夏休みの宿題 - 読書感想文の解説サイトについて

解説サイトについて

読書感想文の書き方を解説するウェブサイトは多数あります。Yahoo!ディレクトリに「読書感想文」が存在するくらいです。それぞれ立派な研究成果であり、興味深い内容です。

ただ、いずれも作文が全然書けなくて困っているお子さん、そしてそのようなお子さんに対して作文指導に困っている保護者の方には役に立たない内容です。その点、よく注意していただきたいのです。

あなたにもできる!読書感想文の書き方

著作権フリー感想文なども公開されている、著名なウェブサイトです。

作文の書き方に興味のあるお子さん自身が読むことを前提として書かれており、強く主体性を持って課題に取り組む性格を前提としています。保護者の協力を全く必要としない内容だけでまとめられており、事実上、本当に作文の苦手な子には内容が高度すぎるでしょう。

この解説の難点はひとことアドバイスに端的に現れています。結局、ヒントしかくれないわけです。「あとは自分で考えようね」では、本当に作文が苦手な子は救われません。

私の提案は、「動かない状況を保護者の協力によって力づくで動かす」ものです。親子で30分間、とにかくテーマに沿って会話し、録音記録を作る。構成は気にせず、文字起こしする。これで必ず規定分量を超えた原稿が完成するので、適当に内容を絞って出来上がり。

「よく考えよう」を魔法の言葉にして、あらゆる問題を「よく考えよう」で飛び越えさせようとする方が世の中にはあまりに多い。馬鹿げています。できないものはできない。なぜ作文が書けないのか、その点をごまかした解説は、少なくとも作文が苦手な子には無意味です。

  1. ひとりでは考えることができない
  2. せっかく考えたことをすぐに忘れてしまう
  3. 考えることと書くこととが分離している

この3つの問題を解決しなければ、いくら考えたって答えにはたどりつかないのです。その現実を、子どもを指導する大人は、きちんと見据えなければなりません。

最終的には、「ひとりで考えられる」「複雑で大きな考えを保持できる」「考えながら書くことができる」そうした子どもを育てたい。そのためには、どのような訓練をしたらよいのか。精神論(だけ)ではいけません。教育には、まだまだシステマティックな思考が足りないと思います。

読書感想文の書き方講座

読書が嫌いでなく、読書感想文をとりあえず書くことはできるお子さん向けに書かれた、「よりよい読書感想文の書き方」講座です。のっけから課題図書は無視してよい、といった話から始まっていることからも、それは明らかです。

作文が苦手な子はたいてい本を読んでおりません。したがって、本を全然知らない状態からのスタートとなりますので、「とりあえず課題図書」という意見を最初に提示するべきだと私は考えます。課題図書は感想文が書きやすい本が選ばれており、ページも少な目で、特別な理由がない限り、これを選択しない手はないのです。

書き出し、起承転結、タイトル、いずれも、書ける人の「次の悩み」です。簡単なヒントが述べられており、なるほど参考になるでしょう。ただ、対象層はクラスで上位3分の1に入る作文力をお持ちのお子さんですね。その点は要注意。

こうすれば書ける読書感想文

非常に真っ当な作文講座。塾で授業するなら、私もこのような解説をするはずです。お勧めできます。

ただし、ひとつ注意していただきたいのです。参照すべき文章を読み、メモを作成し、文章の構成を考え、下書きしていく。そんな高度なことが、誰にでもできるわけがない。これは敗北主義でもなんでもなくて、現にできない子がいるのです。それを見て見ぬふりしていいのか。そのような子の指導法について、少なくともウェブに目ぼしい情報がない。それでいいのか。

本当に作文が苦手なお子さんは、このような学校の授業、塾の授業では絶対に救われないのです。お父さん、お母さんしか、お子さんを泥沼から救い出す手段を持っていない。うちの子は、それほどひどくないはず……そういった親のプライドが、どんどん子どもを危機的状況へと追い込んでいくのです。

作文ができないお子さんは、非常に多い。今こそ、目を覚ましてほしいと思うのです。本当に、あなたのお子さんは「サボっているだけ」なのですか? 能力が不足しているために、「サボるしかない」のではありませんか?

読書感想文の書き方書かせ方

「書かせ方」とあるので期待しましたが、結局のところ、「書ける人の書き方」を教えれば「自分で書けるようになるだろう」という内容。

日ごろから、書き慣れているいう状況、書くことに抵抗がないという状況、……こういう基盤の上に立って(=ここができていないと、('_')「読書感想文を書かせるから読書嫌いになる」、)せめて一年に1回は、全身全霊を傾けて読書感想文を書く機会を得(させ)たいものです。

この一文は非常に象徴的ですよね。いかにして「書き慣れているという状況」を作っていくか。ここに非常に問題があるわけです。そこを書いてくれなければ困るのです。端的にいいますと、子どもの自主性に任せていると、いつまで経ってもそんな状況は生まれません。昨今のケータイメール普及だって、あの程度の文字量、内容を前提としているのでありまして。

だいたい、自分自身が日頃、文章なんか書いていないくせに、子どもにだけは書けというから、わけのわからないことになっていく。文章を書くのはつらい、子どもだけに押し付ける問題じゃなくて、親子でともに考え、取り組んでいくべき問題なのだと、そういった認識が出てこないとダメなんですね。

私が保護者にかなりの負担を強いる提案を断固提示するのは、そこまでやらなきゃ状況は一歩も進まないと考えているからです。教育に魔法はないよ。「悩んでいるつもり」のお父さん、お母さんを甘やかしたら、子どもだっていつまでも「サボり続ける」に決まっているのです。

読書感想文は1行読めば書ける!

これはお笑いネタ。上級者向けです。

「話す」ように「書く」ことになまじっか慣れ親しんでいますと、読書感想文を取り巻く窮屈な文化が鬱陶しく感じられます。ふだんからウェブサイトで書評などを書いている高校生が、なぜか読書感想文となると1行も書けずに困惑したりするのもこのパターン。

解決策は2つあり、ひとつは先生のご期待にきちんとお応えする、もうひとつは、開き直って書きたいように書く。このウェブサイトは、開き直りの勧めと解釈することができます。申し訳程度に教師ウケを狙うなら云々とありますが、ジョークと考えるべき。

(2006-08-14)

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