趣味Web 小説 2012-07-21

感想:DQXベータ 1.孤独な旅立ち

感想:DQXベータ 目次
  1. 孤独な旅立ち
  2. 絶望の雪原
  3. 暴虐の荒野
  4. 封印の森
  5. 悲しみの平原
  6. 旅の仲間たち
  7. 子どもは風の子
  8. 雑踏を歩く
  9. A連打
  10. 強者と弱者
  11. なお道険し
  12. 余白

1.

私はドラクエがオンラインゲームになると知って、「今回は無理かな」と思った一人です。それでキャラクターの名前は「ソロゥ」としました。「人付き合いは挨拶程度にして、一人で頑張ろう」という意思表示です。仲間への誘いを断るとき、名前が「ソロゥ」なら理解されやすいだろう、と思いました。

種族と性別は、エルフの女の子にしました。「いくらなんでも自分がこのキャラを演じるのは無理があるだろう」というキャラにして、自分自身でもマルチプレイに壁を作ったわけです。オンラインゲームで見知らぬ人と交流するのが怖かったので、万が一キケンな考えを持っても、「いやいやいや、このキャラだよ? 無理でしょ?」と思いとどまるよう、布石を打ったのでした。

ベータテスターにサーバが開放されるのは、1日3時間だけ(私が参加した頃はそうでした)。私はあまり説明書を読まないプレーヤーですが、サーバーが開くのを待つ間に、さらっと通して読みました。が、いまいち頭に入ってこない。結局よくわからないまま、初めてのDQX体験を迎えることになりました。

2.

山村に現れたソロゥ。周囲をぐるっと見渡すと、他のプレーヤーキャラがパッと出現する様子が見えました。「自分も、こうして根無し草の流浪人としてここに現れたんだな」と理解しました。

「こんにちは!」

ログインから3秒後、近くにいた方から挨拶されました。わわっ、どうしたらいいんだろう。「挨拶ぐらいはしておきたい……」そう思った私は、慌ててソフトキーボードで文字入力を始めましたが、ちまちま文字入力している間に、相手は走り去ってしまいました。(ちなみに正解はよく使うセリフの利用。慣れればコンマ何秒で挨拶できるのですが、初日の私は、この機能の使い方を把握していませんでした。なお、ベータテストの途中から、よく使うセリフの使い方がプレーヤー全員に確実に周知されるようになりました。製品版では私のように戸惑う方はかなり少ないと思います)

動揺が収まった私は、まずは操作とメニューを理解しようと思ってメインメニューと地図メニューをひとつずつ確認しはじめました。すると、チリンチリーンと鈴が鳴る。仲間に誘われたのです。これは断るしかない……。「申し訳ない」と心の中でお詫びをしつつ、誘いを断りました。(なお、ベータテストの途中で仲間への誘いをシャットアウトする「一人プレイ」という状態設定が実装されたので、製品版では「一人で遊びたいのに誘われて心苦しくも断る」という場面は減ると思います)

3.

さて、ソロゥは不思議と最初から100Gを持っているのでした。地図を確認すると、近くに武器屋、防具屋があるようです。ベータテストではスタート地点の山村のシナリオはクリアした状態となっており、次の町まで行かなければ何も始まりません。となれば、「泥棒しない」プレーヤーである私のやることといえば、まずNPCとの会話、その後は装備を整えてフィールドへ飛び出すことの他にありません。

NPCとの会話を終えた私は、迷わず武器屋へ。防具は、後回し。ドラクエ攻略の基本だと思う。

ソロゥの職業は僧侶。スティックを装備すれば攻撃と同時にMPを回復できるという。すごい。ホイミとスティック攻撃を組み合わせれば永久機関の完成ではありませんか。私は「ローリエの小枝」というスティックを買いました。残金は50Gです。「とりあえず、これで行こう」と思いました。

こうして、ソロゥは一人、村を出て旅立つのでした。

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