望郷の洞窟

キールは口の利き方が偉そうな割にメルディの言葉を理解できなかった。しかしメルディが話しているのがメルニクス語だと気付き、その道の権威でありキールの師匠でもあるマゼット博士のもとへメルディを連れて行こう、という話になる。

博士は望郷の洞窟の向こうにいるのだそうだ。以前、ここを訪れたときは、危険だから入るのはよそうという話になったわけだが……。

洞窟に入ろうとすると、エッグベアに襲われて相棒を失った商人が出てくる。卵をとられた親熊が怒るのは当然だが、インフェリアでは卵を産む生き物の畜産が成立しておらず、卵商人が猟師のように狩りを行って商品を集めているという事実には驚かされた。ともかくアイテムを買って、洞窟の奥へ。

この洞窟、通路として整備されているのかと思ったら、ほぼ自然な状態なんですね。なんとかたどり着いたキャンプ場で一息ついているところにエッグベア登場。リッドとキールで撃破。

意外とキャンプ場から出口までは近かった。明るい場所へ出るとほっとする。

ファラ「でねでね、やっぱりキャンプは大事だと思うんだ。食事当番とか、どうする? リッドは料理できるの? ……もうっ! リッド、聞いてんの!? 人がせっかく計画立ててんのに」
リッド「計画〜? んなもん、いらねえよ。さっさと用事済ませて村へ戻る、これで十分だろ」
ファラ「何よ、いろいろ相談した方が楽しいじゃない」
リッド「旅は遠足じゃねえんだよ。あーあ、早く毎晩同じ場所で眠る生活に戻りたいぜ」

リッドがあまり人気ない所以なんだけど、私はこういう主人公の方が納得できます。ところでキャンプのたびに食材が減っているのかと思いきや、そんなことはない。なんか可哀想なので、以後、キャンプ前には料理を作ることにしました。

ちなみに毎晩、ファラは格闘技の修行をしています。道場の修業の厳しさも会話に出てきて、ファラが道場を続けられなかった理由も何となくわかる。テイルズオブファンタジアでは自己鍛錬によりチェスターのレベルがぐんと上がるイベントがあるのですが、TOEの修行は効果がゼロなので虚しいですね。

木陰の村モルル

世界樹みたいな大木にどんぐりのような家がぶら下がり、はしごで枝と枝を行き来するという妙な村。周囲に平地が広がっているのに、どうしてこんな村を作ったのか。

マゼット博士の家は幹の上にあり、けっこう立派なものだった。残念ながら博士もメルニクス語会話の達人ではなかった。晶霊術の詠唱に使うのがメルニクス語なのだが、結局のところそれは呪文であり、会話用言語としてのメルニクス語を自在に通訳できるわけではないらしい。

しかし博士は言語の壁を乗り越える驚異のアイテム「オージェのピアス」を渡してくれる。メルディはセレスティアとインフェリアが衝突する「グランドフォール」の危機から世界(エターニア)を救うため、インフェリアの大晶霊の力を借りにきたのだという。博士は水の大晶霊の居場所を教えてくれた。

じつはキールもまたセイファートリング中央に出現した「黒体」の観測からグランドフォールを予測し、学会で訴えていたのだった。しかし学会はキールの主張を退け、彼を大学から追い出してしまう。岩山の観測所で研究を続け、論文を書き上げていたキールは、王立天文台で研究を検証する機会を切望していた。

何事も晶霊と結び付けて考える大学で学んだだけに、大晶霊の協力を得ることが世界を危機から救う方策であるというメルディの訴えは素直に頷けるものだったようだ。かくしてキールとメルディの方向性は一致し、以後、ともに過酷な旅を続けていくことになります。

さて、メルディと言葉が通じるようになってから、最初のキャンプ。

メルディ「リッド、何かお話ないか?」
ファラ「聞くだけ無駄だよ。リッドは情緒的なこと苦手だもん、ね?」
リッド「昔々、あるところにそそっかしい女の子がいました。樹に登って降りられなくなった友達を助けるために自分も登り、案の定、二人して降りられなくなりましたとさ」
メルディ「あははは、そそっかしっ子だなあ」
ファラ「それ、あたし」
キール「最初に降りられなくなったのは、僕だ」

モルルの食材屋にカトリーヌさんがいた。ミンツ大学で会った学生さん。彼氏の学会発表の資料を持って王都インフェリアを目指し出発したが、モルルの老人に孫と勘違いされて引き止められ困っていた。ファラが適当に言いくるめて引き離すことに成功。御礼の言葉もそこそこに去っていく。

モルル奥地

クィッキーの後を追ってモルルの大木の枝の奥へ行ってしまったメルディを放っておけず、リッドたちも奥へ奥へ。食虫植物の化け物を倒すと、無事に1人と1匹を保護できる。

水晶霊の河

水の大晶霊ウンディーネの力試しをクリアし、クレーメル・ケイジという晶霊の籠のような道具の中に「入って」もらう。実際には、晶霊はその名の通り霊的な存在なので、物理的なモノの中に入るとか入らないといったものではないが、実用上、入れたり出したりできるもののように振舞う、ということ。

建前が建前である証拠には、晶霊がケイジに入っても、インフェリアの水の豊かさは微動だにしない。後に明らかになることだが、インフェリアとセレスティアが異なる発展を遂げたのは、それぞれの世界に住まう晶霊の違いによるところが大きいのだという。

メルディ「みんなの首についてるの、何か?」
ファラ「チョーカーだよ。インフェリア人はみんな、チョーカーで身分をあらわしてるんだ」
リッド「俺の寄木は平民男子のしるし。ファラの赤いリボンは平民女子」
キール「ぼくは学者をあらわす、白い木のチョーカーだ」
リッド「どうだ? 誰が何者だか、すぐにわかって便利だろう」
メルディ「変なの。そんなの怖いよ」
キール「ま、感覚のずれているやつには、理解できないかもしれんな」

いざないの密林

大晶霊の協力を得ることが可能、と実証したリッドたちは、王様に報告をしに行くことにした。大晶霊は世界各地に潜んでおり、個人での探索は困難と考えたからだ。また王都インフェリアには王立天文台がある。そこでグランドフォールについて研究することは、以前よりのキールの願いでもあった。

しかしミンツから王都インフェリアへの定期船は貴族(?)にしか乗船パスが発行されておらず、平民は乗れないのであった。そこで、モルル東方の橋を渡り、その先に広がる「いざないの密林」を抜けていくことになった。

ゲーム的な仕掛けに満ちた不思議な森。またもやクィッキーが勝手に遊びに行ってしまい、メルディが後を追ってパーティを抜けてしまう箇所などがあり、かなり苦労はしたが、どうにかこうにか突破。

王都インフェリア

王城の門番は全く聞く耳を持ってくれず門前払いにあう。

王立天文台へ行くも、研究員はキールの論文を踏みにじり、退去を要求する。

最後の手段として教会を頼るリッドたち。しかしガルヴァーニ大司教はセイファートリングに発生した黒体はセイファート再臨の吉兆とし、衛兵に命じてキールたちを逮捕させる。

王の一方的な裁きにより死刑宣告を受け、水槽の中で水死させられそうになるリッドたち。しかし王立天文台のゾシモス博士が現れ、刑の執行を止めさせた。キールの論文に関心を持ったのだという。

キールはゾシモス博士とともに天文台で観測を行い、グランドフォールが迫っていることを確信する。一方、暇になったリッドたちは劇場で舞台を見たり、アレンデ姫の恋の噂話を聞くなど、のんびり観光。

翌日、ゾシモス博士は世界に危機が迫っていることを発表したが、全てはセレスティア人の悪意ある計画と説明し、王様はセレスティアに軍を送り込むことを決定する。まるで根拠のないゾシモス博士の説明にキールとメルディは抗議するが、リッドたちは王城から追い出される。

万事休すと思われたが、最後に衛兵長ロエンは定期船の乗船パスをくれる。これをやるからどこかへ消えろ、という。行動範囲が広がったので、王様の助けがなくとも大晶霊探索を続けられそうだ。

ゾシモス博士はひどいといえばひどいが、自然現象のためになすすべなく国が滅びると発表しては、国の威信は地に落ち、人々の平和な生活を担保する政治的秩序が失われる。だから仮想敵をぶち上げ、対決姿勢を打ち出す必要があったのだ。

本当はそこまで王様に了解してほしいが、王様はあまり賢くないらしい。だから仕方なく、博士が全て飲み込んでいい加減な発表をすることになった。インフェリアでは、セレスティアへ行く手段は伝説しか知られていない。したがって実害はないだろう、という判断も「込み」のようだ。

そうした諸々を汲み取ったキールは、王立天文台で博士を助けることにした。ここでキールがパーティから外れる。

定期連絡船

王都の北にあるインフェリア港からバロール港へ。これはイベントなので、他に選択肢がない。

バロールへ到着すると、ミンツなどへも行けるようになる。一等船室に乗ってみたかったので、とんぼ返りになるのを承知で定期船に乗ってみた。すると予想通り船内を歩き回ることが可能に。

食堂にカトリーヌがいた。密航していたのだそうだ。今回も熱血ファラが救出。しかしミンツ行きの船なんかに乗り込んでも出発地点に戻るだけで、意味がないと思うんだけどなあ。王都へ行きたいんでしょ?

バロール

ファラがかばって逃がした少年は泥棒の常習犯。街の人々に責められるファラを救い出したのは法律に詳しい商人のレイスだった。レイスは風の大晶霊の居場所を知っており、リッドたちを案内してくれるという。

リッド「(いびき)」
レイス「寝付けないのかい。この音じゃ無理もないな」
メルディ「ファラは寝てる。お母さんの夢、みてる。寝言で、お母さん、いったよ」
レイス「母親の夢か。いい夢だろうな」
メルディ「お母さんの夢は、いい夢か? お母さんはみんないい人か? レイスのお母さんもか?」
レイス「母はいつも、自分より他人の心配ばかりしてた。みんなが笑っていてくれたら、自分は幸せだと……。昔の話だ。亡くなってもうずいぶん経つ」

その後、海老の尻尾が好きという話で意気投合するファラとレイス。大人の味なんだよ、とファラはいうのだが……。メルディもファラもレイスにばかりかまうので疎外感を覚えるリッド、というスキットも。

リッド「ずいぶん遠くに来ちまった。俺はここで何してんだろう。何か間違ったことしてねえか」
ファラ「イケるイケる! リッドなら大丈夫だよ」
リッド「あっそ」
ファラ「そうだよ。じゃ、今日も頑張ろうね」 レイス「君たちは二人でいるのがとても自然だね。リズムができている」
リッド「な、そんなことねえよ。幼馴染だから慣れてるだけだぜ」
レイス「そうかい」

風晶霊の洞窟

風の大晶霊シルフの力試しをクリアし、ケイジに入ってもらう。案内役をやり遂げたレイスがパーティをはずれ、入れ替わりにキールが戻ってくる。シルフはエアリアルボードというホバークラフトのような乗り物をくれ、また行動範囲が広がった。

メルディ「キール、何してるか?」
キール「ん? ズボンのひざに穴が開いたからつくろってるんだ」
メルディ「すごいなー! キールは器用! メルディの服も穴あきあるよ。なおしてくれるか?」
キール「やだね。僕がそれをすることによって、どんな利益があるというんだ? 無益な労働は時間と体力の浪費だ」
メルディ「キールはケチ!」

シャンバール

大砂漠の北西に街を発見。

1日目終了。

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