九十九式の移転をきっかけにあれこれ書く第5回目。
備忘録できちんと触れてこなかったので、ご存じない方が多いかと思いますけれども、当サイト「趣味のWebデザイン」は、Loops の契約破棄通告を受けて以降、複数回サーバを移っています。けれども表向きは何事もなかったかと思います。時々、接続が怪しくなったりはしましたが、アンテナの再登録のお願いは必要になりませんでしたし、当然、移転の前後でアクセス数の増減もありませんでした。
最初の移転は転送量オーバーでアカウント削除通告を受けたものです。即解約ではなく予告解約でした(その代わり追加料金を請求されました)が、私はあまり慌てずにすみました。やはりなんといっても大きかったのが、独自ドメインを取得していたことでした。無料サーバを利用する場合と異なり、運営資金の途絶がサイトの消滅に直結する欠点はありますが、きちんとした会社に管理を委託して早め早めの契約更新を心がけていけば、物理的なホスティング事情とかかわりなく WWW での住所たる URI を存続できます。
注:自己責任の範囲の広い形で管理する場合、ドメイン占有契約の延長更新をし損ねてよその誰かさんにドメインを奪取されることがあるので要注意。私は専門業者に委託してクレジット決済により自動でいつまでも契約を延長するようにしています。
ドメイン管理は現場の問題から超越しています。ドメイン管理量の不払いさえ起こさなければ、サイトで何かやらかしたとしてもドメインの契約を破棄されることはないでしょう。ただし、ドメインの取得時にはよく注意してください。たいていの方はサーバの契約とセットで頼むと思います。このとき、次の3点に注意してください。
ドメイン移行については契約書に詳細を記載していないところが少なくありません。はっきりしない場合には、あらかじめメールで質問を出すことをお勧めします。契約希望者の質問には、たいていどの業者も愛想よく対応してくれます。
ところで、サーバから追い出されたらすぐに次の業者を探す必要があります。CGI とかの対応状況はもちろん重要なのですが、前述の3項目についてもきちんと確認しておきましょう。そうしないと、再び追い出されたときに困ってしまいます。幸い私の場合は Loops のときもその次も予告解約でしたので、落ち着いて次を探すことができました。最後の移転はこちらから契約更改しないことを申し出ての円満解約で、次を探す時間は事前にたっぷりありました。
いずれにせよドメインがあるとないとでは余裕が違ってきます。まずはドメインの取得、これだと思います。
重複する内容もあるけれど、いくつか。
最後の項目ですが、ただ閲覧者が多いだけでサーバごと落ちてしまう事件がときどきあるらしい。私もそうなりかけて警告されたのだけれども、やっぱりそれはサーバの管理にも反省点があると思う。突然、通常の100倍のアクセスがあれば、たとえその一つ一つの処理は正常なものであっても全体の事態は異常です。共用サーバなら、各ユーザの負荷を監視して一定値を超えたらプロセスを停止するのが正しいと思う。
無料のホスティングサービスを利用してサイトを公開する最大の利点は、管理人が管理意欲を失っても存続する可能性があるということでしょう。過去、多くの素晴らしいサイトが、やる気の増進などに伴って有料サーバに移行し、消えていきました。有料サーバ利用サイトは金の切れ目が縁の切れ目、管理人がやる気をなくすと、契約終了と同時に閲覧不可となります。大変もったいない。
そこで私は、有料サーバで運営してきたサイトを放置する場合には、無料サーバにもコンテンツのコピーをおくことを勧めたい。
無料サービスの大半が、一定期間更新がないアカウントは削除します、といった規約を持っています。しかし、これは要するに更新されないサイトは誰にも閲覧されず、したがって広告も誰も読まず、利益にならないからです。ユーザはサーバのディスクを小なりとはいえ占有しているわけで、無料ユーザには広告を大勢に見せるための努力をする義務があるわけです。
しかし注意してください。業者にとって大切なのは広告が閲覧されることであって、サイトが更新されることではありません。きちんと広告の効果が出ているサイトを、更新がないというだけの理由で削除するメリットはないのです。
だから、何年も更新されていないサイトがアカウントを削除されずにいる例がたくさんあります。更新されなくても閲覧者が途絶えなければよいのです。無料サービスには廃業や買収も多く、はかないイメージは大筋で正しい。けれども、geocities や isweb には長らく放置された古典的名作サイトがたくさん眠っており、無料サービスの底力を見せています。
Loops から強制解約通知を受けたのは、私の公開していたコンテンツにクレームがついたのがきっかけでした。それまでは何ひとつ不満なく、便利に使っていました。転送量には非常に鷹揚で、1日1万ページビューくらいならびくともせず、大きな圧縮ファイルを置いて大勢にダウンロードさせてみても平気だったりしたので、移転後しばらくはちょっとつらかったです。何の気なしにドカンとやったらすぐに警告が舞い込んできて、契約解除の通告。その次の業者からも、何度か注意がきました。
ドメイン管理料別で月額1000円は高いと思う方が多いのでしょうが、やっぱりわけもなくお金を取っていたわけじゃないんだな、と後でつくづく実感したものです。まあ、ふつうはこんなところと契約しても宝の持ち腐れなので、さくらか XREA かロリポップでいいと思います。3社とも定評あるコストパフォーマンスの高いサービスですから。
以下は九十九式の移転をきっかけとした柊さんの意見にインスパイアされて書いた文章ですが、柊さんへ返信する意図はありません。論敵の存在を仮想して書いている箇所があるのですが、柊さんはその論敵ではありません。一応お断りはつけていたのですが、どうも私の書き方がまずくて(柊さんが「論敵」のような主張をしているといった)誤解を招きそうなので別文書に分けました。
日本ではいつまでも無料サービスが幅を利かせていますが、アメリカでは有料サービスが伸びてきています。大手の Tripod などを見る限り、値段はさくらインターネットとか XREA の方が安い。それでも有料サービスをためらうのが日本人。それを見透かして広告のおとなしい(あるいは広告なしの)無料サービスで会員の増大を図る各種ブログサービスなどがあり、勘違いを増幅しています。ユーザを増やすだけで利益が出るというシステムとその危うさを理解せず、無料+広告なしで万歳というところにばかり注目していると、足元をすくわれかねません。
私はあまり「アメリカでは〜」とかいいたくない(外国の事例の一面だけ見ているケースが少なくないという反省もありますし)けれども、人気サイトを維持するにはコストがかかる、それを誰が負担するのかということを、日本人はもっと考えた方がいいと思う。
ある人が何気なく作ったコンテンツが大人気になって、アクセスが集中したらアカウントが停止されてしまったとしましょう。ここでサーバ業者を恨んでどうするのか。最近流行りの「受益者負担の原則」からすれば、そのコンテンツのファンがお金を出し合って、作者と相談してしっかりしたサーバでコンテンツを再公開するのが筋でしょう。なぜ、そういう発想が全然出てこない人が多いのか。
サーバ業者自身が、この作品は素晴らしい、といってスポンサーになってくれればそれはそれでいいわけですけれども、せめてそういう説得をする気もなしに、他人の財布をいじめることには何の良心も痛めずに好き勝手なことをいう人が多すぎる。
九十九式は今回、独自ドメインをとったから、少なくとも年間1000円程度はお金がかかっているわけです。宮本さんははてなユーザだから、読者もはてなユーザなら送金は簡単です。
今回、いったい何人が、いくらくらい寄付した(あるいはしようと思った)でしょうか。
テキストサイトなんかにお金を払えるか、というならそれでもいい。でもそういう人が、もしもサーバ業者にだけ負担を求めるというのなら、ご意見を拝聴したい。ファンを自認するあなたさえ1円も出せないと思っているもののために、なぜサーバ業者が赤字覚悟で常軌を逸した回線使用料を負担しなければならないのか。ボランティアで商売やっていると思っているのか、と。
最近は、一過性の大アクセスで即アカウント停止という業者は減りました。たまのことなら大目に見よう、というわけです。これ以上の譲歩を引き出そうとするなら、サーバ業者にとってそれがどんな利益につながるというのか、相応の説明がなければおかしい。いいたいことはいうが金は出さないという人ばかりだとすれば、説得は難しいでしょう。せいぜい脅迫にしかならないだろうと思います。
以下は九十九式の移転をきっかけとした柊さんの意見にインスパイアされて書いた文章ですが、柊さんへ返信する意図はありません。論敵の存在を仮想して書いている箇所があるのですが、柊さんはその論敵ではありません。一応お断りはつけていたのですが、どうも私の書き方がまずくて(柊さんが「論敵」のような主張をしているといった)誤解を招きそうなので別文書に分けました。
申し込みの段階では、どのサイトが人気サイトになるのかサーバ業者にはわかりません。突然、ブレイクすることもある。しかし業者は、最初の段階でサーバの初期設定をしなければならないのです。何百台もサーバを動かしていれば、動的に負荷を振り分け、不人気サイトはひとつのサーバに1000以上も詰め込んで、人気サイトには最新のサーバ1台を専有させるといった芸当もできましょう。しかしふつうの業者には不可能です。だから機械的にサーバ1台に規定数の利用者を詰め込みます。
旧 tripod 国内サービスは進んだシステムを組んでいたようで、サーバの当たり外れという話をあまり聞きませんでした。その点、一昔前の geocities は悪評がずいぶんあったものです。人気サイトと一緒のサーバになったら、ダイヤルアップ環境では FTP さえ途切れがちになるという話も聞きました。
広告収入できちんと収益が出ているサービスの場合、人気があればあっただけ広告も出稿されるのだから、人気サイトはどんどん優遇すればよさそうなものです。しかしシステムの初期投資費用が、なかなかそれを許さなかったのだと思います。ホスティングサービスはとっくに過当競争になっていて、庶民向けのサービスは一部の例外を除いてみんな自転車操業だそうです。だから、広告バリバリのサービスであっても、転送量に厳しい制限がある場合もあります。
一方、忍者ツールズは広告だけで食っていけそうなサービスではありません。これはあくまで予想ですが、はてなと同様、システム開発などが主な収入源で、忍者の無料サービスは技術力のショーケースなのではないかと思います。大負荷に耐えられます、というのも売りにはなるでしょうが、サイトの転送量なんてのは物理的な手当てが第一なわけです。その点、多くのユーザとデータを捌く技術は、システム開発屋として強力な武器となるところ。
だから忍者ツールズは、多くのユーザを確保しつつ、転送量は低く抑えたい。無料で高機能なら人を集めるには十分だから、転送量という金食い虫を我慢してまで「九十九式」という広告塔を必要としなかった、ということではないか。
FC2 も広告のおとなしいサービスですが、これもちょっと面白い。infoseek が楽天の広告ばかり出しているのはあまりにもわかりやすいのですが、FC2 も FC2 自身の広告ばかり出しています。ホームページシステム(FC2 型の全自動無料レンタルサーバシステム)と有料レンタルサーバ、そしてシステム開発の客引きのために FC2 は無料でサーバを貸し出しているのです。ちなみに FC2 も、転送量が大きいとアカウントが停止されます。
広告なしで無料のところがいい! しかも転送量も無制限がいい! だなんてないものねだりをしても仕方ないのです。ほとんどの無料ホスティングサービスは慈善事業じゃないのですから。
サービス提供業者がどこで儲けようとしているか、ということを、利用者も理解すべきだと思います。無料でも大転送量に耐えるサービス(現在なら isweb が代表格)と、忍者ツールズとでは、広告のつけ方だけ見ても明らかな違いがあります。なぜそんなおとなしい広告でやっていけるのか、あるいは広告なし(一部ブログサービス)でもいいのか、ということを考えたなら、消費者自身がきちんと運営するサイトの規模と利用サービスの釣り合いを判断できるようになるはずです。
安価な有料レンタルサービスはどうか。有料サービス提供者のつらいところは、不人気サイトからも一定の収入を見込める反面、人気サイトからの追加収入もないことです。金食い虫の人気サイトには、応分の料金を払ってほしいのが本当のところでしょう。安価なロリポップや XREA で一部の人気サイトが生かされているのは、広告塔効果とバーターで我慢できるから。単体では赤字でしょう。ユーザ数が頭打ちになり、既存ユーザに人気サイト管理者が増えてきたら、蜜月関係は終ります。
企業向けを主としたホスティングサービスの多くは、個人向けで謳い文句が同等のサービスと比較して、料金の 0 がひとつ多くなっています。at+link とか人気あるんですけれども、ロリポップと契約するのさえ躊躇する素人が料金表を見たら、びっくりしますよ。しかもごくふつうに FTP でファイルをアップロードしてブラウザから閲覧するという使い方しかしない場合、平常時の使用感はロリポップと同じです。しかし決して、業者がぼろ儲けしているというわけでもないのです。
値段を買い叩くばかりでは、いいときはいいけれど、という業者しか生き残れません。「いいとき」に一番安い値段をつけられるのは、「いざというとき」の備えのない業者です。正当な報酬を見極め適切な金額を支払う消費者の賢さなしに、個人向けホスティングサービス市場は脆弱な体質を克服できません。個人向け市場に信頼できる業者が少ないとすれば、一番の責任は消費者にあると私は思います。
九十九式は徳保さんが
相応の対価を払うことを考えるべきとする巨大なアクセスを有するサイトではない、と云うのが僕の主張。
争点は程度の問題に帰結したので(もともとそういう話だったのかも)、こちらの主張をちょっとだけ補足して印象というか感覚に訴えたい。
柊さんが頑張って調べてくださった最近のデータを見易くまとめると、こうなります。(参考=総呼出数÷サイト数÷30≒1サイトあたりの日毎訪問者数)
順位 | 総呼出数 | 占有率 | 参考 | |
---|---|---|---|---|
1-100 | 0.0-0.5% | 37,063,147 | 52.57% | 12354 |
101-500 | 0.5-2.5% | 18,208,059 | 25.83% | 1517 |
501-2000 | 2.5-10% | 10,601,904 | 15.04% | 236 |
2001-10000 | 10-50% | 4,327,441 | 6.14% | 18 |
10001-20000 | 50-100% | 300,000 | 0.43% | 1 |
合計 20,000 | 0.0-100% | 70,500,551 | 100.00% | 117 |
九十九式は第2グループに属しています。柊さんは第1グループ(上位0.0-0.5%)だけが巨大なアクセスを有するサイト
だとお考えですが、私は第2グループ(上位0.5-2.5%)も巨大なアクセスを有するサイト
だと思います。上位2.5%以内のサイトが全体の75%のアクセスを握っているのです。これが消えれば97.5%の利用者が快適なサーバ環境を確保できるのです。
もちろん、こういう話をするときりがありません。ただ、適当な落とし所はあるのではないでしょうか。私の考える基準は
というものです。これは無茶な提案ではないと思います。
私は「にゃごろう村」のアクセスを増やそうと1年も頑張って、全然駄目だった経験を持っています。Web サイトの人気を増やすのがどれほど難しいか、もがきにもがいた1年間で嫌というほど実感させられました。1日30アクセスの維持が、どれほど大変か。1日100人という目標が、どれほど遠いか。気疲れして逃避的にはじめた別サイトが「当たった」わけですが、虚しい気分になりました。こんな手抜きサイトが1日100人をあっさり達成するなんて、と。
特に大きな報酬や対価を得ているわけでもない趣味のWebサイトを運営していて、そのWebサイトがデイリー2000〜3000アクセスの「ちょっとした」人気サイトになったと云う理由でサイトを削除されてコンテンツが失われ移転を余儀なくされたり、安価なサービスが受けられなくなったりすると云うのは理不尽じゃないのかと。
私がこの意見に賛同できない最大の原因は、「にゃごろう村」時代にあると思う。上位1%以内だけが到達できるデイリー2000〜3000アクセス
を「ちょっとした」人気
と書くのは、どうしても許せないという気持ちがある。しかし自分の体験に照らし合わせてみても、努力は人気サイトの必要条件ではありません。最初からすんなり人気が出たら、「ちょっとした」人気
といいたくなるのはわかる。でも……。
宮本さんはどう思っていらっしゃるだろう。3年間、毎日更新を続けてテキストサイトの中のテキストサイト、テキストサイトの代表選手たる存在にまで「九十九式」を育て上げた宮本さんが、現在のアクセス数を謙遜抜きで「ちょっとした」人気
と考えていらっしゃるのだろうか。もちろん、忍者ツールズのアカウントが削除されたことについては不満があるかもしれません。しかしそれはそれとして。
例外的な超人気サイトを除外しただけで、全体の日割平均が手の届きそうな数字になるのですが、面白いと思いませんか? アクセスの過半を除外したのだから当然とはいえ……。これに似ているのが国民の平均年収。600万円とか800万円とかいう(モデル世帯の条件で変化します)ので、みんな歯噛みしていますが、じつは上位数%を排除するだけでガクンとこの数字は下がります。国民の実感に近い平均年収になってくる。
上位0.5%のサイトを除外すると日割平均56ですが、さらに上位2.5%まで除外すると、26まで下がります。つまり下位97.5%のサイトの平均訪問者数は1日26人、これなら実感に近いですよね。
超人気サイトの管理人が一番安くサーバを確保したいなら、WWW に接続する際のプロバイダを plala か DTI か OCN にしましょう、というのはテキストサイト界隈では有名な話。(RinRin王国のご指摘を受け、ちょっと書き換え)
「侍魂」「ろじっくぱらだいす」「カトゆー家断絶」はプロバイダのオマケスペースで運営されているので、莫大な転送量にもかかわらず(少なくとも転送量由来の)追加料金は一切ないと聞いています。ただしたいてい容量制限が厳しいので、画像などをたくさん用意している方はご注意。また CGI に利用制限のあるケースが多いようです。過去ログにあまりアクセスがないサイトであれば、表紙だけプロバイダのスペースに置くのがよいかもしれません。
念のため。plala と DTI と OCN 以外のプロバイダでは、しばしば転送量に制限を設けているので注意してください。接続プロバイダが提供するスペースならどこでもいいというわけではありません。
一部、手を加えているので注釈を参照のこと。
順位 | 総呼出数 | 占有率 | 日割平均 |
---|---|---|---|
1-100(0.0-0.5%) | 37,063,147 | 52.57% | 12354 |
101-200(0.5-1.0%) | 8,113,743 | 11.51% | 2704 |
201-300(1.0-1.5%) | 4,677,484 | 6.63% | 1559 |
301-400(1.5-2.0%) | 3,120,383 | 4.43% | 1040 |
401-500(2.0-2.5%) | 2,296,449 | 3.26% | 765 |
501-600(2.5-3.0%) | 1,808,491 | 2.57% | 603 |
601-700(3.0-3.5%) | 1,407,206 | 2.00% | 469 |
701-800(3.5-4.0%) | 1,168,181 | 1.66% | 389 |
801-900(4.0-4.5%) | 982,435 | 1.39% | 327 |
901-1000(4.5-5.0%) | 831,663 | 1.18% | 277 |
1001-2000(5.0-10%) | 4,403,928 | 6.25% | 146 |
2001-3000(10-15%) | 1,796,052 | 2.55% | 60 |
3001-4000(15-20%) | 996,337 | 1.41% | 33 |
4001-5000(20-25%) | 635,052 | 0.90% | 21 |
5001-6000(25-30%) | 360,000 | 0.51% | 概算値 12 |
6001-7000(30-35%) | 240,000 | 0.34% | 概算値 8 |
7001-8000(35-40%) | 150,000 | 0.21% | 概算値 5 |
8001-9000(40-45%) | 90,000 | 0.13% | 概算値 3 |
9001-10000(45-50%) | 60,000 | 0.09% | 概算値 2 |
10001-20000(50-100%) | 300,000 | 0.43% | 概算値 1 |
20001-27845 | -- | --% | 概算値 -- |
合計 20,000 | 70,500,551 | 100.00% | 概算値 117 |
宮本さんの九十九式が移転。なんでも、忍者ツールズは転送量で引っかかってサイトを丸ごと消されてしまったそうで。
うーん、皆様の熱きご要望にお応えします、なんて調子のいいことを書いてるけど、ニュースサイトからちょっとしたリンクが発生しただけでサイト消されちゃうわけだ。確かに利用規約には
日毎転送量が連日1Gbを越えるなど、無料でのサービス運営に支障が出てしまうほどの人気サイト様にはメール等でご連絡を差し上げた上、ご利用をご遠慮いただくことがあります。ってあるんだけど、九十九式の転送量が「連日」「1Gbを越え」ていたのかは甚だ疑問だ。要するに人気サイトになるつもりなら忍者ツールズの無料Webは使えない、って解釈でいいのかな、これな。
どうも僕はインフラを提供する側が「無料だから」「β版だから」「安価だから」と云う理由を楯にこうした行いをするのが癪に障るみたいだ。
宮本さんの受難にお見舞い申しあげます。
本題と関係ないのだけれど、これな。
という文末表現がちょっと気になる、と書いてみる。
さて、私は柊さんとは逆の感想を持っていて、人気サイトが無料だったりβ版だったり安価だったりするホスティングサービスをメインで利用することに不快感を覚えます。もう古いデータではあるのだけれど、アクセス向上を考える[企画篇]に示したような数字には、ちょっと気をつけておいた方がいいと思うのです。
上位0.5%以内のサイトが全RAの50%を握っています。上位10%のサイトで全RAの80%が消え、下位50%のサイトのRAは全部かき集めても全体の3%にしかなりません。
RA
というのは、単にアクセス数と読み替えていただいてかまいません。アクセス過多によるアカウント停止をやらないとすると、こういうことになってしまうのです。人気上位0.5%のサイトが消えれば、リドミのサーバの負荷は嘘みたいに軽くなるのでした。こういった数字を見ると、人気サイトが安易に安価なサービスに飛びつくのはいかがなものかと思います。
やはり、巨大なアクセスを誇る Web サイトの管理者は、相応の対価を払うことを考えるべきです。私がロリポップのような安価なサービスを使わない理由は、値段が安過ぎるからです。ひとつのサーバを大勢で共用しているから安いのであって、そういうところに1日3000〜5000ページビュー(これは備忘録のページビューではないことに注意)の Web サイトが間借りするのはいかがなものかと思うわけです。
個人ユースでは最強といわれたさくらインターネットさえも、大幅に値下げした途端に最低価格帯のサービスで転送量に起因する問題が大規模に発生しました。
大体、サーバが重くなる原因は、わずかな人気サイトにあります。人気サイトを不人気にするのは、人気を維持するよりは簡単なわけで、あえて人気サイトを人気サイトのままにしておくからには、相応の負担も覚悟すべきではないでしょうか。少なくとも共用サービスにおいて自分がどんな存在なのかということは認識した方がいい。下位9割の Web サイトは1日2桁以下、下位4割では1日1桁しか訪問者がいません。同じ料金を払っているのに、ちょっとしかサーバのリソースを消費していないのに、重たいサーバに泣かされる人がいるのです。
安価なサービスには多くを期待しないのが正解だと思う。売らんかなの姿勢で美辞麗句を並べ立てる業者も悪いかもしれないけど、そこに漬け込むのが「消費者として当然だ」とはいいたくない。消費者原理主義では「規約の上限いっぱいまで使うのがお得」ですが、業者は少々の無理を押した値段設定でサービスを提供しているのだから、毎日他ユーザの平均を遥かに上回るリソースを消費されたらたまらない。
isweb のような本当に広告収入だけで経営が成り立ちそうなサービスなら、ある程度アクセスが増えても、それに比例して広告の表示も増えるからいい。けれど、忍者のような「広告は収入の柱のひとつに過ぎません」みたいなサービスを人気サイトが利用するのは、もともと危なっかしい行為でした。私は今回の出来事を受難
と呼ぶ気分にはなれません。みんなの我慢を前提に成り立っていた不安定な状況が、ようやく自然な結末を迎えただけだと思う。
今秋公開の映画で一番の安全パイといわれているのがスウィングガールズです。私も池袋のテアトルダイヤで観ましたが、安心して皆さんにもお勧めできます。夕方開始のその日最後の上映回にギリギリで滑り込んだのですが、館内はほぼ満席。幅広い年齢層に支持されているようで、中年のお客さんがとくに目立ったかな、という印象。男女比も半々という感じだったけれど、きちんと確認したわけじゃないから、勘違いがあるかもしれません。
映画の舞台は山形、おっちょこちょいの主人公が物語を引っ張り、ビッグバンドジャズの楽しさに目覚め音楽祭でひとつの花を開かせるまでを描く作品です。監督は「ウォーターボーイズ」の矢口史靖、製作は「踊る大捜査線」以降、フジの関わる映画には全部顔を出しているんじゃないかという感じの亀山千広、主演は上野樹里です。
渋谷のシネクイントで上映されているように、本作品は単館系での公開。にもかかわらず、ネットでは既にたくさんの感想があふれています。これだけ人気あるなら、洋画系のラインでドカーンと流しても成功したんじゃないのかな。テレビドラマ「ウォーターボーイズ2」も高視聴率をとったわけだし。とにかく、真っ当な意見とか、批評かめいた発言とかは、いまさら私ごときが書いても恥ずかしいだけなので、極めてどーでもいいことをいくつか、つらつらと書き連ねていきたいと思います。
上野樹里といえば朝の連続テレビ小説「てるてる家族」で初めて知った人が多いと思いますが、私には映画「ジョゼと虎と魚たち」の印象が強いです。「ウォーターボーイズ2」のヒロインは、「てるてる家族」の主役を務めた石原さとみ。次の大河ドラマ「義経」で静御前を演じるそうで、次々といい役をもらって大女優への道を順調に歩んでいる高校生(でしたよね?)。その石原さとみは私にはなんだか幼く見えて、上野樹里と同年代というのがピンときませんでした。
私はテレビで上野樹里を見ていないんです。初めて見た「ジョゼと虎と魚たち」で上野が演じていたのが、妻夫木聡が狙うキャンパスの姫。大学内で話題の美人という設定で、まさにはまり役に見えました。妻夫木と同学年という設定に何の違和感もない。ただ、「ジョゼ虎」は主人公の性格設定の関係上、登場する女優がよく脱ぐのだけれど、上野だけは完璧にガード。他の女優が似たシーンを演じる場面とは微妙に演出が異なっていて、不統一が気になったのを覚えています。
そういうわけだから、「スウィングガールズ」のポスターを見たときには、こんなに無理しちゃっていいの? と不安になったものでした。あの大人っぽい上野樹里が、高校1年の女子高生を跳ね回るような元気なキャラ設定で演じるなんて……。しかも「ジョゼ虎」から1年近く経っているんだよ?
ところが。映画を観て、とんだ勘違いをしていたことに気付きました。上野樹里は1986年5月26日生まれ、うわ、撮影当時高校2年生じゃないか。そして矢口監督は「オーディションに来た時、光ったところを押すと曲になるピアノは弾けます、とうれしそうに話していて(笑)。そのこととか、家族のこと、今ハマっていることなど、延々と話しているんです。自分のペースを崩さず、あっけらかんと明るくしゃべれるというのをみて、友子が来たように見えたんです。本物が来たからには、逃すべきではないと思い、会った日に、彼女に決めていました」(スウィングガールズと始めるジャズ入門)と証言しており、こっちの方が素顔に近いらしい。
つまり「スウィングガールズ」のキャスティングが正統派で、「ジョゼ虎」のが冒険だった、ということ。15歳か16歳じゃ、そりゃベッドに押し倒すまでは撮れても、(最近の諸事情を鑑みると)完璧ガードは当然。そういった演出上のハンデをおしてまで誰かが起用にこだわったわけだけど、たしかに名演だったと思う。
ふと気になって「スウィングガールズ」出演者の年齢を調べてみたら、ちょっと驚いてしまった。最年長は木下美保役(トロンボーン担当)の中沢なつきで、1981年8月11日生まれ。撮影当時、22歳(教師役の白石美帆は78年生だから3歳しか違わない)。クライマックスの演奏会で、準主役のトロンボーン担当:関口香織役の本仮屋ユイカ(1987年9月8日生まれ)の2つ隣にいる茶髪のロングの女の子なんですが、本仮屋と6歳も離れているようには見えませんね。演出のマジックなのか、演技がうまいのかどうだかよくわかりませんが。
ちなみに、本仮屋ユイカと中沢なつきの間にいるトロンボーン担当:小林陽子役の辰巳奈都子がスウィングガールズ最年少で、1988年1月21日生まれ。早生まれなので本仮屋と学年は同じということになります。撮影当時高校1年生で、じつは設定と同年齢なのはこの2人の他にはバリトンサックス担当:清水弓子役の松田まどか(1987年7月16日生まれ)だけ。ウソでしょ、と思ったけれど、これが真実。びっくりしました。
主役は上野樹里、準主役は本仮屋の他にトランペット担当:斉藤良江役の貫地谷しほり(1985年12月12日生まれ)、ドラムス担当:田中直美役の豊島由佳梨(1983年5月16日生まれ)、ピアノ担当:中村拓雄役の平岡祐太(1984年9月1日生まれ)、ベース担当:山本由香役の水田芙美子(1985年7月19日生まれ)、ギター担当:渡辺弘美役の関根香菜(1985年5月3日生まれ)という顔ぶれ。撮影当時高3の85年組が大多数ですが、それでも2歳違い。うまいものだなあ、と今更ながらに感心しました。
というか、映画出演のために楽器を猛特訓して、短期間で観客を感動させるほどの演奏をやってのけてしまうのだから、役者は凄い。芸能人という呼び名に恥じない方々だと思う。
トリビアをひとつ。ドラムス担当の豊島由佳梨は幼少時から郷土芸能「知床いぶき樽」に精通し、シンガーソングライターとしても活動中で、撮影当時は音楽専門学校生。役者の経験はゼロ。にもかかわらず、スクリーンでの存在感は凄いですよね。物怖じせず、飄々としていて。で、やはりパッと見に気になるのは、その妙なおかっぱ頭の髪型。じつはあれ、かつらなんだそうです。
監督の発言を引用したスウィングガールズと始めるジャズ入門は日経エンタテインメントが編集したムック本。たぶん、増刷とかそんなにされずに売り切れてなくなってしまうタイプの本だと思うので、ぜひ今のうちにどうぞ。「スウィングガールズ」の本は何種類も発売されているのですが、個人的には「ジャズ入門」が一押しです。表紙の写真では豊島由佳梨がかつらをとった頭を見せています。あと本仮屋ユイカが眼鏡を外してます。撮影から時間が経ってからの写真なので、ふだんの様子に近い感じになったのだとか。
最後にもうひとつおまけの話。映画館を出るときに、近くの2人連れが「あれ、吹き替えだよね〜」「あんなにうまいはずないもんね」なんていっていました。おいおい、お台場で生演奏イベントまでやって見せたことを知らないのかな、と思ったんだけど、やっぱりそれだけうまかったということなんでしょう。産経新聞の新盤紹介コーナで石井健記者がサントラ盤を紹介していて、じっくり聞くとそんなにうまくないんだけど、と断りつつも好意的に紹介していたのがなんだか嬉しかったり。
いつの間にか、この映画を応援していた自分に気付きました。
お待たせしました。
管理人のカズさんは学究の道を歩んでいらっしゃる方で、10年がかりで博士号を取ろうという気の長い挑戦の途上にあります。お仕事は何をされているのかわかりませんが、大学院はもう卒業されているらしい。理系だから、ほぼ自動的に修士号までは持っていて、さて博士号をどうしようかというところなのだと思いますけれども、なかなか独力で目指すのは大変なので、頑張ってくださいというか何というか……。
博士号を取るには課程博士と論文博士の2つの方向性があり、理系では課程博士の方がずっと多いのではないかと思います。文系と異なり、理系はちゃんと頑張れば課程で博士を取れることが多いのです。論文博士は大変な道で、課程博士が簡単だというわけではないですけれども、それ以上に大変だといわれています。私は学士しか持っていませんので、経験的に何かいえるわけではないのですが……。
論文博士について基礎知識を得たい方は、上記リンク先を参照してください。
掲示板書き込みの際の自己紹介および,友人・知人への近況報告のページです.(のつもりです.)ご覧になられた第一印象とサイトデザイン上のアドバイスが頂ければ幸いです.
アドバイスとは関係ないのですが、ちょっと気になったのが研究費の話(読み飛ばし推奨)。課程博士を目指す方の授業料くらいの出費は当然、覚悟しているのかと私は思っていたので、
- 助成金獲得のためには研究テーマの選定が不可欠で,
- でもテーマ選定のためには文献収集が必要で,
- 文献収集には研究費が必要で,
なんだか,堂々巡りの状態かも(^_^;).
というのは、気になりました。
大学は講義も少ないのに、なぜ学費が高いのか、って話があるわけなんですけれども、ようするに人件費とインフラの構築費用なんですよね。ここでいうインフラというのは、電気ガス水道と文献・実験設備だけじゃなくて、学究の進展をサポートするさまざまなネットワークとそれらを緩やかに統合するシステムも含めての話。
論文博士を目指す場合、インフラを自分で作っていくわけだから、(効率が悪い分)学費以上に初期費用がかかって当たり前だと思います。時間だって、むしろ余計にかかる部分があって当然でしょう。3年間という時間と学費を費やすのと同等以上のコストを負担する覚悟がないとすると、先行き暗いんじゃないかと心配になりました。繰り返しますが、これは今回のアドバイスとは離れた、一閲覧者としての感想です。読み飛ばし推奨、ということで。
table 要素をレイアウトに用い、b 要素で見出しを表現するなど、HTML の使い方が正しくない、ということは一応、指摘しておきます。
情報系の研究をされているということなので、HTML を正しく使っていただきたいところではありますが、2002年にサイトを始められてからずっとホームページビルダー Ver.6.5 を使っていらっしゃるということで、この件についてはしつこくいわないことにします。標準モードを用い、シンプルなデザインを心がける限り、ビルダーは不勉強な人でも致命的なひどい結果を招かずにすむ便利なツールです。
ようは、きちんと勉強するかしないかという問題であって、「ほーむぺーじ」は作りたい(何か発信したい情報は持っている)けれど、まともに勉強する意欲も時間もありませんということであれば、ビルダーを使ってそこそこの質の HTML 文書を作るということでいいだろうと思うわけです。情報発信の手段についての勉強を敷居高くして発信される情報の量を減らすことに、私は賛成しません。あまりひどい形でなければ、とりあえず情報が発信される方が望ましいと考えているのです。
上記リンク先の文書には人間がコーディングしていくのだから、ミスの一つや二つはやってしまう
とありますが、Crescent Eve なら文書を開いたり保存したりするタイミングで毎回自動で文法チェックをしてくれます。こうした HTML エディタを利用すれば、ミスを確実に発見できます。いい時代になりました。(ただし可能なのは単純な文法チェックのみ。文脈に適したマークアップなどは当然、チェックできません)
タイトルが指定されていない文書がたくさんあり、気になります。ホームページビルダーで新規文書を作成すると、デフォルトで文書のタイトルが空欄になっています。IE ではこの場合、タイトルバーに文書の URI が表示されることになります。文書のタイトルと URI(もしくはファイル名)が一致しているならそれでもいいのかもしれません。でもふつうはそうではないだろうと思います。
ビルダーでは、作成された文書について「ページの設定」を行うことでタイトルを指定できます。過去ログを含めてもそれほど多くの文書があるわけではないので、全文書にタイトルを入れることをお勧めします。
ビルダーを使う場合、非常に発生しやすい文法違反が画像の代替テキストを指定し忘れることです。代替テキストとは、画像を利用できない環境(例えば音声系ブラウザなど)において、画像の代わりに提供される文字情報のことで、img 要素の alt 属性として記述されます。
<img src="***.***" alt="代替テキスト">
「オフカメ」には、文書に(見た目の問題ではなく本筋に関わる情報として)必須の画像がひとつもないので、Speeeeed のような複数文書の一括置換ソフトを用いて、img
を img alt=""
に置き換えれば問題を解消できます。詳細は実践アクセシブルHTML - altはつけるだけじゃなくてなどを参照なさってください。
しかし、そもそも画像の使用量が少ないこともあり、別に現状維持でもいいではないかという感じもします。文法違反だといってはみても、実際、どうでもいい画像に代替テキストが付与されていてもいなくても大した問題にはならないからです。
どういうやり方をされているのかわかりませんが、変な CSS の記述が散見されます。line-height:5mm;
という指定など、本当に文字通りの効果が現実となったら、妙な表示結果となってしまいます。改行や空白で適当に見た目を整えている箇所も多いのですが、いささか場当たり的な、適当なやり方で装飾を指定されているように思われます。ビルダーは CSS 周りがいまひとつうまくないツールですけれども、もう少しうまい設定ができそうです。
結局のところ、HTML とか CSS について一定以上の知識がないとどうしようもない面があります。しかし、こうした方がいいですよと勧められた手順をただ真似るだけでも、少し頑張って慣れることで作業効率が改善されます。そして、正しい理解への第一歩を踏み出すことができます。
過去ログはないのでしょうか。ないならないでもいいのですが、あれっ? と思いました。
コンテンツは2つしかないし、スペースは十分に余っているので、ナビゲーションをもっと簡単にしていいのではないでしょうか。「心に響いた言葉」の過去ログを見るために、現在は表紙から2回のクリックが必要です。サブ目次を廃止して、表紙にその1とその2へのリンクを用意すれば、クリック1回で過去ログに到達できるわけです。
最新記事にクリック1回でたどり着けるようになっているのはよいのですが、各記事から研究ノートの目次へ戻るリンクがない場合が多いのは残念です。また、前後の記事へのリンクもあった方が便利だと私は思います(が、なくてもかまわない)。
「自己紹介」と「試行錯誤 論文博士への路」の順番は逆にした方がいいし、「試行錯誤 論文博士への路」が研究ノートの目次だということはもっとわかりやすくしてほしいところ。私なら「研究ノート一覧」といったタイトルへ変えます。手帳の画像も「試行錯誤 論文博士への路」へのリンクになっているのですが、最初は気づきませんでした。同じ記事を参照するリンクが、とくに理由もなく複数存在するのは、無用の混乱を招く元になるでしょう。
「研究ノート」という見出しの下に、最新記事と「自己紹介」と「試行錯誤 論文博士への路」と「研究用リンク」が並ぶのは妙です。「自己紹介」は研究ノートの下位概念でしょうか? 私はそう思いません。「私の研究履歴」なら理解できますが、内容はそうではない。ならば、これは「サブコンテンツ」またはフッターに収めるのが正しいと思います。「研究用リンク」も微妙です。「リンク」と書いてしまうと、リンクつながりでサブコンテンツの「リンク」と並べたくなります。ただ、これはこのままでもいいでしょう。「研究用」と断っていますから。ただ私なら、「研究の参考文献」などと言葉を変えます。
表示結果については、とくに問題はないと思います。白背景にシンプルなレイアウトでテキストを配置。配色も地味ながら見やすい。素晴らしくはないけれど、少なくともひどいものではない。
その実現方法については、いろいろ気になることは気になるのですが、このままでもまあいいか、というところ。改行と全角空白を駆使してレイアウトされている部分が非常に多いので、ものすごく非効率です。でも、非効率で困るのはカズさんだけだといえばその通り。それに、非効率を解消するにはお勉強が必要なわけです。
初期投資をきちんと行えば、最終的なコストは下がる、といういつものパターンではあるのですが、いつもいつも初期投資をきちんと行うことができる人はそうそういるものではありません。パソコンだって、ちゃんと勉強して使えば、いろんな場面で非常に作業を効率化できるわけですけれども、大半の人はつまらない作業をちまちま手数をかけてやっているわけです。
ひとつのことを効率よくやるためには、いろいろな知識を組み合わせなければならず、短期的には初期投資の壁は非常に大きくなります。ちょっとしたことをしたいだけなのに、あれもこれも勉強しなきゃいけないとなると気が遠くなります。「ほーむぺーじで情報発信」というケースにおいても同様で、カズさんのレイアウト手法の非効率をきちんと改善するのは、じつのところ並大抵のことではありません。
致命的な問題が生じているのなら、やはりそれでも対処した方がいいといえましょう。けれども、現状はそうではない。とすると、勉強を始めても続かないだろうと思います。こればっかりやっている時間もないだろうし、そう考えると、非効率でもこのままでいい、という選択肢が浮かび上がります。
お勉強に興味があるのであれば、先ほどご紹介したホームページビルダー7で作る初めてのWebページにヒントがあります。興味があれば、そちらを起点にあれこれ見て回るとよいかもしれません。
自己紹介と近況報告の Web サイトとしてみても、情報量の面で寂しい感じがします。週1回更新の近況報告には、やはり過去ログがほしいですよね。今、元気にしていますということだけを伝えたいなら過去ログなんてなくてもいいのだけれど、友人・知人なら「ここしばらくどうしているのかな?」と思うものなんじゃないですか。
「面倒だ」というのは強力な理由なので、もしそういうわけで過去ログを公開していないのなら、無理にとは申しません。過去ログを公開したって、それほど大勢が読むはずがない(ものすごく需要があるというわけではない)からです。ただ、「過去ログなんていらないでしょ」という発想で非公開としているのであれば、もったいないと思います。
また、自己紹介ですが、もう少し情報を出してもいいのでは? サイト全体が自己紹介だ、という含みがあるから、敢えてわかりやすく要点をまとめていないのでしょうけれども、「大学院は卒業しているらしい→現在は会社員? それとも在野の個人研究者?」というあたりで既に秘密のベールがおりてくるわけで、そんなことまで隠す必要があるのかというあたり、私には疑問です。年齢も秘密、出身地も秘密、いや別に出身地なんて(とくにネットでは)あまり人が気にしないことだから、秘密ならわざわざ秘密だなんて書かなくてもよさそうなものです。
性格の自己分析は興味深いのですが、それよりも、いろいろなコンテンツを見て回るとわかってくる情報の要点部分を、やはりきちんとまとめてほしい。論文博士を目指していることは、結果的にわかってきますけれども、自己紹介にはそんなことは一言も書かれていないわけでしょう。どういう経緯で目指しているのかもわからない。ただ、研究ノートが1月に始まっているから、大学院を出てすぐに論文博士を目指してスタートを切ったわけではないのだな、と推測できるだけです。
それで読者が困るわけではありません。でも、やはり読んでいてもどかしいというか、イライラさせられます。何をどこまで出すのか、ということが場当たり的に決められているように思うわけです。ある程度、そういった裁量の余地は必要です。でも、まるで無計画では困る。いや、困るわけじゃないけれど、気になります。
研究ノートも同様で、どうなのかな、という感じがします。個人的なメモ、記録としてはこれでいいのだと思いますが。
現状維持でよいのではないでしょうか。自己紹介と近況報告という目的は、まずまず達成できているし、見た目も悪くありません。個人的には気になることがいくつかありましたが、改善が「必要」というほどのことではありません。興味があれば、いろいろ勉強してみてください。
長らくお待たせしていながら申し訳ないのですが、今回のアドバイスは「現状維持で OK」の一言で終りです。以下は読んでも読まなくてもかまいません。
このアドバイスは、さる事情により公開を終了いたしました。
アドバイスをお待たせしている間に潮路さんの Web サイトが閲覧できなくなってしまいましたので、次のご依頼へと進みます。
管理人のるーぴんさんは昭和時代末期の生まれ。高校時代には演劇部の部長として存在感のある(竹中直人さんのような、と評された)女優だったそうですが、現在は医療の道を目指して浪人(?)中。公文教室講師(アルバイト)のお仕事もなさっています。
家庭用ゲーム機の RPG が好きで、お母様と共同戦線
を張って楽しまれることが多いとか。非常に珍しい、という感じがします。私の時代は、父親はゲームにはまっても母親はゲームを苦々しく思っているというのがよくあるパターンでした。
……と、いうわけで、「GEOGRAFIA」は FF シリーズの二次創作となる小説とイラストを中心に、日記や掲示板などを添えた典型的個人サイトです。
開設してもうすぐ1年は経過するのですが、なかなかアクセス数が思うように伸びません。1日平均して30件あたりなのですが、開設当初からこの数字はほとんど変わっていません。新参者の方にも気軽に立ち寄っていただけるサイトにしたいと思うのですが、なかなかそうもいかなようで。
何度かサイト閲覧に関するアンケートをとったことがあるのですが、これといった改善点を見つけることができず。見づらいWEBデザインにしたつもりはないので(ポップアップ広告はどうしようもないとして…)、やはりコンテンツの問題なのでしょうか。もし宜しければ、プロの方から見た問題点などを指摘していただけたらと思いました。
最初にお断りしておかねばならないことが1点。「趣味のWebデザイン」といっているのは、つまり私自身のことを指しているのでありまして、プロではなく趣味でやっている素人です。ただ、勉強よりも仕事となりがちなのがプロですから、3流のプロよりは私の方がよく知っている分野もあります。それでもとにかく、私は Web デザインで直接収入を得たことは一度もありません。ボランティアで人に教えたことは何度もありますが。
大切なことは何回でもお伝えしていこうと思っているわけですけれども、主要な Web ブラウザにおける Web サイトの見た目を「デザイン」と呼ぶならば、よほどひどいものでない限りアクセス数に決定的な影響はないと考えてけっこうです。
商用の(趣味レベルでない)通販サイトなどでよく問題になる「デザイン」は、単なる見た目の話ではなくて、買い物の手順とか商品リストの提供の仕方といった、情報システム全体の設計に関わる話です。どのような情報を見せるか、どのような手順で見せるか、情報と情報をつなげるロジックは? といったように。Web デザイナーの個人サイトがたいてい大して人気がない事実が示すのは、見た目だけよくたって意味がないという現実です。見た目はひどすぎる状態でなければ OK なのです。
私はかつて友人のサイトを手伝い、見た目の改善に力を尽くしました。今見ても、最初と最後では見違えるほどよくなっていると思います。ではそれで人気が向上したでしょうか。……全然ダメでした。ガッカリして周囲を見渡すと、しょうもない見た目でも、友人のサイトの10倍、100倍の人気を得ているサイトがたくさんあることに、あらためて気付かされました。
さて、Web サイトの人気というのは、提供している情報が持つ需要によってほぼすべて決まります。ただしその需要には2つの側面があることにご注意ください。ひとつは、その情報自体の価値が生み出す需要。もうひとつは、その情報が提供されるまでの経緯から生み出される需要です。
例えば、私の書く記事には面白いものもそうでないものもあります。反響の多い記事もそうでない記事もあります。けれども、わずかな例外を除いて、各記事の読者数はほとんど変わりません。それはなぜか?
当サイトの大半の記事は、常連読者だけに読まれています。検索エンジン経由で大勢に読まれる記事は限られており、ほとんどは無視できる程度のアクセスしかありません。他の個人サイトなどからリンクされる記事も、多くありません。ほとんどの記事には、とくにその記事が目当てという読者が僅かしかいません。サイトの表紙にある数日間だけ読まれて、それきりほとんど誰も読まない。
記事を個別に比べていけば、私の書いた文章が他の多くの人の文章より大勢に読まれる理由は理解できません。私の文章には、ろくな内容のない凡作が多いからです。そうしたつまらない記事だけを集め、私が書いていることを伏せて別の Web サイトで公開したならば、人気など出ません。ここで URI は伏せますが、私が運営している他の Web サイトで、この予想は的中しています。同じ私が文章を書いているのに、訪問者数は当サイトの50分の1なのです。
現在、当サイトの訪問者が多いのは、一度そこそこ人気が出たのがきっかけで多くのサイトからリンクされ、無数の検索語において検索エンジンの掲載順位が大幅に上がったことも理由のひとつですが、何といっても効いているのは多くの訪問者の「期待」を得たことです。
信頼できる「目利き(例えば個人ニュースサイト)」が紹介していない記事をわざわざ読むのは、「目利き」の保証なしでも「期待」だけでサイトを訪問するからに他なりません。直近の過去ログを除き、古い文章は検索エンジン経由や直リンク(=各記事が実力で集めるアクセス)を除けばほとんど読まれていない(サイトのナビゲーションを辿って表紙から過去ログへ進む人は少ない)。多くの常連読者は新しい文章を読みたがっています。
「期待」はふつう、ビッグバンのように無から生じるものではありません。その情報が生み出されるまでの経緯に、「期待」の源泉があります。
- ランキング1位で100万円
かつて着メロ界でこの手のものは腐るほど見てきたので、簡単に1位になって100万円をゲットする方法を皆さんに教えてあげよう。まず、アメリカで生まれる。そして音楽的素養を身に付ける。そして日本に移住して、アメリカで培った音楽的素養を開花させる。CDを出して、超売る。アルバム700万枚くらい売る。それからこのアメーバブログでアカウント取ってサイト始めれば楽勝です。絶対1位になれます。100万とか楽勝です。
極端な話をすればこういうことですが、例えば一度、面白いことを書いた記事が注目され、人気サイトからリンクされたとしましょうか。このとき、アクセス数が一時的にしか増加しないケースと、一定数が残るケースがあります。その違いを探るヒントとなるのが、立て続けに3日間リンクされた場合。このケースでは、私の経験上、一度きりのリンクとは比較にならないほどの長期間、アクセス増が持続します。
一発屋と思われたら、人気のある記事だけ読んで、人は去っていきます。このサイトの記事はいつも面白いんじゃなかなろうか? と読者に思わせることが、「期待」を得るためには重要なのです。「期待」でアクセスを稼ぐ人気サイトの多くは、アクセス数がぐんぐん増えていく時期には、連日のように面白い記事を発表していたものです。
いったん大きくなってしまえば、大きなアクセス数が(直接・間接に影響して)「期待」を呼び、あまり頑張らなくても高い位置で安定します。もちろん、頑張るのをやめれば提供する情報の質と量は低下しますから、安定するのは「期待」によるアクセスだけです。記事自体の価値で稼いでいた分は失うことになります。
私が「期待」の重要性を説いてきたのは、FF の二次小説などを公開するサイトの人気は、多くの場合、常連読者が支えているからです。新作を発表したからといって、劇的にアクセスが増えるなんてことはありえないし、小説をたくさん書いても、ろくな資産とならない厳しい現実もあります。提供している情報自体の価値がアクセスの主な源泉なのであれば、提供する情報量が2倍になればアクセスだって2倍になっていいはずでしょう。ところが小説の場合、そうはならない。
これは職業作家も同じです。本当に素晴らしい作品は売れ続けますけれども、短期的には新作が売れます。しかしその新作は、賞味期限をすぎたらさっぱり売れなくなってしまう。そして書店から消えていく。古い作品群が、資産としての価値を持たないわけです。だから、新作を書き続けなければ生きていけない。
たぶん、新作よりちょっとだけ面白い旧作はいくつもあるんです。でも、読者はそれを発掘しようとしないし、出版社が再出版しても何故かそれを買わない。長く商品価値を維持するのは、特別素晴らしい作品だけなんです。ところが、例えば大沢在昌のように、「新宿鮫」がヒットして人気作家になった途端に、初版限りだった初期作品群がわずかな例外を除いてみな文庫化され、現在も入手可能となったケースもあります。作家が有名になり、「期待値」が底上げされたのです。でも、これは例外ですね。ふつうは、頑張って底上げしても商品として成立するには、まだ足りないわけで。
とにかく、二次創作で人気を得ていくためには、作品単位ではなく作家単位で問題を捉えるべきです。初期の大沢在昌が初版作家にもかかわらず命脈を保ったのは、計算できる数字はきちんとさばけたからでした。しかしその安定した客層を拡大することは、なかなかできなかった。小説を書いても書いても、アクセス数は増えない。多くの人が直面している問題です。この問題に、誰にでも実行可能な解決策はあるでしょうか? 私は、「ない」といわざるをえません。
大抵の個人サイトは、誤解を恐れずに書けば、見るだけ時間の無駄です。その多くは有料の書籍で代替でき、当然、一部の例外を除いて本の方が内容は素晴らしい。個人サイトなんて、「踊る阿呆に観る阿呆」の世界です。厳しいようですが、これはいずれ気付かざるを得ない、ひとつの現実です。WWW を通じて世界とつながるんだ! なんていってみても、それはどこまでも可能性の話でしかなく、実際には10人とか30人とか、それもすべて日本人だけが読者だというのがふつうなのです。
FF の二次小説という方向性で、情報それ自体の価値で生き残るのは困難です。ごく一部の傑作を除き、小説は古びて朽ち果てていくコンテンツです。
だから、「期待」を糧にしてやってくる常連読者の確保が大切だという話を長々としてきました。しかしそれは、簡単じゃない。こうすればいい、なんて軽々に書けるものではない。人気のある小説の書き方は、誰も教えてくれません。傷の少ない小説を書くポイント集はたくさんありますが、傷だらけの「Deep Love」が各巻合計で100万部を突破するわけです。小説として史上最高の部数を記録した「世界の中心で愛を叫ぶ」だって、批評家のみならず市井の読書家から散々批判を浴びました。
結局、ほとんどの人は現状維持しかできないんです。いろいろ頑張れば、今の2倍3倍程度なら読者を増やせるかもしれませんよ。でも、10倍100倍とはいきません。夢見る数字は遠いのです。ただし、もうアクセスアップなんて飽きたよ、という段階に達するだけなら可能です。少欲、知足、精進……非常につまらない答えとなりますが、永遠にゴールに到達できない死のロードから抜け出す秘策は、これしかないと私は思います。
るーぴんさんの小説はなかなか読ませますよね。私は原作となったゲームをプレイしたことがありませんけれども、あまり前提知識に寄りかかり過ぎずに書かれているので、楽しめました。
また長い文章を書けるというのはひとつの才能(あるいは大変な努力の賜物)です。途中いくらかだれるとしても、最初から全然、長文を書く能力のない人とは世界が違います。ときどき粗筋だけの小説を書く人がいて、もうちょっと何か描写はないのかと問うと、ようするに何も思いつかないのだ、と。逆に、全然ストーリーがなくて、きわめてどうでもいい無意味な会話とか描写ばかりを延々と繰り返す人もいます。どちらの人も、B5で100ページを超えるような小説を書くのは無理です。
高校時代は文芸部に所属していました。小説を書ける人と書けない人の差は歴然としていて、とにかく書けない人は書けない。私は書けない方で、だからというわけではありませんが、編集・印刷・製本ばかりやっていました。あとは読者としていろいろ感想を述べたり。で、そんな私から見てるーぴんさんは、小説を書ける方の人です。少なくとも全く書けない人とは文章が違う。でも、田舎の高校(生徒数2000人)の1番になれたかというと……。
イラストも多少の波はありますが、全体的には「見られる」レベルだと思います。プロ並みだとかそんなことは申しません。でも、もっと下手な人はいくらでもいて、私の見てきた範囲では、自作イラストを公開している無数のサイト群の中では上位3分の1には入ると思います。信じられないくらい下手な絵を公開している中学生を大勢見てきましたから、この見立てには自信があります。一応、12年も絵を描いていた時期がありましたし。
小説にせよイラストにせよ、好きになってくれる人はいるわけです。素人の平均はだいぶ上回っていますから。では大人気になるかというと、それも難しいという話なんですね。しかしです、1日30人が上限だとは思いません。もっと上を目指せるだろうと考えます。
新参者の方にも気軽に立ち寄っていただけるサイトにしたい
とのことですが、半分は既に実現できています。FF の二次創作というだけで敬遠される方が多いでしょうが、別にそうした方々を読者にする気はないでしょう。とすれば、るーぴんさんのサイトは、現状においても気軽に訪問できます。問題は、立ち寄る動機がないということです。といっても「期待」を醸成する難しさは既に書いた通りです。ではどうするか。
気休め程度の方策としては、宣伝が挙げられます。嫌われにくい宣伝方法には、例えば人気のある FF コミュニティの小説掲示板の常連となる手があります。どんどん小説を投稿してくださいといっているわけですから、そこにどんどん投稿してみる。投稿する際に、自分のサイトのアドレスを忘れずに記入しましょう。なお、他の人の邪魔にならない程度には節制してください。
これでお客さんがぐんと増える可能性があります。ただし宣伝活動も意外に地味なものです。現在の訪問者数が少ないので、2倍くらいまでは簡単かもしれませんが、その先がなかなか。それに、宣伝をやめた途端に元に戻ってしまう可能性もあります。
新規読者を増やすには、お友達を増やす手もあります。この場合は、あちこちのサイトに出向いて、小説の感想を書いてくる。そのとき、なるべく誉めることですね。それを何度も何度も繰り返す。ウソで誉めても仕方ないので、いいと思うサイトを探してください。で、こうした活動を続けていると、そのうちにいいことがあったりなかったりします。一方、時間と労力の浪費以外に、悪いことは何もありません。であれば、挑戦する価値もあるでしょう。
最後にひとつ、今すぐできる改善案。とにかく小説がメインコンテンツなのだから、それを読んでもらわないことには仕方ないわけです。私なら、小説の一覧はサイトの表紙に持ってきます。総目次は総目次、小説の一覧は小説の目次に掲載する、という方針は明快ですが、やっぱり新規読者には面倒くさい。小説の概要を知らせる手間はひとつでも減らした方が、新規読者へのアピール度が高まります。
以上でアドバイスを終わります。
余談になりますが、見た目の改善はアクセス向上には直接影響しませんけれども、作者自身が自分のサイトに自信を持つきっかけにはなるかもしれません。だからもしるーぴんさんが「ダサすぎる」と思っているのであれば、改善を勧めます。そうではなくて、「けっこういいんじゃない?」と自信がおありなら、他のことに時間を使った方がいいでしょうね。
改善しようとすれば、まあ、山ほど「直した方がいい」箇所はあるわけなんですけれども、きれいになってもカッコよくなっても、ホントにアクセス数に影響しないので、今回はそのあたりについては何とも申しません。ご質問があれば、いくつか回答したいと思いますが。
詳報を書くのが面倒くさいので、MP3 ファイルを置いておきます。音質は悪く、よく聞こえません。とくに坂本龍一さんのビデオコメントは聞き取り不能。(また転送量的にマズくなった場合、すぐに消します)
概要のみ知りたい方は本稿末尾のレポート集を参照してください。
当サイトの閲覧者にとって面白いのは後半パートのパネルディスカッションでしょう。森田雄さんが話を盛り上げています。あと篠原稔和さんが話上手、まとめ上手。JIS X 8341 はテクニック集に堕しているという指摘について、電車の優先席を例に弁護したくだりには深く納得。あとモデレータの森川眞行さんは「あんまりわかってない人」の役割で、聞いていてイライラするけれども、こういう人が司会でないと会場はついていけないのかもしれないな、と思いました。
麻生総務大臣と野田衆院議員が公務のため欠席し、予定を変更。
inu-PukiWiki - EventMemo に未掲載のレポートがあったので当方でも頑張ってみたのですが……結局は本気を出したご本家に完敗。今では単なる後追いです。
私が自宅のパソコンで愛用しているアプリケーションをいくつかご紹介したいと思います(Windows 限定)。
雑誌の付録についていたのが「しょうゆ」との馴初めでした。「しょうゆ」は IE の「ソースを表示」で起動するエディタを、お好みのものに指定し直すアプリケーションです。ふつうはメモ帳が起動しますが、「しょうゆ」を使えば文字コードが EUC でも文字化けしないエディタを指定できます。同じ機能を持つアプリケーションは他にもいくつか知っていますが、「しょうゆ」の明快な操作と確実な動作は際立っています。一押しです。
作者のちゃぱんプロダクツがアプリケーションの公開とサポートを終了しているため、長らく紹介を控えてきたのですけれども、このほど再配布の許可を得ましたので、当サイトにて徳保隆夫の責任で配布を再開いたします。私は「しょうゆ」に問題が発見されても、それを修正する能力を持ちませんが、発見された問題はきちんと情報公開していく予定です。
キャプチャ画像で私が指定しているのは入力補完型のエディタ「Crescent Eve」です。HTML 文書をメインとしつつ、CSS や Java などの入力補完機能もあります。シェアウェアなので万人向けではないのですが、個人的に応援しているのでご紹介。私が HTML 文書の作成に常用しているのはタグ挿入型の TTTEditor です。だから TTTEditor を指定するのが便利そうですが、「Crescent Eve」にはそれ以上に素晴らしい機能があるのです。
ソースを開くと同時に文法チェック。このとき文書型と文字コードは自動で判別されます。文法チェックは「Crescent Eve」の内臓チェッカが行うので、ローカルサーバに AHL を導入するといった手間は一切必要ありません。またエラー情報をダブルクリックすると該当行へジャンプしますから、すぐに問題の箇所を修正できるのが嬉しいですね。
「Crescent Eve」の文字コード判別機能は強力で、そのエンジンをカットアウトした「KanjiTranslater 1.1」というアプリケーションも公開されています。こちらは無料ですから、どうぞ気軽にお試しあれ。サブフォルダ内のファイルまで一括して文字コードを変換できるフリーソフトは、UTF-8 対応の条件では国内初だろうと思います。
以下は余談。
256MB の Compact Flash を USB 接続のリーダ/ライタとセットで持ち歩くようになってからというもの、仕事でちょっとだけ使う社内各所のパソコンでも常用マシンとほぼ同等の使い易さを確保できるようになりました。コツは Windows の標準機能にはなるべく手を加えず、Windows98 以降の Windows ならどれでも OK という互換性の高い小さなアプリケーションでお望みの環境を構築することです。そして、あまり無茶な要求は出さないこと。
まず必須なのが動作の軽快な2画面ファイラー。私の要求は「2画面+フォルダ操作に同期したツリービュー」の2点のみ。高度な操作とは無縁で、単にファイルをコピーしたり移動したりするだけなんですが、2画面構成とツリービューがあると作業効率が全然違いますよ。最近では対抗馬も増えましたが、数年前には「2xExplorer」しかなかったと思います。
今年1月に Wondows 版が登場した国産2画面ファイラーの雄「X-Finder」はたしかに素晴らしいのですが、個人的には機能が豊富すぎて意想外の挙動を招きがち。無骨な「2xExplorer」はその点、ヘンな操作をしても安心という印象があります。とはいえ「2xExplorer」は低機能じゃありません。使い倒したい方向けに2xExplorerガイドをご紹介しておきます。
他に持ち歩いているのは「ViX」「FileRenamer2000」「Speeeeed」「自動選択削除」「NALT」「media player classic」など。いずれもリムーバブルドライブから起動でき、パソコン本体を汚さずにすむのが便利です。エディタは4種の文字コードと3種の改行コードに対応していれば文句ないので「Crescent Eve」に任せています。悩みどころはインストールが必要な「+Lhaca」です。放置しても喜ばれることが多いのですが、万が一の際にはアンインストールの手間が生じますから。
技術系サラリーマンの交差点の記事はいつも楽しみにしているのですが(先日の数学の問題は頑張ったけど解けませんでした)、記事本文もさることながら、酔うぞさんのコメントがまた一服の清涼剤というか、これがないとはじまらないというか。新聞でも紙面批評コーナが好きだったりするんですけれども、2度おいしいというか、お得でいい感じ。
津村さんは身分を明かして情報発信することを前提に、その利点と欠点を追究されています。けっこう続いてきたので、今ではかなり考察が書き溜まっています。
ただ、今のところ私の印象としては、やはり利点が欠点に比べて弱いという結論になるのかな、と。「匿名の發言は疑つてかかる」「匿名の發言は先づ否定する」と云ふ習慣が世間で定着しないうちは、「職業を明かすリスク」はなくならない
という野嵜さんの発言の趣旨にある通り、現状では匿名あるいは仮名の人物(例えば私)の発言を容易に信じる人が少なくありません。こんな現状では、職業を明かす意義は小さい。
現在の WWW は、それ以外の場所では大きなリスクなしに発信できなかった情報を容易に発信でき、しかも簡単に人の信頼を得られるという妙な状況にあります。そのため、従来は表に出てこなかったいろいろな業界のしょうもない実態が、あちこちでボロボロ出てきてしまっています。内輪の世間話が検索すれば誰でも発見できる場所でなされている状況で、いいのかこれで、と私は疑問に思っているわけです。
2月末から3月初旬にかけていっぱい書いたように、たいていの人は、指摘を受けると「やばいことを書いちゃった」と気付いて記事を引っ込めます。でもすぐにまた気が緩む。かなり痛い目に遭えばそれなりに歯止めも効くようになるけれど、こうした気の緩みが何に起因しているのかということを考えずにはいられない。そして私が予想する最大の要因は、発信者が匿名または仮名だということです。失うものがないような錯覚に陥っているから、羽目を外すのだろう、と。
実際には匿名でも仮名でも失うものがあります。例えば、自称専門家が適当なことを書けば、専門家全体の信用が落ちます。一人の警察官の不祥事が警察全体への不信につながるように、です。そのことの是非と関係なく、事実としてそういうことがある。で、そんなことは自分の知ったことではない、と断言できる人は、じつはそれほど多くない。こうしたケースまで含めて考えるなら、匿名だろうと仮名だろうと、守りたいものは山ほどあるはずなんです。
だったら、いろいろ気をつけて発言しようとするのが当然だし、そうすべきだと思う。逆に、自由に発言する道を選択するならば、あれもこれも守れないことを覚悟するしかないのではないか。そういう現実を批判するのは構わないけれど、現実問題として自由な発言は何かを失うこととセットでしか得られない権利なのです。
「匿名の發言は疑つてかかる」「匿名の發言は先づ否定する」と云ふ習慣
は世間で定着
しているように私は思いますが、WWW の日本語世界ではおそらくそうはならないでしょう。初心者向けの情報はみな匿名または仮名での発言を勧めていて、「匿名の發言は疑つてかかる」「匿名の發言は先づ否定する」
となると、多くの人が発言を信用されなくなります。つまり抵抗勢力が多数派となるので、当面 WWW の日本語世界で幅を利かせるのは、匿名・仮名の発言も信用するという考え方です。
初心者に匿名や仮名を勧める人が多いのは、「ネットは怖い」という都市伝説が広まっているからです。また、匿名や仮名の発言者としてローリスクで好き勝手書いてきた人々が先達となって後進を導いているので、匿名・仮名の拡大再生産が続いているということでしょう。
この流れはしばらく変わりそうもないので、これもまた無理な望みかもしれませんけれども、私は匿名や仮名で情報を発信している人に自制を求めていくのが現実的じゃないかと考えています。自由な発言のためなら何でも捨てる覚悟で突っ走る人はごく少数のはず。ほとんどの人は、匿名・仮名なりに守りたいものがあります。それらが危うい状態にある現実を認識すれば、無体な発言を自粛するのではないでしょうか。
けれども、大勢がリスクを忘れて気軽に何でも書いている現状を肯定する人は、おそらくかなり多いでしょう。ローリスクハイリターンの夢を捨てたくないからです。本当はローリスクではないし、ハイリターンも半ば幻想だと思いますが、積極的に自粛したい人なんて滅多にいない。例外はどこにでもあるさ、ほとんどがうまくいっているならそれでいい、という発想なのかなあ。
- 平成十六年九月十四日
- Advice315 いつかはホームシアターをつくろう
- ヲタ方面で
ホームシアターなどの解説で有名どころといつたらしろはた。- ウェブでアクセスを集めるには、情報量のみならず
よそが手を出していない情報を提供する必要があると徳保氏は述べてゐるが、實際はさうではない。アクセスを集める記事は、何か變な凄みがある記事だ。人は珍奇なものに群がる。
半分同意します。實際はさうではない
のくだりは不同意。個人的体験談だけでは、ホームシアターを導入したい人の参考情報としては弱いと述べたのですが、アクセス増を実現しうる記事は珍奇なもの
だけではありません。
私がよそが手を出していない情報
として強調したのは、楽天市場ホームシアター導入特集のような、ホームシアターを買いたい人にダイレクトにヒットする情報でした。だから例えば「ビックカメラと価格.comと楽天市場のホームシアター売れ筋ランキングを毎週引用しコメントをつけるコーナ」を作ればキラーコンテンツになりえます。3つじゃちょっと少ないかもしれませんが、うまくすればアクセス倍増くらいは狙えます。
ところで、そもそも私はしろはたについてデジタル録画機器の情報サイトという認識はありましたが、ホームシアターの解説でも有名とは知りませんでした。検索でも上位に登場してこなかったので、盲点でした。というか、ホームシアターの解説はどこにあるのでしょうか。コラムの目次を見てもわからなくて、残念。多分面白いと思うのだけれど。頑張って検索するのが早いか、全部ダウンロードするのが早いか。低速回線なので地道にリンクをクリックしていくのは嫌だなあと思う。
「魁!録画塾!」で最近は毎囘のやうにテレビの話をしてゐるけれども?
それはホームシアターの話とは違うのでは……。ふつうは、ホームシアターといえばプロジェクタとスクリーンを用意して何とかかんとかというものを指すので。テレビの話だという時点でずれていると思う。というか、ホームシアターの基本的な使い方は、最高品質のソフトを買って(借りて)きて、自宅のセットで上映するというもの。放送されたコンテンツを録画して云々、というのは例外的な使い方。
【楽天市場】パソコン・家電・AV-ホームシアター : ホームシアター、プロジェクター、サラウンドヘッドホンの通信販売ショッピング、カタログ通販オンラインショップによれば
スピーカーやアンプなどのホームシアター機器と接続できれば、手持ちのテレビも利用可能です。大画面のハイビジョン対応薄型テレビなら、画質の面でも問題はありません。とある。
なるほど。私は「しろはた」の記事を読んでも、それがホームシアターの解説だとは思いませんでしたが、じつはそうではなかったのだ、と。
「十倍のアクセス増」を依頼者は希望してゐるのであり、それに答へるのならば、徳保氏の囘答は不十分
とのご指摘は全くその通りです。私は今回のご依頼人は、テキストサイト系人気サイト群の方向性とは相容れない個性をお持ちだと判断しました。また私は「価格.com」や「楽天市場」の方が訪問者は多いと予想していますが、個人でそれを真似するのも困難です。しかし目指す方向性としては、こちらの方が現実的だと思いました。
この補足記事で示したアクセス向上策の一例でランキングの取得元を3つに限ったのは、実行可能な数を考えたからです。徹底的に情報収集すれば3つに限定する必要はない。そうして頑張れば「十倍のアクセス増」だって実現可能です。でもそれは夢物語です。現実的かつ目標の達成も可能な回答があれば、私もそれを採用したい。けれども、ご依頼を完全に満たす回答が無茶なものならば、私はご依頼をそこそこ満たす実現可能な回答を提示します。
再開したアドバイスの5件目。もう息切れ気味で申し訳ありません。あっさりしたアドバイスにしようと思っていたのですが、書き終えてみるとやたらと長文になってしまっています。何でだろう。
管理人のぼうさんは30代男性、ホームシアターのメイン購買層は40〜50代ですから、先進ユーザということになるのかもしれません(違います)。多摩のはずれに住宅ローンを組んで家を購入され、聞かん坊の奥様と甘えん坊のお嬢様との3人暮らし。ご職業はシステムエンジニア、ふつうの会社員だそうです。温かい雰囲気の Web サイト、マークアップは端正。優しく堅実なお人柄が伝わってくるような……って、まあ、勝手なイメージなんですけれども。
Web サイトのタイトルはいつかはホームシアターをつくろう
なのですが、サイトをご覧いただければすぐにお分かりの通り、既に文字通りの意味においてはホームシアターはできているんです。ではなぜいつかは
なのか。その答えはプロフィールにありました。
- ゆめ
- 家族みんなで楽しめるホームシアターを構築すること。
私は家族ネタに弱いんですよね……。末永くお幸せに!
ところで、学生時代に悪友と授業をサボって見に行った
映画が1943年のアカデミー作品賞受賞作「カサブランカ」だそうなんですが、歳をごまかしていらっしゃいません? でなければ、ちょっと凄いというか。たしかに20年前はふつうの学生にとってビデオデッキはちょっと高嶺の花ではありましたが……。
現在、一日平均70〜100アクセス(200〜400PV)程度です。アクセス数をもう一桁増やしたいと思っていますが、行き詰まっています。何が足りないか、ヒントを頂ければ幸いです。なお、ターゲットは、ホームシアターに興味がある未経験者、または、初心者、20代後半〜40代男性です。
ズバリ申し上げますと、ご希望の実現は、まず不可能です。ホームシアターなどの解説で有名どころといえばAV羅針盤ですが、98年スタートで未だにカウンターの数字が50万に達していません。Google で検索順1位魅惑のホームシアターだって2001年スタートにもかかわらずカウンターの数字は30万でしかありません。
DVD レコーダを買うのに DVD レコーダの解説サイトを見る人がほとんどいないように、液晶テレビを買うのに(以下略)。ホームシアターの購入者もたいてい、解説サイトなど見ない、ということです。その理由は簡単です。見る価値がないからです。
WWW でろくな情報を得られない分野、というのがあります。Web サイトは書籍に似ています。雑誌ではよく特集されても、書籍にはあまりならないタイプの情報というのがあります。ホームシアターもそれに近い。毎月、いろんな雑誌で小特集が組まれている割に、書籍通販最大手の Amazon では17件しかひっかかってきません(しかもその大半が雑誌の増刊号)。だいたい、家電の情報はあまり本になりません。転変が激しいからです。そして、そうした分野において簡単に変化しないタイプの情報は、それほど必要性の高くないものだったりするわけです。勉強するまでもなく常識だったり、店員さんに聞けば足りることだったり。
Yahoo 登録サイトにひとつも100万アクセスに到達したケースがない事実は重要です。現在の10倍のアクセスを目指すということは、1日700〜1000人の訪問を狙うことを意味します。非現実的目標といわざるを得ません。Yahoo のホームシアターディレクトリに登録されているトップクラスの Web サイトでさえ、1日200人しか訪問しておりません。だから、よろしいですか。ぼうさんが本気で目標とする数字を実現したいのであれば、このジャンルで史上最高の Web サイトを作らねばなりません。
現在あるどのサイトにも負けない情報量を確保するだけでは足りません。それだけでは上限が見えています。したがって、よそが手を出していない情報も提供していく必要があります。ホームシアター特集がよく組まれる雑誌は、生活情報誌やパソコン系雑誌、エンターテインメント情報誌、ハウス情報誌などです。ジュンク堂書店で3時間ほどいろいろ読んでみましたけれども、やっぱり視点が違いますね。Web にある情報がどれほど貧弱か、ということを改めて認識させられました。
DVD ソフトの紹介などは脇筋です。本筋であるホームシアター構築に有用な情報を、もっともっと追求していくべきです。
そうはいっても、その道はそう簡単でない。まず検索エンジン対策をしてアクセスの底上げを狙いましょう。
重要なのは以下の2点でしょう。
順に解説いたします。
まず Yahoo への登録を外すわけにはいきません。現在の登録サイトの状況を見る限り、劇的なアクセス増は無理なようです。しかし Yahoo で「ホームシアター」と検索した場合、ディレクトリとの一致が最初に出ること、そしてディレクトリ登録サイトが十分に多く、それ以外のサイトが1ページ目に登場する余地がないことには無視できません。日本における Yahoo の検索シェアは6割を超えているからです。
Yahoo ディレクトリに登録されればページランクも上昇します。Google や Yahoo のページ検索で、ホームシアターに関連する様々な用語で検索結果の上位に登場するようになります。
さて、Yahoo 登録を考える場合、サイトの構成は見直すべきです。ホームシアター解説サイトとしてみた場合、「いつかはホームシアターをつくろう」の現状はうまくありません。訪問者が一番知りたい情報が妙なところに押し込められており、目立っているコンテンツは割とどうでもいいものだからです。解説サイトとしての地位向上のためにも、「ナレッジ」コーナを中心として再構成すべきです。
私なら、ナレッジを最上位階層に展開します。DVD の感想などは、全部「ナレッジ」内の小項目と同等の扱いとするわけです。「構築日記」も同様です。自分史的なな記録としては十分な内容ですが、人気サイトのメインコンテンツとするには情報量も内容も貧弱です。「ナレッジ」にまとめられた力作の文書群と比較して、「ぬるい」といわざるをえません。しかし、「ナレッジ」の1コーナとしてなら面白いコンテンツです。他サイトを圧倒する情報量を誇るドキュメンタリー「オーダー家具」コーナなど、きちんとしたコンテンツが並ぶ「ナレッジ」ですが、ダイジェスト的なコーナがない。概論をさらっと読ませるために「構築日記」は使えます。
「DVDライブラリ」は個人的な記録としては有用ですが、第3者にはそれほど意味のないコンテンツです。一般人の映画感想を集めてデータベース化したサイトが既に多数あります。個人的な映画批評サイトにも多くの成功例があり、それらと比較してあまりにも内容が薄いからです。もちろん、全然意味がないわけではありません。ホームシアターを作るのって、どんな人だろう? という興味とか、ホームシアターのある生活を閲覧者に想像させ、期待感を煽るためにも、この手のコンテンツは有用でしょう。雑誌のホームシアター特集にも、多くの場合、最近のお勧めソフトの紹介がおまけコーナに登場するわけです。
その他、「システム」コーナにせよリンク集にせよ、別に「ナレッジ」内の小項目と一緒に並んでいても全然おかしくない。
現在、「ナレッジ」が微妙な位置に押し込められている理由は2つあるかと思います。
たしかに「ナレッジ」コーナはいったん完成させたらそれっきりのコンテンツばかり。常連客には面白くないかもしれません。しかし、現況を見る限り、ぼうさんのサイトは常連客を狙ってもダメだと思います。「構築日記」と「DVDライブラリ」では1桁多くの人を呼ぶのは無理ですから。それぞれの内容が劇的に向上しない限り、企画自体がダメだといっていい。だから、ちゃんと勝負できるコンテンツである「ナレッジ」で流しの客をたくさんつかまえるのが正解です。
Yahoo は、趣旨の明確なサイトを好む傾向があります。ホームシアター構築に役立つ情報をまとめたサイトとして登録を目指すならば、情報量の少ないコーナではなく、「ナレッジ」コーナを中心としたサイトの構成が望ましい。そのためには、「ナレッジ」を最上位階層にランクアップし、現在「ナレッジ」内にある小項目と「構築日記」「リンク集」などを一緒に並べるのがよい。
そうすると当然、最上位階層の直下に「構築日記」「システム」「DVDライブラリ」「ホームシアター概論」「オーダー家具(スクリーン付AVボード)」「音響グレードアップ」「音響グレードアップ」「映画関連」「その他」「掲示板」「リンク集」と11ものコーナがぶら下がることになり、ふつうに考えると、現在のグローバルナビゲーションが崩壊するのは事実です。
けれども、実際にはそう難しく考えることはないんです。グローバルナビゲーションには、いくつか適当なコンテンツをピックアップすればよいのです。並列のコーナを全部リンクしなければならないという決まりはありません。「ホームシアター(表紙にリンク)」「構築日記」「DVDライブラリ」「リンク」「掲示板」でよいだろうと思います。
ただし、グローバルナビゲーションの見た目はもう少し地味にされるとよいでしょう。そしてパンくずナビゲーションをもっと目立たせた方がよいのではないでしょうか。現状、おそらくサイト内を見て回る際に最もよく利用されるのはパンくずナビゲーションの方だろうと思われるからです。
話が錯綜気味で申し訳ありませんが、とにかく「ナレッジ」コーナをもっと前面に押し出すことを勧めます。躊躇する理由はありません。
ロボット型検索エンジン対策のポイントは2点です。
格付けを上げようったって、もちろん自分でどうにかできることは限られています。簡単にいえば被リンク数を増やそうということなのですから。
Yahoo に登録されることはもちろん大切ですが、リンクしてくれるサイトを地道に増やしていくことも重要です。内容の充実に専念しても、次第にリンクは増えます。それが王道路線です。しかし、とりあえず手っ取り早いのは、ネット上で懇意のサイトオーナーを増やして、人脈で相互リンクを増やすことです。10や20程度までなら、その方が楽ではあります。まあ、はかない人間関係ではありますが。
YST(Yahoo が採用しているロボット検索システム)の格付けと異なり Google のページランクはサイト内とサイト外のリンクを基本的に区別せずに計算されるといわれています。実際、サイト内のリンク構造が緊密なウェブログシステムを利用しているサイトは、Google でとくに上位に表示される傾向があります。Google もそれなりにシェアを持っているので、記事を細かくページ分けしてお互いにリンクを張り合う構造を採用すると、検索エンジン経由のアクセスが増えるでしょう。
具体的には、例えばウェブログツールを利用して各コーナを再構築し、小分けにしたページそれぞれに同じコーナにある文書の一覧を表示させるなどすればよいわけです。SSI を使えるのなら、手作業でそれを行うことも無茶ではありません。これにより、現在はコーナトップの目次からしかリンクされていない文書が、改善後にはコーナ内の全文書からリンクされるようになるわけです。
ページを小分けにする意味は他にもあります。アクセス解析で調べた経験があればお分かりの通り、私用される検索ワードは非常に多岐にわたっています。ページを小分けにすることで、地味ながら、渋いキーワードで上位に表示される可能性が高まります。
ぼうさんの作成される文書はマークアップがきれいなので、とくに高い効果が期待できます。現在は第2階層以下の見出しにしか登場していないキーワードも、ページを小分けにすれば第1階層へとランクアップします。すると、そのキーワードについて検索したとき、長大な文書の一部にちょっと登場していたときよりも、単独文書となってからの方が上位で登場しやすくなります。
Yahoo でも「ホームシアター プロジェクター」の2語で検索するとページ検索となります。その結果をご覧いただければ一目瞭然、「ホームシアター」総合サイトの表紙など検索結果に上がってこないのです。ホームシアター関連機器の販売情報をまとめたサイトから、とくにプロジェクターの情報を小分けにしたページなどが引っかかってきます。
ホームシアターについて調べている人が「ホームシアター」の1語で調べるとは限らないのです。むしろそういうケースは少ないことが予想されます。ページは小分けにせよ、というのはそのためです。
世の中には、常連客に支えられるタイプのサイトと、流しの客に支えられるタイプのサイトがあります。どちらがいいとか悪いとかではなくて、ホームシアターの情報を提供してアクセスを稼ごうと考えたなら、基本的に後者を目指すしかないのです。そもそも題材がそうなのだから、仕方ないのです。
常連客中心で回っていくサイトというのは、最新の更新内容に需要が集中しているサイトなのです。逆にいって、そういうサイトでは古いコンテンツにはほとんど需要がない。過去の財産ではなく、未来への期待感だけで保っているサイトだといってもいい。コツコツと情報を書き溜めていく、というタイプのサイトとは、相容れないスタイルです。過去の記事を財産にしてやっていくサイトは、逆にこれからの記事を財産にできません。今あるものを読み終えられたら、それでお終いです。
ぼうさんの Web サイトは、「構築日記」と「DVDライブラリ」を目立たせていますが、それはきっとうまくいかない。アクセス向上のためには、流しの客をつかまえていくしかない。ではその新しい客はどこからやってくるか、と考えなくてはいけません。そしてその答えは、検索エンジンに他ならないはずです。
検索エンジン対策についていろいろ書いてみましたが、これらは所詮、小手先の対策です。根本的には内容の見直しがなければ目標達成はおぼつきません。アドバイスの冒頭に述べたことについて、もう少し具体的に掘り下げていきます。
「システム」は惜しい感じのコーナです。実際に買って使っている商品についてだけ意見を書いているわけなんですけれども、それではあまり他の人の参考にならないんですね。価格.com の感想コーナの方が、ずっと役に立つわけです。売れ筋の商品の使用者感想を好きなだけ比較できますから。
閲覧者の持っている需要は何か、ということをよく考えていただきたいのです。買ってしまったものがいいか悪いかなんてことは、あまり知っても仕方のないことなんですよね。あるいは、古い商品の感想なんて読んでもほとんど意味がない。「Web サイトの作り方」と「ホームシアターの作り方」の一番の違いは、ホームシアターの場合、まずいところがあるからといっておいそれと更新できないことにあります。買う前によく考えて、買ったらもうくよくよしない、それがホームシアターです。
雑誌の作り方を参考にしてほしいと思います。雑誌の特集は、たいてい「システム」コーナを拡充した内容となっています。結局、読者の興味がそこにあるということなんです。具体的には、「どんな機器を買ったらいいんだろう? まずはシステムの概要、次に最近の技術トレンド、売れ筋商品、選択のポイントは何か? 使いこなしのコツ、購入計画の立て方、部屋の改装と注意点、etc.」ようするに、これから買おうという人に役立つ情報が求められている。
だから、ひとつの商品のレビューだけではつまらないというのです。むしろ、なぜその商品を選んだか、そこを掘り下げていくべきです。そして、失敗談があればそれも重要だと思います。静音性をもっと重視すべきだった、とかですね。それだけでは救いがないから、「今、静音技術が優れているメーカとして有名なのは**社だそうですよ」といった情報を店員さんから仕入れて書くと、バッチリでしょう。「プロジェクターの実際」というコーナはたしかに存在しますが、内容が薄い。
いや、それは嫌だと。Web サイトは書籍に似ていると書いたのは、どこの誰だと。最新情報を追っかけていくなんてのは、個人の趣味の範囲を超える、ということであれば、光文社新書「はじめて愉しむホームシアター」がひとつの参考になるでしょう。たいした内容の本じゃないわけですが、これくらいきちんと文章をまとめると本になる、という一例です。有料で売れるということは、無料ならそれ以上に多くの人がほしがる情報だということです。
もちろん、たいした内容ではないといっても、Yahoo 登録サイトのどれよりもしっかりとしており、役立ちます。しかしこの本と同等の内容を仮に無料で公開する Web サイトにしてみても、ぼうさんが目標とするアクセス数を達成できるかどうかは怪しいところです。単に1番になるだけでは足りない、というところに今回のご相談の難しさがあります。
個人サイトなんだから、個人的なことしか書けないのは当然じゃないか、といって諦めてしまうと、目標は達成できません。
家電系の情報にはかなりの需要があって、雑誌とかニュースサイトなどではかなりの人気を集めているというのに、なぜか個人サイトは全滅に近い状態であるわけです。DVD レコーダは WWW が日常的になってから普及した商品だというのに、とうとう人気サイトが登場しませんでした。液晶テレビも同様です。みんながお金を出して情報を集めているのだから、雑誌の内容を適当につまむだけで人気サイトを作れるはずなんです。でも、誰もやらない。
個人的な体験を書いている人はたくさんいます。でも、そんなもの、誰が読みたいと思うんですかね。ホームシアターだって同じです。
ぼうさんは、個人サイトでトップクラスの内容を誇る「ナレッジ」コーナを構築されました。読み応えのある、素晴らしい記事です。しかし、まだまだ個人的体験に寄りかかりすぎて、対象層が狭いのです。既に書いた通り、体験談を読むなら価格.com で十分です。読みきれない分量の体験談を、機種毎に好きなだけ読み比べられるのです。個人サイトが、たった一人の体験談を掘り下げてみても、一般読者に役立つ情報としては弱いといわざるをえません。
個人的体験は、情報に彩を添えるには役立ちますが、それを中心に据えても勝負になりません。雑誌などの情報は、大抵、ユーザの声以外のことに紙面の大半を割いています。実際には、ユーザの声以外に必要とされている情報はたくさんあるわけです。そこを狙っていくことが、アクセス向上のポイントなのです。
ロボット対策として、ページを小分けにすべきだと書きました。けれどもじつは、ロボット対策なんて考えなくたって、ちゃんと情報を詰め込んでいったらページを小分けにすることになるはずなのです。ぼうさんが「スクリーンのサイズについて」といった小項目で1ページを用意したように、ある程度まとまった情報をきちんと発信していこうとするならば、自然とそうなってきます。
現在のぼうさんのサイトには、1ページにたくさんの項目が詰め込まれている文書が、まだまだたくさんあります。まずはそのあたりから手をつけていくと、比較的やりやすいのではないでしょうか。
タグ屋と呼ばれるタイプのしょうもない Web サイトがいくつもあるわけなのですが、トップクラスのタグ屋は1日1万人以上が利用するお化けサイトになっています。
タグ屋というのは、簡単にいうと、HTML や CSS や JavaScript などを「コピペしてすぐに使えるテクニック」という形で情報提供するサイトです。人気のあるタグ屋に共通しているのは、扱っているテクニックの数が多いということです。とにかく多い。妙に派手な、実用性に疑問符がつくようなテクニックもたくさん扱っているのです。でも、当のタグ屋自身は、意外にシンプルなスタイルを採用していることが多い。
最初は、自分が面白そうだと思ったテクニックを勉強して、それを他人にも教えてあげようというところからスタートするわけです。けれども、タグ屋として成功することを考え出すと、自分は使わないテクニックとか、全然興味ないテクニックまでも貪欲に情報収集して、解説を書くようになります。私はそれを、本末転倒だとは考えません。
結局、アクセス向上を考えるということは、自分のことよりも他人のことを考えなさい、というところに行き着くのです。やりたいことをやりたいようにやって人がついてくるほど、世の中甘くないのです。アクセス向上を狙うなら、それ自体を目標にするのが正しいと私は思います。アクセス向上なんて、成功したって何もいいことなんかありません。だから、アクセス向上を目指す理由は「アクセスを増やしたいから」というのがむしろ健全です。後で虚しくならずにすみますから。
逆にいって、アクセス向上を何かの手段にしようと考えていらっしゃる方は、よくよく注意が必要です。たいてい、そうした試みは成功しません。アクセス向上には成功しても、肝心の目的は全然達成できない、というケースが多い。
ホームシアターについて、個人的な体験から勉強したことをいろいろ書いて皆様のお役に立てよう、という心意気は素晴らしいし、実際、何人かの役に立つコンテンツが出来上がったわけで、これは賞賛されていいことだと思います。ただ「それ以上のことはする気ありません」ということであれば「現状以上のアクセスも望みません」という結論しか選べません。検索エンジン対策などで運よく2倍とか3倍のアクセスになっても、それでお終いです。10倍にはならない。
ここが考えどころなんですね。いつものことなのですが。
ぼうさんは、本気で10倍のアクセスを目指しますか? 私は、いくつかのヒントを示しましたが、しかし、10倍のアクセスは保障いたしかねます。何せ前人未到の世界なのです。しかし、挑戦する価値がないとは思いません。とはいえ、「いや、そこまでするつもりはない」ということであれば、それもまた正しい選択のひとつだろうと私は考えます。
……と、いうわけで。今回もひどく長いですね。こんな長文に最後までお付き合いいただき、どうもありがとうございました。
リンクのみで紹介者のご意見・ご感想のないものは除外してあります。
metro さんの弱きを挫くテロリスト
という表現はいい得て妙。ryus さんの問う動機
は、雑感いくつかに書きました。私は抽象的に書きましたが、その中には弱きを挫く
意図もありました。WWW では(相対的な)弱者が(相対的な)強者を公に袋叩きにするが、その逆は許されない(と思う人が多い)。何だか歪な状態です。弱者は強者を高圧的に批判してよいが、強者は弱者に敬意を表さねばならない。弱者権力万歳、です。
強者が本当に強者かどうかは問題ではなく、とりあえず一般的に強者と思われている側がここでいう強者であると読み替えてください。
私の批判について青天の霹靂
と仰ったじっぽさんは、ヤクザ交渉本の読者を反吐が出る
と書きました。こういった自分の言葉が、誰かに青天の霹靂
というほどの衝撃を与えている可能性を考えないのは何故か。弱者権力に胡坐をかいているからです。自分は弱者だから、手ひどくやっつけたって誰も傷つかないだろう、と思っている。チェック機構のない弱者権力は、腐敗します。お客様は神様です、という考え方が「お客様」を増長させたように。
私がじっぽさんへの批判として医者という職業を持ち出したのは、弱者を自認する者の強者としての一面を炙り出すためだったのかもしれません。批判の仕方は他にいくらでもありました。無意識であれじっぽさんの社会的地位を持ち出した背景には、こうした持論がありました。
今更何で蒸し返されているのか
というのだけれど、別に蒸し返しているのではなくて、metro さんのご意見と ryus さんのご質問にお答えするのが単に忙しくて遅くなっただけです。そろそろ言及も尽きてきたことだし、ついでに言及元を整理しておこうかと思いスミダさんの記事にもリンクしたのです。さらに補足すると、ryus さんの質問はメールでいただきました。質問の核心は記事にある(という意味のことを ryus さんが仰った)ので、記事への返信という形で補足を書いたという次第。
迎賓館裏口から短期間に2度リンクされて思い出したんですけれども、私、「ジョゼと虎と魚たち」を映画館で観ているんですよね。柊さんが秋田県では上映されないことを残念がっていらしたので、じゃあ悔しがらせてやろうか、と。渋谷へ行ったのは小学生のときの家族旅行で東京見物に出たとき以来でした。(追記:就職活動でも足をのばしていました)
せっかく行ったのにその顛末を備忘録に書かなかったのは何故かと考えますと、たぶん、映画がとてもよかったから。そんなことと関係なくネタにしたっていいといえばいいのですが、ちょっと気が引けた。下手に感想とか書く気になれなかった。
で、8月に DVD が発売されたんですね。私はそういうの買わないんですけれども、柊さんはもう購入されたのかな。あまりそういう身辺雑記を書かないサイトだから、ちょっとわからないんですけれども、とりあえずご連絡。(これは私信ではありません、と書かないとわからない人がいるみたいで困りますね。備忘録で書いているんだから、私信風に書いていても私信じゃないってことはわかりそうなものだと思うのですが。柊さんにはわかりきった話でお目汚し失礼)
なぜわざわざ「ヤクザ」と云ふ看板で賣られてゐる本から「學ばなければならない」と徳保氏が考へてゐるのか、全然理解出來ない。また、どうして「あるかもしれない」と云ふ可能性の論を言ふのかが理解出來ない。
まず前段、そんな主張はしていません。私はじっぽさん自身がヤクザに学ぼうと考えないことについては、是非を述べていません。しかし、他人がヤクザに学ぶことを反吐が出る
とまで公言されたから、医者のような社会的地位の高い人間として危なっかしい
といっているのです。職業差別的な発言は、一般にステータスが高いと判断されている職業の人間が口にすると洒落になりません。それを知りつつ敢えてやっているなら、どうぞご勝手に、となります。
(追記:私がいっているのは、じっぽさんが本心でどう考えているかはどうでもいいということ。ただし公言する範囲では、実態と関係なく「とりあえず、読んでみる」という姿勢を示すべきだ、と主張したわけです)
後段ですが、じっぽさんは實學的な知識しか與へない本を讀むのは全くの無駄
という見地からヤクザ交渉本を否定されたわけではありません。じっぽさんは職業差別の見地から否定したのであり、たまたま今回は結論が野嵜さんと一致したに過ぎません。過去の発言から、じっぽさんは実際に当該書籍を読んだ途端に「この本は素晴らしく役に立つ!」と言い出しかねないと私は予想します。だから、可能性の論を言ふ
のです。
じつのところ、食わず嫌いは重要視していません。何でもかんでも読む暇はないので、実際問題として、読まずに本を取捨選択する必要があります。判断の基準が職業差別だって、それ自体は構わない。ただ、それを口にすれば怒る人がいる。差別された当人だけでなく、関係ない人も不愉快になるんです。とくにじっぽさんのような立場の人の場合は。
人を怒らせても、自分のいいたいことをいう方が大事だと考えるなら、私のいう「謙虚」なんて気にしなくていい。野嵜さんの仰る通り、徳保氏が言つてゐるのは、世渡りの爲に示すべき「謙虚な姿勢」の事に過ぎません
から。けれども、私が職業差別という言葉を出し、ちょっと不快感を表明したら、じっぽさんは途端に腰が引けてしまう。不特定の誰かさんを対象にしているからといって安心し、何の覚悟もなしに呑気に罵言を書き連ねているから、こういう内容をWEB上で「公言」してしまったことは、確かに僕のエラーです。
なんて謝ることになるのです。
なんだ、やっぱり謝ってしまうのか。私は、そう思いました。
私は野嵜さんとは対極に位置するような人間だから、私がじっぽさんを「傲慢だ」と決め付けてはみても、それはひとつの物の見方に過ぎないとも思っています。それでもとにかく、そこにそれなりの理屈をつけることは可能です。そして実際、私が我が身をさておいてじっぽさんを傲慢だと思った気持ちは現実のものだったわけで、そういうことを避けたいのなら、じっぽさんは発言に気をつけるしかない。
徳保のような傲慢な人間に「傲慢だ」なんて批判されても屁でもない、と思うなら、別に何も気にする必要はないわけです。でもじっぽさんは、野嵜さんと違って、そうはお考えにならない。だからじっぽさんは、私の発言への対応が野嵜さんと異なってきます。
以前、野嵜さんは一貫した事を言はないやうにする、と云ふ點で一貫してゐる徳保氏。
と評されていますが、これは正しいと思う。だいたい私が他人を批判するパターンは決まっていて、一貫性を重んじる相手には「矛盾していますね」といい、優しい人間になりたいと考えている相手には「冷たいですね」といい、賢くありたいと願う相手には「バカですね」という。私自身は別に、一貫しているのがいいとか、優しいのがいいとか、賢いのがいいとか、思っているわけではない。
だから私は、自分が矛盾していても、冷たくても、バカでもいいと思っています。部分的には合理的だが、全體として筋が通つてゐない、と云ふのは、氣狂ひじみてゐる。
と野嵜さんはかつて仰いましたが、それがどうした、と私は答えたように思う。
野嵜さんと私とでは、他者を批判する際の意図が違います。私は、人間は結局、黒にも白にもならない、グレーだと思っています。何らかの価値観に基づけば、進むべき方向性は見えてきますけれども、なかなかひとつの価値観だけで人は生きられない。だから結局、部分的にしか合理的たりえない。私はいい加減だから、もうほとんど諦めているのに、野嵜さんのいうように「正しい」ものがあるんじゃないかという希望も捨てられない。
一貫性のない奴はダメだ、とかいっている人が矛盾をさらけ出すと、「そら見たことか」と思う一方で、悲しくもなります。
なかなか野嵜さんにはご理解いただけないので、今回は思い切りわかりやすく露悪的に書きましょうか。
自分ではそもそも守る積りもない事を、他人には「守れ」と言つて強要する、と云ふ事は許されない。その許されない事を徳保氏はやらかしてゐる。
私はじっぽさんの価値観を逆手にとって批判しました。そしてじっぽさんは、敢えていうならば、信念のために謝る道を選ばれた。逆に私は、私なりの挫折を通じて白も黒も諦め、信用を失う代わりに気ままな生き方を得ました。
私は立派な信念を放り出しましたが、その選択は、個人の意思に任されています。じっぽさんがもし別の価値観に基づいて行動されることにしたのなら、謝る理由はなくなります。「職業には貴賤があって、私は賤職を尊敬しない」といっても平気になります。人を怒らせても、それがどうしたって話になる。でも、そのために失うものは相当大きいですよ。だから逆に、崇高な価値観を奉じるポーズを堅持しながら内実の崩れを放置する人はずるいと思う。
自分は自分、他人は他人だという意見があるかもしれません。しかし私は、それほどできた人間ではない。「努力しているつもり」で自分を正当化できてしまう人々はどうかと思う。実態はひどい有様なのに、善人面をして恥じない人々が憎い。多くの人が、ふとしたはずみにそうした一面を覗かせます。そのとき私は、踏み絵を突きつけたくなる。
徳保氏の發言を見てゐると、徳保氏は、自分の立場がふらふらしてゐるから、はつきりした物の言ひ方をしてゐる人間がゐれば、その足下を突崩して、その人も自分と同樣に立場がふらつくやうにしたい、さうして皆で不安になつて、それで皆が同じやうになつて、で、相對的に自分は安心を得よう、としてゐるやうにしか見えない。となると、徳保氏はただ單に他人の足を引つ張つてゐるだけである。
その通りだ、といっても構わない。
徳保氏は、最初、自分の「批判」は個人的なものではなく、世間に訴へかけるものである――公益性のあるものである、と主張した。ところが、野嵜の批判を受けて、徳保氏は自分の行爲が、實は個人的な動機に基くものである、と述べた。となると、嘘を吐いて徳保氏は自分の個人的な行爲を公益性のある批評に見せかけ、じっぽ氏に謝罪させた、と云ふ事になる。これでは、誰が何う見ても、じっぽ氏が被害者であり、徳保氏こそが加害者である。
私がじっぽさんの発言に見た問題は、じっぽさん特有の問題ではありませんでした。じっぽさんはきっかけであり、ひとつの具体例です。本旨は一般論だから、対象者は不特定多数。個人的動機から不特定多数に向けて情報発信することに矛盾はない。嘘を吐い
てはいません。
刺される
は本当に文字通りでない意味で使ったのだけれど。ヤクザが話に登場するからややこしくなったんだと思う。「いつか刺されるよ」という言葉自体がじっぽさんを「刺す」ものだったから、さらに混乱を招いた。銀座ママだけを話題にすればよかった。
どうも徳保氏は、「正しい」と云ふ事を變な風に勘違ひしてゐて、「絶對の探究」で主人公が探し求める「絶對」なる物質のやうなものを索めようとしてゐるのではないか、或は、「絶對の正義」を體現して見せる人物の出現を待望してゐるのではないか――私にはさう見える。そして、そのやうな嚴然たる存在が見出せないから、徳保氏は相對的な正義を、自分の追ひ求める「絶對の正義」の影や贋物のやうに看做して、輕侮してしまつてゐるのではないか。
だが、「正しい」事――正義なんて相對的なものだよ。相對的で十分な代物だ。正義の體系は、一つの絶對的な假説の上に成立つ虚構的な體系に過ぎない。そして、數學だの科學だのにしても、その程度の體系に過ぎない。が、その體系化をどの學問も徹底的に推進めようとしてゐる。それを無意味と徳保氏は看做すかも知れないが、私はさうは思はない。そもそもの現代の西歐學問は、デカルトの「我想ふ故に我あり」の一つの假説を「絶對の假説」とし、それを基盤にして成立してゐる。さう云ふ西歐の學問を受容れた我々日本人は、まづはその「絶對の假説」から眞似する必要がある。西歐の學問は既にデカルト的な宇宙觀をも克服しようとしてゐると言ふ人があるけれども、一足飛びに過程を飛ばす事が良い事であるとは思はれない。
また、完全な人間等と云ふものは存在しない。人間は人間である時點で不完全である。それは徳保氏自身が重々承知してゐる筈の事である。が、徳保氏は、正義を實踐する人間と、人間が實踐する正義とを區別出來ない。だから、人間の態度が自分の御眼鏡に適はない時には、その人間の實踐してゐた正義が崩れてしまつたかのやうに思ひ込んでしまふ。しかし、人間なんて不完全なものだし、人間が信ずる正義に基いて完璧に實踐をする事も常に可能である訣ではない。その程度の事實は認識しておいて良いだらう。そして、日本人にはその事實だけが目に見える事であり信頼に足る事であるが、西歐の連中は目に見えないイデアをも信ずるらしい、と云ふ事は氣に留めておいて良い。そして、さう云ふ彼我の違ひを意識してゐれば、彼(西歐)の連中が彼の立場で如何に振舞ふものかも想像出來るし、そこではじめて日本人の限界を越えて西歐人つぽい振舞ひも出來るやうになる。そして、日本人の持たない嚴密な思考も或程度まで眞似出來るやうになる――のだが、この邊の文章の理窟について少し考へると、鷄が先か卵が先かの問題と同樣の問題を抱へてゐる事がわかる。だから此處で一つの飛躍を必要とする事を野嵜が主張してゐる事は意識して貰つておいて構はない。
少なくとも私に関する部分について、その通りだ、といっても構わない。
HTMLとスタイルシートによる最新Webサイト作成術が増刷されました! 最近、書店で見かけなくなってしまって、Amazon だけで売れたってダメってことなのかな……と残念に思っていたところでした。最近、いい感じの入門書が増えてきていますけれども、やっぱり現時点で私の知る限り最高の入門書はこれ。絶対のお勧めです。これから Web サイトを作ろうという方、HTML と CSS を1からお勉強したい方には、本書の検討を強く強くお勧めします。Amazon のレビューでは私以外の5人も満点をつけています。
- こんな本は絶対に読まない!
- 「ヤクザに学ぶ交渉術」
- 「銀座ママが教える…」
僕はこういう本が売れていて、ヤクザの真似をしてまで交渉を成功させたい人がたくさんいる、という現実に、反吐が出そうになるのです。
そんな恥ずかしいことに魂売るなよ、とか思ってしまう。
あと、そんなに偉いのか銀座ママって…
職業は医師ですと明かしている人が、そうやってあからさまな職業差別を書いていると、いつか刺されるんじゃないですかね。ところで、新米医師よりは銀座ママの方がステータスが高いと思います、私は。
あと、「ヤクザなんかに学ぶことは何もない」とか思っていたり、ましてやそれを公言しちゃうような人は、なんだか危なっかしいような気がします。私は自分の医者には謙虚であってほしいと願う。なんでも素直に受け入れてしまうようでは困るけれど、「とりあえず、読んでみる」という姿勢を持てない頑なさも不幸の源。ご立派な信念ですね、なんて書くと嫌味が過ぎるかもしれないけれど。
刺される
というのは、文字通りの意味ではありません。だから、他人に迷惑をかけて口に糊している集団に対して、どうしてネット上でまで「一身の安全」を考えて、媚を売らなくてはならないのでしょうか?
といわれても困ります。そんな主張はしていませんから。ちなみに危なっかしい
も同様。身の危険ではなく、つまらないところで評判を落とす、という意味で使っているのです。
銀座ママが偉くないならじっぽさんだって偉くない。偉くなければ人に教えられないならば、じっぽさんのエッセイは何なんでしょうか。「教える」と「伝える」は重複部分の多い概念です。私が批判したのは、偉い人だけから学ぶという考え方です。ヤクザは偉くなくても、その交渉術には学ぶべき点があるかもしれない。銀座ママのお話だって同じことです。ヤクザからも何かを学ぼうとする人に対し反吐が出る
とまでいう狭量に、私は傲慢を感じました。
職業に貴賤はないというのはお題目で、実際には親を泣かせるような職業はたくさんあります。逆に周囲を喜ばせるような職業もある。医者は基本的に社会的地位の高い職業とされています。そうした人が他人を見下すようなことをいうと、ふつうよりもたくさん怒る人が出てきます。怒る人が正しいかどうかは別として、不用意に人を怒らせるのはどうかと思います。
これは余談ですが、じっぽさんがどう考えるかは別として、日本では一般に暴力団組員を無職とは呼称しません。また抗争など組の活動で民間人に被害が出たとき、組長が使用者責任を問われた裁判があります。私の知るケースでは和解による事実上の賠償金支払いとなりました。そもそも暴力団は非合法組織ですから、本来なら原告敗訴です。ヤクザも職業だという考え方が、裁判に影響したのです。末端の構成員は貧乏なので、使用者責任を問えなければ賠償金は取れないのが現実です。
以下、順不同でいくつか。
みっともないとしても、誤解が一人歩きするよりはいい。
反吐が出るといったからです。実際の内容はともかく、「とりあえず、読んでみる」くらいはいいだろうと思い、意見したのです。
「Doctor's Ink」が「教えるための文章」でない件ですが、私は
「教える」と「伝える」は重複部分の多い概念です。と書いています。何も伝えずに教えられますか。何も教えずに伝えられますか。
自分の「正しさ」を証明するのに、他人を踏み台にするのはよくない、とじっぽさんは仰る。ではまず、自説を主張するためにヤクザ交渉本の読者への批判を
踏み台にしたことを反省されるとよいでしょう。そして、間違いと対比させずに正しいことを説明できるのか、よくお考えになるといい。自分が間違いの実例に挙げられたとたんに、
他人を踏み台にするな、と主張されるのは虫が良すぎます。
再開したアドバイスの4件目。
FF の攻略情報とファン同士の交流を中核に据えた、典型的な中堅サイトです。リニューアルしたばかりなので、あまりアレコレいってがっかりさせたくないのですが、大手になれない理由はよくわかりました。パッと見は悪くないのですが、根本的なサイトの構成というか、コンセプトに難があるのです。そのあたりはアドバイスの中で触れることとしまして……。
管理人の SHURA さんは1988年8月20日生まれの、って、わ、若い。高知県在住、高知商業高等学校の情報システム科1年生。好きな飲み物は氷結……あれれ、それはお酒なんじゃありませんか、お兄さん。
世界には愛が足りないと思っている SHURA さんが、今一番行きたいところは愛知県なのだとか。そっかー、高知の高校生は愛知県にあこがれているのかー。でも、トヨタ自動車は数学の苦手な社員はあんまりほしがらないと思うので、嫌いでもいいから数学は頑張ってください。最近ひそかに興味を持っているというお勉強、今すぐとはいわないけれど、眺めているだけでなくてそのうちには実践も、ね。
まあ、しばらくは弓道三昧なんでしょうね。全国制覇を目指して頑張ってください。
で、私がずっこけたのが、次の発言。
- 【好きなゲーム】
- ゲームやんねぇ〜。
そうですか、ゲームやらないんですか。FF ってゲームじゃなかったっけ? 最近の高校生は何でもアリですね。あ、そうか、悪の限りを尽くすのは中学生じゃなくて高校生だったんですね。
自分のサイトの来客数は500ぐらいですが、なかなか毎日1000ぐらいいきません。そこで自分の目で見るより他の人から見たほうがいいと思いここに書き込みました。辛口OKなのでいけないところ色々いってください。よろしくお願いします。
さて、またもやアクセス向上のアドバイスがほしいというご依頼です。これまでのケースと異なり、今回はやることをきちんとやれば実現できない夢ではありません。
「FF情報部」はその名の通り情報系サイトです。この手のサイトは、きちんと情報を出せば、その内容に応じた需要がついてきます。目標とすべき存在は書店にあります。FFCC(ファイナルファンタジークリスタルクロニクル:任天堂ゲームキューブ対応ソフトとして発売されたFFの新作)の攻略情報はファイナルファンタジー・クリスタルクロニクルワールドアルティマニアが完璧で、所詮、ネット上でボランタリーに製作されている攻略サイトは、その劣化コピーに過ぎません。
ゲーム攻略サイトの「上がり」は Yahoo 登録です。アルティマニアはベストセラーリストに名を連ねたこともあるヒット作ですから、1万冊以上売れたろうと推察します。この傑作と同等の内容を無料で公開すれば、当然、相当の人気となりますし、Yahoo にも掲載されるでしょう。FFCC クラスの人気タイトルの攻略サイトであれば、これから Yahoo に登録されても、当面は1日1000人以上の訪問客を計算できます。
FF の攻略サイトといえば、トップクラスは1日1万人以上が閲覧する頂点が高いジャンルです。それでいて、裾野はそれほど広くありません。新規参入の敷居が高いのです。SHURA さんは、苦難を乗り越え第一段階をクリアされました。しかしこの先もっと険しい道程となることを知らねばなりません。
創作系コンテンツを中心に据えたサイトがつらいのは、どうすれば確実に人気が出るのか見当がつかないことです。情報系サイトと異なり、目標というか、あるべき姿が不明瞭なのです。だから、アクセスアップの方程式が発見できません。1からわかるおもしろ日記書き方講座のような試みがなかなかうまくいかないのも当然です。
「金持ちと貧乏人はココが違う」といった本と同じで、多くの基準を満たしても金持ちになれない人が大半なのだし、逆に全ての基準を満たす金持ちもほとんどいないわけです。いわゆるテキストサイトとか小説サイトなど、創作系サイトに「こうすればうまくいく」なんて処方箋を出すのは、まず不可能です。私はたしかに力不足ですが、そうでなくたって、「もっと文章に気をつければ必ず人気は出る」などと安請合いするのはいかがなものか。プロだって、いや、むしろプロこそ、そんな保証はできないと知っているはずだからです。
私は日記サイトと小説サイトに明確なアクセス向上の方策を示すことができませんでしたが、今回はいろいろ助言できます。もちろん、楽で確実な方法は存在しません。甘いことを書くつもりはありません。ただ、何をすればいいかはハッキリしているということです。
需要のない Web サイトが人気を集めることはありえません。もちろん、大手サイトが何の脈絡もなしにリンクすれば、内容と無関係な一過性の人気が生じるのは事実です。しかしそれは、「需要」の決定因子が外部にも存在すると考えれば説明がつきます。
「そんなことをいったら、アクセスアップなんて簡単じゃないか」と考えるのは早合点です。内容のない Web サイトが大手サイトの管理人に「リンクしてください」と頼んだって、ふつうは無視されます。逆に内容のある Web サイトであれば、関連するジャンルの大手サイトには比較的高い確率でリンクしてもらえることでしょう(相互リンクなどの餌は必要)。外部要因による「需要」を需要の一種と認めても、内容が大事であることに変わりはありません。
さて、FF の情報として最も需要があるのは何でしょうか?
ざっといって、この3項目ということになります。このうち、圧倒的に需要が大きいのが攻略情報です。実際、FF 関連の Web サイトで圧倒的に人気があるのが攻略系のサイトです。交流中心でたくさん掲示板を集めているところもありますが、狙って成功するには厳しいですね。2ch の FF 板などを例外とすれば、頂点も低いといっていい。二次創作はもっと厳しくて、アクセス狙いで手を出すような分野ではありません。
とはいえ、大手サイトはしばしばポータル化して、何でもありの構成となります。たしかに、情報系サイトは一定のレベルに達すると更新する内容が尽きますから、動的コンテンツとしての掲示板などを欲する要素が存在します。しかし「FF情報部」は攻略情報が未完成なのに交流や二時創作まで扱ってしまっているわけで、ここはちょっと考えどころでしょう。
とにかく、大切なのは攻略情報です。Web サイトの構成は、攻略情報を中心に考えていかねばなりません。交流系のコンテンツは、攻略情報目当てに集まった人々へのサービスに過ぎない、と割り切った方が位置付けが明確になり扱いやすくなります。
攻略情報を中心に現在の構成をチェックしていくと、問題点は明らかです。
3項目挙げましたが、いずれも、大きな問題の1側面です。つまり、いずれかひとつの問題をきちんと解決していけば、同時に他の問題も解消されるというわけ。では、頑張っていきましょう。
お客さんは攻略情報を求めている、と私は書きました。ここで気をつけなければいけないのは、お客さんは決して「FF の攻略情報」を探しているわけではない、ということです。交流目的のお客さんだって同じです。「FF について語りたい」人は必ずしも多くない。
「FF情報部」というサイトなのに、FF の情報は求められていない……って、それどういうこと? と混乱してしまった方、ここは重要ですから、よく考えてください。
……。
よろしいですか、お客さんが求めているのは、あくまでも「FFCC の攻略情報」なのです。「FF の攻略情報」ではない。交流目的の方だって同じですよ。「FFCC で遊んでみて、思ったこと、感じたこと」を発言したいのだし、そういった話題で交流していきたいのです。「FF情報部」の訪問客は、「FFCC は知らないけど、FF3 のラストダンジョンはものすごく長大だったよねえ」なんて旧世代の繰言には興味ないでしょう。
ですから、機能・内容でコンテンツを整理する縦割の構成ではダメなんです。ゲームタイトル毎に攻略情報と掲示板と二次創作をまとめていく横割の構成とすべきです。成功している Web サイトは、ほぼ全て横割になっています。
私なら、サイトの構成はこんな感じにします。
/ 総目次 /ffcc/ FFCC 目次 /ffcc/data/ FFCC 攻略情報 /ffcc/bbs/ FFCC 交流コンテンツ /ff12/ FF12 目次 /ff12/data/ FF12 攻略情報 /ff12/bbs/ FF12 交流コンテンツ /etc/ その他いろいろ
そして、総目次は思い切ってシンプルにしてしまいます。
逆に、サイトマップを総目次と一体化させてしまう手もあります。ゲームの攻略情報は、下手に作るとやたらと目次の階層が深くなってしまいます。並列表示するリンクの数を初心者にも見やすい数に絞ろうとした結果なのですが、成功例は多くありません。大手サイトの大半がそうしているように、1ページにたくさんのリンクを詰め込む方が支持を得やすいのです。攻略情報サイトは何度も繰り返し利用されるため、常連客に便利なように作った方がアクセス増に結びつきやすいのでしょう。
ではなぜ総目次の改善案としてシンプルなものを提案したかというと、総目次ではなく各ゲームタイトルの攻略目次をブックマークしてもらうことを想定しているからです。FFCC は GC のソフト、FF12 は PS2 のソフトですから、大半の訪問者は片方の攻略記事だけに用があるはずです。それなのに、全員に総目次をブックマークしてもらうのは非効率です。カウンターは各タイトルの攻略記事目次に設置し、総目次はタイトル選択に的を絞ろうというわけです。
まあそのあたりの選択はどちらでもよいのであって、重要なのは横割の構成を採用するということです。
現状を見て回った際、気になったことがいくつかあります。あらかじめ申し上げておきますが、これらの問題点を修正してもアクセス向上は期待できません。
よそのアクセス向上指南サイトでは、「こういった欠点のあるサイトはお客さんが減ってしまいます!!」なんていっていますけれども、それはウソです。この程度のことで怒って二度と訪問してくれなくなるような閲覧者は、もともとそのサイトに大きな価値を見出していません。だから、欠点を修正しても相変わらず常連客にはなってくれません。「けっこういいんじゃない?」と誉めはしても、それっきり再訪してくれないわけです。
アクセス向上の鉄則は、キズを修正するのではなく、圧倒的な需要を生み出すことです。需要さえあれば、相当程度までの欠点は大目に見てもらえます。「わかりやすい欠点」は、アクセス向上を妨げる要因として安易に多用されているきらいがあります。よく注意しなければなりません。
攻略情報を中心としたサイト構成へ再編成し、情報の充実に努めるならば、需要は必ず増えます。アルティマニアの半分くらいの情報を公開すれば、今からでも Yahoo に登録できるでしょう。そうなってしまえば、多少のリンク切れはアクセス数に大きな影響を及ぼしません。Yahoo サーファーはリンク切れを嫌うそうですが、しかしサーファーは、全てのページはもちろん、すべてのリンクなどチェックしたりしません。主要部分がきちんとしていればいいわけです。実際、Yahoo 登録サイトにもリンク切れはいくらでも見つかります。
それでもやはり閲覧者が不愉快になるのは事実ですから、改善を望みたいところです。ついでにもう1点。
リンク切れよりは罪が軽いのですが、やはりナビゲーションの不備に類する事例といえます。「戻る」というリンクは、多くのサイトで採用されているものですから、ここで今更「戻る」否定論をぶち上げるつもりはありません。しかし、「戻る」には「戻る」なりの標準的なやり方があるのです。それはズバリ、「1階層だけ戻る」これです。FFCC の攻略情報一覧から個別の情報ページへ移動できるわけです。個別の情報ページに用意されている「戻る」リンクに期待されるのは、攻略目次へ「戻る」ことなのです。サイトの表紙へ戻ってしまってはいけません。
とはいえ、「トップへ戻る」と書かれているじゃないか、という反論はアリです。ただ、ふつうの閲覧者が、いちいち何の役に立たないサイトのトップなんかへ戻ってどうするのか、ということは考えないといけないでしょう。「トップへ戻る」リンクを用意する余裕があるなら、「攻略目次へ戻る」リンクがないのは優先順位から考えるとおかしいわけです。
ゲーム情報サイトの「あがり」は Yahoo 登録なのですが、当然、頂点を巡る戦いは生易しいものではありません。
まず、FF 総合サイトとしての登録は諦めてください。先達は FF シリーズを4作以上完全攻略しています。FFCC の攻略情報しかない現状では、とてもじゃないけど FF 総合には手が出ません。次に FFCC ジャンルですが、後発サイトが登録される条件は、既登録サイトより明らかに優れた情報を有することです。現状では無理ですね。FFCC の攻略サイトとして体裁を整えても、それだけでは登録が許可されないでしょう。
全ダンジョンのマップを図解するとか、そういったわかりやすいアドバンテージを用意しないとつらいでしょう。しかし、そのために必要な手間暇は並大抵ではありません。だから Yahoo 登録サイトは少なく、栄光の頂点なのです。中にはヘンなサイトも登録されているのですが、実力がないのに登録されるのは奇跡であって、それを真似しようとしてもまず不可能です。運も実力の内と考えて、悔しい気持ちを抑えてください。
Yahoo 登録を目指して頑張っていくと、結果的に登録の成功・不成功に関わらずアクセスは伸びます。Yahoo への挑戦は無駄になりません。だから、Yahoo 対策には安心して取り組んでほしいと思います。
はい、というわけで長々と解説してきたわけですけれども、いかがだったでしょうか。今回、アドバイスのために Yahoo 登録サイトを見て回ったんですけれども、みなさん凄いですね。どこの暇人がこんなことやっているんだろう、という印象。膨大なデータをきちんと整理して公開されているんですね。本なら「これも商売ですからねぇ」と納得もできますが、趣味でそれをやってのけてしまう意欲には圧倒されました。ご依頼人の Web サイトもなかなか立派なんですね。
それから立ち読みで済ませた「アルティマニア」ですけれども、最近の攻略本ってここまでやるのか、という感じ。なんというか……昔はこういうのって、マニアしかほしがらないアイテムじゃありませんでしたっけ? 何でもかんでも書いてあって、いいんですかね、それで。