ、次の自民党総裁は、宮沢喜一さんの轍を踏むことになる。ほぼ間違いない。民主党がどうこうというより、自民党の自滅。所属議員さんの圧倒的多数派が支持した総裁が2代続けて1年足らずでの辞任。どうなってるのだろう……。
次の選挙、どうしよう。小池百合子さんの選挙区なんだけど。
悩む。
前回の選挙のときは別の選挙区に住んでいたので、小池さんの話をきちんと聞いたことは、まだない。対抗馬の人の話も聞きに行って、よく考えて一票を投じたい。