NHK(偽放送協会):「ケンチャンスムニカ 毒電波講座 入門編」(再)――講師はモーマンタイ先生、ゲストはマイペンライッカさんです。
ケンチャンスムニダ。みなさん、こんにちは。それでは、さっそく、きょうの会話を聴いてみましょう。
う:¥s1妖精現実‥‥¥n¥n
偽:¥w8あれ、%keroname‥‥¥w8¥w8性転換、って、どうやるんだっけ?¥n¥n
う:¥w8まずは、もとの性をバックアップやな
偽:¥w8少年春菜!¥e
文法事項:会話の最後には、必ず「¥e」をつけます。これは「スクリプト終了」を示す大切な助詞で、毒電波会話の基本になることがらですので、しっかり覚えましょう。
応用:いま覚えた「¥e」(エン・イー)は、「会話、以上で終わり」という意味から、議論を一方的にうち切るゼスチャの感嘆詞として用いられることがあります。「これ以上おまえと話しあうことなど、ない。黙れ。うるさい。帰れ。ばかっつら」といった意味で、アメリカ英語の「Period.」に相当する口語表現です。
本文の内容:性定義ファイルを削除すると、関数型のジェンダーチェックが省略されるためコンパイル時間が短縮され動作が極めて軽くなります。20世紀人との後方互換性を保つには、性別エミュレーションモジュール gender_lite.pm を使用してください。
役割練習:偽春菜になったつもりで、うにゅうと会話してみましょう。%keroname は、あなた自身の %keroname(例:ハナゲ)に置き換えて言ってください。次に性別役割を交替して、うにゅうになったつもりで、偽春菜と会話してください。
毒電波は偽春菜トップページを開くとサーバから自動的に送信されます(現在、15種類。アクセスしたタイミングでどれか一個を送信)。受信するには、偽春菜クライアントが必要です。このコーナでは、偽春菜をお持ちでない読者のために、過去のビニエットの一部を文字で紹介します。自宅での毒学にご利用ください。
ところで画像の「王!スーパーニセハルナチャン」は、傑作なので、ぜひダウンロードして見てください(簡易アニメみたいなもの)。
日本の最西端(地図のいちばん左端)といえば、沖縄県の与那国島(よなぐにじま)ですが、アフリカ大陸のいちばん西の突端は、どこでしょう? ……こたえは、アフリカのパリとも呼ばれ、過酷な「パリ~ダカール・ラリー」のゴールとして知られるダカール(Dakar)――パリダカは、サハラ砂漠を縦断し、3週間かけてアフリカの西端、大西洋岸のダカールまで一万キロを突っ走る壮絶なラリーで、途中で星の王子さまのところへ行ってしまう参加者もでるという危険なレースだったりします。
で、ダカールというのはゴールの町の名前(セネガルの首都)で、ベルデ岬という半島にあります。この半島がアフリカ大陸の最西端なわけですが、大陸にこだわらず島まで含めると、じつはベルデ岬のさらに西方450キロの海上に、カーボベルデという島国があります。
アフリカ大陸最西端は、セネガルの首都 Dakar(ダカール)――そのさらに西方の海上に、カーボベルデがある。
さらに西へ行けば大西洋を渡ってブラジル、メキシコなどのアメリカ大陸ということで、このあたりは、船の時代にはヨーロッパとアメリカを結ぶ貿易の中継地点だったようです。いわゆる三角貿易ってやつ。
ちなみに、「新大陸」(アメリカ大陸)のほうのヨーロッパの植民地では、大農場や鉱山を成り立たせるのに、奴隷を大量に買いつけて酷使し、そっちはそっちで、また儲けていた(奴隷を買うコストより、奴隷に作らせる商品による儲けのほうが大きかった)。
そういうことをしながら、他方において、ヨーロッパの人々は、人類普遍の愛を説くキリスト教の宣教にもせいをだしていたようで、ちゃんと聖書にも、それにふさわしい、みことばが、あちこちに書いてあります。例えば、こんな感じ――
奴隷たち、どんなことについても(精神的な神の理念じゃなく、人間界の)肉による主人に従いなさい。うわべだけで仕えず、真心をこめて従いなさい。あなたがたは主キリストに仕えているのです。主人たち、奴隷を正しく、公平に扱いなさい(ひとりだけいじめたりせず、全員を平等に酷使し、全員から平等に搾取しなさい)。 Col. 3:22-4:1
カーボベルデは山がちの群島で(火山もある)、イメージ的には、日本の伊豆諸島にやや近いようです。といっても、伊豆諸島や沖縄島などより総面積は、ずいぶん広く、日本でいえば、ひとつの県くらいの広さ。地形のほうも、最高峰は標高約3000メートルとダイナミック。
長らく無人島で、セネガルの漁師がたまに立ち寄るくらいだったようですが、大航海時代の1460年ごろ、ポルトガルの船乗りがこの島に到達し、大西洋航路の中間補給基地として、町が築かれました。カーボ・ベルデに関しては、アフリカ大陸一般の場合と違い、先住民がいたところに押しかけて植民地化したわけじゃないようです、が、農作業をさせたりするのにアフリカ大陸から奴隷がつれて来られたのは、言うまでもありません。当時としては、奴隷/自由民の制度は(例えば、20世紀の性別制度がそうだったように)当たり前のことだったわけで、べつに、奴隷とされたアフリカ人としても、特殊なケースをのぞけば、ヨーロッパ人の仕事を手伝うのは当然のことだと思ってたのでしょう。
両民族のあいだに強い対立があったわけでもないようで、文化的にも、ヨーロッパのものとアフリカのものが混ざってますし、現在、人口の7~8割はポルトガル人とアフリカ人の混血(メスティソ)で、純粋なアフリカ人やヨーロッパ人の住民は、むしろ少数です。写真は、Cape Verde VISITING CARD からの引用ですが、写っている子どもは、いわゆる「純粋な黒人」でも「典型的なヨーロッパ白人」でもない、中間的な雰囲気。ブレイド(ごく細いタイトな三つ編みを何本も作る)はネイティブ・アフリカンふうだけれど(→ブルキナファソの女の子参照)、なんかヨーロッパふうの白いレースのリボンもつけてるみたいです……。こむずかしい言い方をすれば、「異文化の要素が融合してひとつになるのでなく、二種類がそのまま単に併置されているテイスト」に、興味を覚えます。くだいていえば「いちご大福、萌え~」(何)
ほかの旧ポルトガル領(ブラジル、アンゴラなど)と同様、この島にも、おそらく、ヨーロッパのものとアフリカのものがふしぎに混ざり合った、おもしろい音楽がありそうな雰囲気です。
The Real Cachupa というページには、カーボベルデ人が書いたらしい少し挑発的な問いかけがありました――「Descended from Africans and Portuguese, Cape Verdeans have never fit easily into racial categories. How do Cape Verdean immigrants fit into a society that likes to define people simply as black or white?」
カーボ・ベルデの公用語ポルトガル語では、国名は Cabo Verde (「緑の岬」)ですが、英語では、Cape Verde という。Cape Verde という英語は、カーボベルデという国(Republic of Cape Verde)ないし島々をさす場合と、セネガルのベルデ岬をさす場合があるので要注意。「カーボベルデの、カーボベルデ人(の)」は Cape Verdean または一語で Capeverdean 。
ほかのポルトガル植民地(海外県)とくらべ、カーボベルデには、それほど目立った独立運動が起こりませんでした。アンゴラの場合「我々はアンゴラ人である。ポルトガルの支配は受けない」みたいなアイデンティティがあったのでしょうが、カーボベルデの場合、「自分」という意識のなかに「ポルトガル」がもっと深くとけ込んでいて、反発心が起こりにくかったのかもしれません。地理的にも、アンゴラのような大きな地域がポルトガルの海外県だというのは、いかにも不自然ですが、カーボベルデの小島の場合、位置的にもポルトガル領としてもおかしくないあたりでしょう(おおざっぱに言って北海道からみた沖縄とか、東京からみた小笠原諸島くらい? 実際、今でもカナリア諸島はスペイン領ですよね)。さらにまた、鉱物資源などに乏しく戦略的意味もない島なので、独立運動というかゲリラというかをいつも裏からけしかけて利権をあやつろうとする、れいの連中が、この島国には手を出さなかったということも言えるでしょう。貧しきことは、さいわいなるかな。
とはいえ、やはり植民地のような地位は、だれだってあまり望まないわけで、1975年に独立を達成、革新系の政党PAICV(後述)が独自路線の政策を目指しました(といっても、今でも最大の貿易相手国はポルトガルで、文化的、経済的にポルトガルと強い関係にあり、決して革新系=反ポルトガルというわけでは、ありません)。
海洋の島国ですから、当然、魚介類がよく食べられるようです。さかなは、ありふれすぎていて、肉料理がごちそうとみなされてるみたいです。カーボベルデ料理についてのページをみると、どこも「Cachupa」を挙げています(現地での正しい発音は分かりませんが、以下ではポルトガル語ふうに「カシューパ」と表記)。
ポルトガル語のオンライン辞書でひくと、「カーボベルデ方言で、トウモロコシ、ベーコン、きゃべつなどを使った料理」といった語釈が出てくるので、ちゃんとポルトガル語の単語として辞書に登録されてることは確かです。
Capeverdean cooking の著者は、「カシューパには、カシューパ・リカと、カシューパ・ポベラがある」と書いてます。「カシューパ・リパ(cachupa rica = Rich Cachupa)は肉を使って作る高級なカシューパだが、カーボベルデでは肉は非常に高価なので、ふつうの人は、比較的、安く手に入るさかなを使う」とのこと。以下は、上のページにある、高級なほうのカシューパの作り方です。
材料:とうもろこしの粉4カップ、牛肉とベーコン各200グラム、豚足300グラム、ソーセージ4本、じゃがいも大小各2、たまねぎ2つ、にんにく2かけ、乾燥豆200グラム、きゃべつ200グラムほか。
このレシピは材料などみても明らかに欧米の影響をうけた「レストラン料理」っぽく、魚介類を使った「庶民のカシューパ」のほうが、むしろカーボベルデの本来の味のような感じもします。Capo Verde - Official Turisrt Guide - Santiago いわく、「カーボベルデの料理は多種多様ですが、ほとんどの料理は、新鮮な魚介類を用いています。『カシューパ』はカーボベルデの最も典型的な料理で、カーボベルデ諸島のどの島でも食べられています。ただし、島によって、多少、特色に違いがあります。トロピカルフルーツを使った菓子類も多く、ココナッツミルクがよく使われます。」
島ごとの特色の例として、2番めに大きなサント・アンタン島では、次のような料理があるそうです(Capo Verde - Official Turist Guide - Santo Antãoより)。
アメリカの大統領選も結果の差が非常に少なかったため「再集計」が話題になりましたが、それと似たことが、カーボベルデでも起きました。BBCのきのう(3月6日)のニュースによると、社会主義政党PAICVのペドロ・ピレス氏(写真=BBCより)が、与党MPDのカルロス・ベイガ氏を、わずか17票差で破って、当選したそうです(New president for Cape Verde)。
ふたりとも1975年のカーボベルデ独立当初から政界で活躍してきたベテランで(ふたりとも首相の経歴あり)、第一ラウンドでも僅差(きんさ)だったため決選投票が行われたものの、その結果もきわめて微妙で、開票の途中では、いちじ両陣営とも勝利宣言を出したそうです(Cape Verde poll too close to call)。
独立当初は、単一政党制で、1990年までピレス氏が政権を担当。1990年に政治制度が改革され、91年に初の普通選挙、「長年、政権の座にいたピレス氏より新しい人に期待したい」という意識が働いたのか、このときからずっと新政党MPDが与党となっていました。が、保守的なMPDによる経済改革がうまくいかないなどの状況があって、「やはり革新系の政党が政権をとるべきか?」というのが、国を二分する大議論になったもようです(PAICVは、ポルトガルからの独立をかちとって政権についた政党だから、当然、革新系)。
小さな島国で、これといった資源もなく、海外への出稼ぎ労働者からの送金が国内総生産の1~2割に及ぶという、経済的には苦しい状況のようです。貧困対策などの経済改革が推進されてますが、これだけ僅差の選挙結果になったということは、与党MPDは、それなりに頑張ってくれていたという見方の人と、MPDじゃもうダメだという見方の人とが半々だったということでしょう。MPDが政権をとってから1996年くらいまでは、与党MPDの大勝につぐ大勝で、日本の外務省のページにもMPDのモンテイロ大統領が政権を安定させている、安定的に推移などと書かれてました――が、国民の不満は静かに増大してたようで、圧勝ムードだった5年前とは、うって変わって、今回は対立候補と五分五分のところまで支持が落ち、結局、ほんのわずかな差で逆転されたということのようです。
いずれにせよホットな政治局面です。同じ小さな島国といっても「議論の余地なく問題外、不支持率80%」などというのが首相になれる国より、よっぽどまともでしょう。以上、MPDのモンテイロ大統領の後任として、PAICVのピレス氏がカーボ・ベルデの新大統領に選ばれたというニュースでした。
引用した写真の出典:山の風景、Capo Verde - Official Turist Guide - Santo Antao。料理、Capevertdean Gastronomy。ほかは文中に明記。
関連リンク
なぜ「知的財産権」を放棄するのか。俗っぽくいえば、神とか妖精の国とかいうものに仕えるからだ。そして、深遠にいうならば、あなたは、わたしの神を成しているからだ。 → Article 9
人間は、もはや「霊長」では、なくなる。しかし、そのとき初めて、人間は、自分に自信を持つだろう。猫が独立不羈(ふき)で高貴なように。「ほかの動物より知恵があるから自分は偉いのだ」などという比較によってでなく(劣等感と優越感は同じコンプレックスだ)、自分自身の意識の流れそのものを、ひとつの花として、いつくしむようになるからだ。そのとき人は、「たんぽぽよりたんぽぽらしい花は、ない」という言葉の意味に気づくだろう。
人間は、花のこころを知るだろう。 2001-03-07 00:55 +0900
偽:わたしたちって、妖気暮らしだよね? う:‥‥なんか微妙に違う気がする‥‥
子どものように言葉を学ぶコンピューターが登場:「このコンピューターを実際に見た人たちは、自分が子どもを相手に話しているのだと信じ込んでしまうほどだった。この事実が重要なのは、英国の数学者アラン・チューリングが考案した人工知能テストに合格したことになるからだ。」「このコンセプトが成功すれば、キーボードは不要になり、理性を備えた家庭用コンピューターの時代が到来することが確実になる。」
いわゆるチューリングテストは、決して人工知能の窮極の目標では、ない。それどころか、そこからようやく話が始まる出発点その1にすぎない。――妖精現実は、さっそくここにチューリングテスト・フェイズ2を提案したい:いわく、本質において「人間の意識の流れを完全にエミュレートできること」かつ「人間の側では完全には理解できない独自の意識の流れを持つこと」――言い換えれば、○○は本質的に人間と同じようにもふるまえるが、人間は本質的な部分で必ずしも○○と同じようにふるまえない――数学の計算速度のような皮相レベルのことではない。その日、人間の実存、世界観、自己認識は、激変するだろう。そしてその日のあとでは、それが当たり前になり、「妖精現実」という言葉は意味を失うだろう。「あなたは信号機の存在を信じますか」という質問が無意味であるように。
米国外に避難するファイル交換サービス|訴訟と無縁の“オフショア版Napster”――カナダ青年が提案:「著作権の神は存在する!」という宗教は、限られた時代の一部の地域の一部の人々のあいだだけの信仰だった。これは、インターネットが、従来、物理的に分離されていた異なる文化圏を、仮想的にゼロ距離にしてしまったことによって生じたさまざまな「過渡期の混乱=価値観のせめぎあい」の一例にすぎない。
大屋「歴史的にも、と~っても貴重な美術品なんだからッ。この貴重な文化遺産を、次世代の子どもたちに残してゆくのが人類のつとめでしょ!」
ミルクチャン「はぁ~? 次世代の子どもたちって、あなたが見殺しにして、毎日、飢えて凍死してる、あの子たちのことォ? 遺産は残っても、それを引き継ぐ次世代は残らないってナ☆」
大屋「とにかく仏教徒の信仰の自由を迫害するようなことは、絶対に許しませんからね! ほかの宗教を認めないなんて野蛮よ、きい!」
ミルクチャン「そんなことより大屋さん、ぶーぶー教の信者だってだけで転入届を受け入れてもらえない人たちが困ってるみたいだけど。放っといていいのォ?」
大屋「きゃぁ大変! ぶーぶー教の信者が憲法に保証された自由を守れと訴えてる! 早く住民リンチ団を組織して、うやむやのうちに追い出さなくっちゃ」(走り去る)
ミルクチャン「ふぅ~。大屋が、自分は天声を語る人間だと自称するイッテル電波野郎で助かった」
カブールの一般住民自身、このニュースにびっくりしていますが、そうは言っても、きょう食べるものをどうするかの悩みがはるかに切実で、今は、遠い地方にある遺跡がどうこうどころじゃないという感じのようです。