心残り

エンディングを見て、セーブしますか? というから、「はい」を選択。

そうしたら、ディスク1を入れてください、という。なんで? と思ったら、また始めから。

ちょ、ま、待ってよ、オイ。ええ〜!? そういうことなの? くぅ〜。

後で攻略情報を見ると、セーブデータは上書きじゃなくて、新しいデータを作るのがお勧め、とある。セーブする前に説明してよ、もう……。

私はひとつのゲームに入れ込むほうじゃないから、2周目って基本的にやらないんですよね。といって、ラスボスさえ倒せば満足というわけでもない。ていうか、最後のあたりって、たいてい迷宮また迷宮の怒涛の展開になることが多いじゃないですか。すると途中かけのサブイベントが残っちゃうことが多い。

物語の余韻と割り切れることもあるのですが、あの人はどうなったのかな、と気になることもまた多い。それで、クリア後にそのあたりを拾ったりするのが趣味なんですよね。

とりあえずラスボスを倒しちゃう理由は、散々世界の危機だとかいって煽られているのに、街の人との小さな約束とか、そういうのを優先するっていうのがピンとこないから。約束は大事ですよ、だから気になる。気になるけど、やっぱりそこはラスボス撃破が優先でしょ、という。

今回もまたそうだったわけで、これで1周目が終わりでいいのか、と。ちょっと心残りが多過ぎて、悲しかったです。

2周目

今回のプレイ日記では心に残ったキャンプスキットをメインにしようと思っていた。クリアデータはまたはじめからやり直しになっちゃったけど、スキットくらい全部聞けるだろう、と思ったら、できない。ちゃんと話を進めないと、ディスク2以降のスキットは聞けないのだ。えええぇぇぇ……。

というわけで、2周目やりました。その過程で、いろいろ日記の間違いも見つけたんだけど、後知恵で日記を修正するのは流儀に反する(どうでもいいポリシーだが)ので放置してありますので悪しからず。

で、せっかくなのでルイシカの駅員さんが探してる切符きり鋏をみつけてあげたり、お手紙配達をやり遂げたり、ラシュアンの村長さんと仲直りしたり、地味な心残りを一掃しました。

勢いに任せてファラが全料理マスター、ファロース教会地下でマクスウェルと契約、きらめきの塔でワルキューレと対決、S.D.入手、チャットとフォッグの全特技習得、と頑張っちゃいました。ネレイドの迷宮はさすがに無理。オート戦闘ばっかりやってる人が手を出す世界じゃない。

で、26時間。RPGって、アッサリこれだけの時間を奪ってくれちゃうのが、他の娯楽との大きな違い。2周目だからサクサク進めたのに24時間OVERとなると……人に勧めにくいよね。あの「24」だって実質16時間、土日でどうにか見られる長さなのに、勧めにくいDVDの筆頭に挙げられたりしてるわけで。

感想

中継基地が妙にメカニカルだったりして、セイファートというのは宇宙人か何かなのかなあ、とか。逆にネレイドはいかにもスーパーナチュラルな存在。人の精神に入り込んで闇の力を貸す。個人的な問題が世界の問題と混在・直結していたり、なんかチグハグな感じもする。

だけど、いいんじゃないかな。面白かったです。セイファートの試練とか、ダメRPGにありがちな、一方的な価値観の押し付けを行う主人公にはしないぞ、という牽制球があちこちにあって。

素直に冒険しないリッドというキャラはあまり人気がないらしいけど、私のツボにはまりました。私なんかもっと腰が重いですしね。なんだかんだで光の橋を渡る、その決断は軽い描写でしたが、ようするに、あの瞬間に決断したんじゃなくて、小さな決断の積み重ねだったんだ、と。

セレスティアに着いてからは逆に、勢い任せだったファラを支える立場となる。老成した感じがいい。

あと、あまり必然性がないような感じはしたけど、最後に宇宙とエターニアが出会う(再会する)展開には感動した。そうか、そういうお話だったんだ、と。異界からきたメルディをリッドやキールが完全に受け入れ、ともに戦い抜いたことが、反目しあってきた両世界の和解を象徴しているんですね。

理解と共存の物語。本当はネレイドとの共存についても、もう少し描写がほしかったところだけど(人の心から闇がなくなることがない以上、ネレイドもまた消えることはない)、さすがにわかりにくい話になっちゃうし、ラスボスを倒して万歳というカタルシスを求めてるプレーヤーが多いのだろうから、それは難しいか。

ま、そのあたりは自分なりに脳内補完することにします。

エターニアの空

物語の開始時点では、インフェリアのどこで空を見上げてもセレスティアがあり、逆にセレスティアのどこで空を見上げても、そこにはインフェリアがあった。どちらも平面的な世界ならありえる話なんだけど、実際にはどちらも球状の世界だったわけで、ここには矛盾がありますよね。

じつはセイファートはインフェリアとセレスティアの争いにゲンナリして、両世界をオルバース界面で接続された閉じた空間にしてしまったらしいのですね。

しかしセイファートリングが破壊されたことで、もともとの連星関係が復活した。ゆえにインフェリアの空に浮かぶセレスティアは、月のように見えるようになった。逆も同じ。そして、これまでは見えなかった太陽と宇宙の星々が、空に現れた……はず。

ただ、スキットには何度か星空という言葉が出てきます。この矛盾は私には解決不能でした。残念。

さて、リッド、ファラ、チャットを乗せたバンエルティア号が宇宙空間経由でセレスティアを目指すエンディングは、メルディが閉じた空に向かってするすると昇っていくオープニングと対になる情景。キール、メルディ、そしてフォッグたち、みんな元気にしてるかな?

[了]

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