21世紀的な自由工作の難しさ

21世紀において、自由工作の難しさは質的に大きく変化しつつあります。

というか、すっかり変化し終えてしまったのが21世紀だといってもよい。

最近のご家庭には工作道具がない。仮にあっても、電動工具だったりして、危なっかしくて子どもには触らせることができない。強力すぎて子どもの力では制御できないのです。

で、事実上、木工細工はできなくなってしまっています。学校で彫刻等を使わせるだけでも、「怪我したらどうしてくれるんですか!?」という親がいる時代です。クラスに40人もいれば、確率的に1人や2人は怪我するに決まってる。そんなことくらい我慢できないのか。

まあ、仕方ない。

最近のご家庭にはミシンがない。これは電動工具と逆で、まともに縫い物をしようと思ったら、手縫いでちまちまやっていたのでは埒が明かない。ボタンをつけるための針と糸だけでは困るのです。

で、事実上、縫い物もできなくなってしまっています。あーあ。体操服に穴が開いたら新しいのを買う時代だそうですからね。つぎはぎで穴をふさいだりすると、貧乏くさいといっていじめられるかもしれないのだそうな。お宅のような考えで教育している家のお子さんがいじめるんじゃないの?

まあ、仕方ない。

とまあ、こうしていろいろ見ていきますとね、図書館で工作関連の本なんか借り手きても、「うちじゃできないよなー」ばっかりなんですね。そもそも親が何もできない人なんだから、どうしようもない。

強いていえば、紙粘土工作は悪くない。でも馬鹿な親がいて、木・紙・麻糸などで芯を作ることを知らないんだね。いきなり粘土をこねて恐竜なんか作ってしまう。それじゃあ固まるまでに形が崩れちゃうでしょ、っていうんだけど、気付かないんだなあ。そして最重要の問題は、粘土の内部がいつまでも乾かないこと。学校に提出する頃には大きなひび割れができてしまって崩壊寸前。あーあ。

もっとひどい話。学校から返却された工作を母親がポイと捨ててしまった。「だってゴミじゃない」そりゃそうかもしれないけどさ。当然、工作には全然協力的じゃない。ラッカー系塗料でぺたぺたダンボールに着色していたら、「私を殺す気!?」と怒鳴り込んできたり。窓を開けて通気をよくしたって、そりゃ少しはシンナーのにおいがするのは仕方ないじゃない、ねえ。

対策1:市民講座を活用しよう

だいたい、夏休みだからって、ふだんやらないことにいきなり手を出そうというのが間違いなんですね。やっぱりこうしたことは、年間計画で考えた方がいい。

市町村からの広報をていねいに読んでいきますと、いろいろな市民講座が開かれていることに気付かれるでしょう。

毎回きちんと網を張っていますと、ときどき、工作系の講座に出会うことができます。

「伝統の**凧を作ろう」「**団扇づくり」「ガラス細工に挑戦」などなど。

こうした文化事業に熱心な地域にお住まいの方であれば、ぜひ親子でどんどん参加されることを勧めます。あの、釘を刺しておきますけれども、子どもだけを行かせようとするとトラブルになりますよ。怠け者の親の子はやっぱり怠け者なんです。勝手にサボったり、やる気がないので故意犯で寝坊して「起こしてくれなかった」親に責任転嫁したり。

なので絶対に親子で参加しましょう。市民講座に参加するのは大人が多い。子どもだけではやっぱり気後れするのです。

1~2年頑張りますと、6年間分の工作が手許に残ります。準備万端でしかも一流の先生が教えてくれるので、初めての挑戦でもそこそこの完成物にもなります。高い税金もこれで少し許せる。いいことづくめ。

え? 今年の工作について知りたい?

8月第1週くらいまでなら、まだ募集中の講座が見つかります。博物館や大学などでも様々な講習が行われていますので、新聞に折り込まれる広報誌や、市役所のウェブサイトに掲載されている情報などを丹念に探してください。ときどきデパートなどの商業施設でも工作教室が開かれますので、広告にも目を光らせるとよいでしょう。

事前申込が不要で、当日の先着20名などとなっている講座も時々見つかりますから、古いチラシをひっくり返して探してみる価値もありますよ。

対策2:手芸品を作る

主婦向けの手芸講座(通信教育)に取り組むのもよい方法です。今からでも間に合うことがあります。

1年くらいかけて1コースきちんと頑張れば、小学校6年間分くらいの提出作品は揃うでしょう。小学生には無理じゃないかと思われるかもしれませんが、保護者の方がきちんとついて一緒に作業を進めていけば、案外、これは楽しいものです。

もちろん、子ども任せにしてはいけません。テキストに使われている漢字が読めないとか、そういったつまらないことでやる気をなくして放り出す結果となることは目に見えています。ですから、子どもの興味だけでなく、指導する保護者の関心も満たす講座を選択することが大切です。

ところで、なぜ手芸講座かといえば、基本的に派手な道具や危険な作業を必要としないからです。人形作りにせよ何にせよ、概ね作業はテーブルの上で完結します。

(2006-08-14)