なんとなく当座の目的を忘れかけていた。
状況を整理しよう。グレバムを追い詰め「神の眼」を取り戻したスタンたちだったが、間もなく神の眼は再び何者かに持ち去られた。オベロン社の幹部が同時に姿を消したことから、犯人は彼らだと思われた。オベロン社の秘密工場に突入したスタンたちだったか、神の眼は使われてしまい、空中都市群が復活する。
飛行竜では空中都市群に届かない。ソーディアンに相談すると、天地戦争の再現をする他ないのでは、とのアドバイス。クレメンテが眠っていた海底都市こそ、かつて地上軍が所有していた唯一の空中都市ラディスロウなのだという。戦後、海底に封印されていたわけだ。これを復活させれば、空中都市へ行くことができる。
で、ラディスロウへ向かってみると、既に都市は海に浮かんでいた。しかし空を飛ぶには起動ディスクと助手が必要なのだそうだ。まず助手を連れてこいというので、ストレイライズ神殿の知識の塔にいた人に声をかけてみたらビンゴ! 手伝ってくれるという。
ハイハイ、そうでした、そうでした。
で、ストレイライズ神殿が妙に遠くてイラだったから、ついでに世界一周旅行を始めちゃった、と。ハハ、暢気だね〜。神殿の人は飄々とした感じだったんで、多分あまり気にはしてないと思うけど、でも「ボクいったい何のためにこの人たちに同行してるんだっけ?」と、そろそろ疑問に思っているだろう。
というわけで、カルバレイス国とフィッツガルド国へ行くのは後回しにして、ラディスロウへ行きました。
すると、チェルシーが家に帰っておじいちゃんの顔を見たいって言い出しちゃった。OK、助手候補をラディスロウの管理者リトラーさん(ソーディアンと同様きれいな宝石に人格を移して長い年月を生き延びて?いる)に会わせたら、トーンの山小屋に帰りましょう。
こんな奴じゃ嫌だ、とかリトラーさんにダメ出しされたらどうしようかと一瞬不安になったけど、無事に助手候補は助手になりました。さあアルバ老の元へ行こう。
ダリルシェイドから歩いて歩いて山小屋に到着。
じいさんの仮病の演技にヒヤッとする。おじいちゃん大好きなチェルシーの様子を見るに、まだ幼いし、戦いの旅に連れ歩くより、家にいた方がいいんじゃないかなあ、と思う。
夜。アルバ老がチェルシーの生い立ちを話してくれた。わずか10年ほど前、ファンダリアは内戦状態にあり、貴族の子だったチェルシーは父親と家屋敷を失ってしまったのだという。その後、黒死病の流行で母もなくし、7年前からアルバ老と2人きり。
でもまあ、不幸というわけではなくてね。いい人に囲まれて、大切に育てられたんだと思います。
そういえば助手候補を届けた際、起動ディスクはリーネの村近くにある何だったかの中で、そこには海竜でしか行けないとか何とかいう話があった。攻略情報によると「隠された神殿」という名前がついているらしい。て、適当すぎるような……。
ともかく、行くしかない。
入ってみると、ものすごくスッキリしたデザインの神殿だった。ホールをひとつ抜けるごとに扉があり、ソーディアンが鍵となっている。つまり先へ進むにつれ、パーティが貧弱になっていく。
少し考えたんだけど、フィリア、ウッドロウ、ルーティの順に抜けていくようにした。回復役のルーティが抜けるのはつらい。何せ残ったメンバーはスタンとチェルシーとジョニー。スタンは強いけど、後の二人はレベルがまだまだ低くて……。
ていうか、なんでソーディアンを鍵としないと開かない扉の先でモンスターが出るわけ? 理不尽極まりないよ。ルーティが抜けた後はひたすら逃走、逃走、逃走。ボスのドラゴンナイトは1体での登場だったから、スタンが一人で追い詰めて撃破。
1対1なら負けない自信があるんだけど、複数で登場して一番奥の敵が晶術を使ってくると大ピンチ。これまでボスには圧勝してきたけど、じつはザコ戦ではけっこう苦戦してます。だいたいボスが連れているのは打撃キャラだし、割と簡単にスタンがボスに接近できる。だから楽勝だったんですよね。
えーと、いきなり「晶術」という言葉を使いましたが、PS版「テイルズ オブ デスティニー(TOD)」の世界に「魔法」は存在しません。あるのは晶術という、かつてこの世界に落ちた彗星の欠片(=レンズ)に宿る力を取り出す技術なんです。
けっこう多くの敵が晶術を使うところから考えて、晶術にもいろいろあるんだと思う。だけど主人公たち一般人は、ソーディアンを装備して、その力を借りないと、晶術は使えないことになっている。したがってソーディアンマスター以外の仲間は晶術とは無縁で、レベルアップ時に覚えるのは武器を使った技だけです。
そのため回復ができるのはソーディアン・アトワイトの力を借りてるルーティのみ、といった制限があります。
アトワイトは回復、ディムロスは炎、というように使える晶術に個性があるということは、古代人は天性の能力として晶術が使えたのかもしれないな。ソーディアンというシステム自体に晶術の鍵があるなら、コアクリスタルに宿っている人格による個性の差は生じないはずでしょ?
起動ディスクを届けると、ラディスロウはビューンと浮上した。ラディスロウは垂直移動しかできないようで、空中都市へは歩いて移動しなければならない。
地上から見ると、空中都市はマスクメロンの網目みたいな感じで、地上に網目状の影を落としていた。それが全世界を覆っているので、ずいぶんでかい物が浮上したんだなあと思っていたんだけど、空へ行ってみて、勘違いに気付いた。
よくよく思い出してみると、浮上した空中都市はラピュタみたいなものだった。で、いきなりベルクラントというビーム砲を無人の山に向かって撃った。なんでそんなことをしたのか不思議に思っていたんだけど、それは脅迫とかじゃなくて、土がほしかったんですね。
空中都市は巻き上げた土を吸い上げ、空中に「外殻」と呼ばれる第2の地表を作った。今はまだ不完全だけど、ベルクラントに再びエネルギーがチャージされれば、何度も地表を撃って土を奪い、いずれ外殻は星を覆い尽くすだろう。光に満ちた天上界と暗闇に閉ざされた地上界に、世界が分断されようとしているのだ。
ヒューゴたちのいう、無から世界を作り直すというのは、地上界の人間たちの社会は既に失敗を取り戻しようもないので諦めて、天上界にゼロから理想郷を作ろうということなんだろうな。
前述の通り、現在の外殻は不完全で、空中都市から空中都市へ歩いていくことは不可能だ。しかしラディスロウ上昇地点のそばにはイグナシーという空中都市があり、そこには他の都市へのワープゲートがあるのだそうだ。目指せベルクラント! 倒せヒューゴ! というわけで、出発!
空中都市というから、街なのかと思いきや、これはただの要塞だね。たぶん天上人の国というのは、外殻の上に建設されていたのだろう。
ちょっとガッカリしつつ先へ進むと、イグナシーからベルクラント(地上を破壊して土を吸い上げる巨大兵器)へ直行できるワープゲートは壊されていた。自動的にラディスロウに戻され、イベント。
イグナシーには他にもゲートがあって、そこからはシュサイアへ行けるのだという。シュサイアからはミックハイルへ進むことができて、そのミックハイルにはベルクラントへ飛んでいける浮遊クルーザーが置かれているのだそうだ。
というわけで再突入。ゲートを発見。シュサイアへ。プレーヤー的には、ゲートよりもエメラルドリングが嬉しかったりした。
セーブポイントがない! 先へ進む。
セーブポイントがない! 嫌な予感がしつつも、チェルシーがけっこう強くなって安定。ただ、ときどき死んでしまうので、ライフボトルの残量が気になる。ルーティはまだ復活晶術レイズデッドを使えない。
ミックハイル最奥で煉武乱屠一号機に搭乗したレンブラントさんを撃破。昔はいい人だったのに、今や「ホヒ」が口癖の変人となり、しかもマリアンさんを人質にして恥じないどうしようもないキャラに……。とりあえず圧勝。
マリアンさんにリオンが死んでしまったらしいことを伝える。マリアンはリオンのことを特別な存在とは思っていなかったようだけれども、とても悲しんでいる様子だった。
ここでテレビドラマ風にルーティが怒るんだけど、私はルーティみたいな考え方には賛同しないな。片思いは片思いなんで、「あなたのために死んだのよ」とかいわれたって、困るよね。心動かされるものはあるにせよ、「そんなんじゃリオンが浮かばれないわ」なんて責められても。浮かばれないから片思いなんだろう。
いや、リオンは気持ちを明らかにしてはいたんだけど、純粋に強い気持ちを寄せられたって、ピンとこないものはこないわけで。ルーティの肩入れは、よく見かけるタイプのものだから、日本人の多くが共感する考え方なんだろうけど、プレーヤーの私は段々イライラしてきちゃう。おい、誰か反論しろ、って。
か弱いマリアンさんはやっぱり仲間になることはなくって、脱出ポッドで地上へ逃げさせようという話に。よくわからないのは、飛行竜にあった脱出ポッドとそっくりなんだよね。とするとやはり飛行竜は古代文明の遺物だったということかな。
ここでスタンが、脱出ポッドはまずいんじゃあ……と自分の経験から当然の疑問を示す。するとディムロス、「あれは事故じゃ」。ぶははは。そりゃそうなんだろうけどさあ、事故の原因をちゃんと究明していないわけで、例えば経時劣化が原因だったとすれば、空中都市の脱出ポッドだって危ないと思うんだよね。
つまり、古代の記憶をもとに、「ふつうは問題なく使えるものだ」といっても、工学屋としては説得力を感じない。まあゲームのシナリオを書いているのはきっと工学に疎い人なので、ディムロスの言葉で十分説得力があると考えているのだろう。
結果オーライだからよかった、というのでは悲惨な事故を再び起こしたスペースシャトルと何ら変わりがない。今は一般の方々はディムロスに説得されてしまうのでしょうが、将来的には、ふつうの人がふつうに「それはおかしいのでは?」と思うようになってほしいなあ。
ともかくマリアンさんは脱出ポッドでセインガルドへ。王様に状況を報告するのだそう。
さて、ミックハイルへ来た目的である浮遊クルーザーは脱出ポッドのすぐ近くに置かれていた。早速乗り込む6人(スタン、ウッドロウ、ルーティ、チェルシー、フィリア[控え]、ジョニー[控え])。
これで地上世界の脅威となっているベルクラントへ行けるかと思いきや、飛行竜みたいなものに邪魔されて近づけない。しかも何か鎖のようなものが行く手を阻んでもいる。
ディムロスやクレメンテらによると、鎖のようなものは鏡面バリアーというのだそう。飛行竜みたいなものは守護竜といい、クラウディスという場所からコントロールされているとか。
イグナシー→シュサイア→ミックハイルと進んできたように、クラウディスへ行くにもアンスズーンという場所を経由しなければならないのだという。面倒だけど、まあ行くしかないんでしょうね。
鏡面バリアーを突破するには、ウッドロウのソーディアンであるイクティノスの知力が必要だそうだが、イクティノスはもう長いこと傷ついたまま沈黙している。ヘルレイオスという場所へ行けばよみがえらせることが可能ではないか、とクレメンテ。ヘルレイオスにはロディオンを経由して行くのだそう。
せっかく浮遊クルーザーを手に入れたのに、飛んでいくのは禁止って、なんだか理不尽。ヒューゴの待つベルクラント以外、どこにも行けない乗り物、って何? 電車じゃあるまいし……。
ブツブツいいつつ、ラディスロウでセーブして6日目終了。
昨日拾った科白だけど、まあいいでしょう。
ジェノスはあっさり通り抜け可能になってました。昔の苦労は何だったのか……。ウッドロウがファンダリアの王様になってよかったね。で、空中都市の攻撃を受けたセインガルドの兵士が故郷を心配しているそばで、健康じいさんは相変わらずの発言。
セインガルド兵「ちくしょう、セインガルドの家族のことが気になって警備に身がはいらない……」
健康じいさん「最近の若者はどうも心配性でいかん! 乾布まさつでもして心を落ち着けるが良いわ」
このアドバイスはちょっとひどい。ちなみにジェノスの天気は今日も雪。