子どもは勉強が嫌い

当サイトは夏休みの宿題に取り組む本人ではなく、保護者の方に向けて書かれています。もちろん、宿題をこなすコツに興味のあるまじめな小学生、中学生にも役立つ内容ですが、基本的に子ども向けではないことに注意してください。

なぜ、子どもではなく、保護者に向けて「夏休みの宿題」の取り組み方を解説するのか? それは、子どもは勉強が嫌いだからです。昔からそうでした。そして、保護者は子どもに輪をかけて勉強が嫌いです。「大人はいろいろ大変なのよ」を言い訳にして、勉強しないことを正当化します。

断言していい。親が勉強を嫌だと思っている8割くらい、子どもだって勉強が嫌なのです。

たしかに大人から見ると、子どもは勉強が好きなように見えます。けれどもそれは「自分と比較すれば」の話に過ぎず、やっぱり子どもは勉強なんてしたくないと思っています。大人はそのことをまず、知らねばなりません。

大人ができないことは子どももできない

自分の子どもは頭がいい、と思っている親がたくさんいます。大間違いです。

断言していい。子どもは親より賢くはならない、と考えるべきです。高校生以上ならいざ知らず、小学生、中学生の子どもは、親より知識・思考力の点で劣ります。現実をきちんと見なければいけない。

したがって、親が飽き飽きするような計算問題に取り組めばは、子どもも飽き飽きします。あくびが止まらないのは、やる気の有無といった問題ではない。子どもの忍耐力は親に劣ります。親が1日3ページも勉強を進められないなら、子どもはその半分しかお勉強できません。

稀に、本当に親よりお勉強のできる子がいます。忍耐力などに優れる子もいます。しかし、そのような子はその他のいくつかの点で、決定的に親に劣るものです。そう考えて、まず間違いない。

また、小学生、中学生の段階で知力で親に勝ってしまうことは、しばしば不幸です。性格が捻じ曲がることも珍しくない。子どもと一緒に勉強してみると、子どものあまりの愚かさに頭を抱える方が多いでしょうが、とくに心配する必要ありません。頭の出来がいまひとつなのに勉強もサボってきたのだから、お勉強が得意だったらむしろおかしい。

「大人ができないことは子どももできない」のです。こどもに夏休みの宿題をやらせるためには、前提条件として、親にその能力があることが必要です。まずそのことを知らねばなりません。

大人たちこそ勉強しなければならない

多くの親は、子どもに夏休みの宿題をやらせるために、一体何をしているでしょうか?

私の知る限り、8割以上の親は、ただ子どもを叱るだけです。「今日の分の宿題はやったの? ダメじゃないの、サボっちゃ。サボったらどんどん苦しくなるんだからね」最後には脅しまで飛び出す。

翻って、自分の生活はどうか。少なからぬ親は、惰性で生きています。仕事して、疲れて、適当に遊んで、テレビを見て寝る。お勉強はどこに? そう、どこにもない。

たまにお勉強しているかのように見えるのは、ただの趣味。あるいは自分が好きで取り組んでいるテーマ。子どものように、自分の興味と関係なく外から与えられた課題に取り組むために苦労されている方はほとんど見当たらない。それでいいのなら、多くの子どもは体育や音楽や図画工作ばかりやっていればいい。読書好きな子どもは本を読んでいればオッケーということになります。

「まず隗より始めよ」という。子どもに夏休みの宿題をやらせたいなら、まず大人たちこそ、勉強しなければなりません。

夏休みの宿題なんて、嫌に決まっている、という基本認識が必要です。宿題なんかに本当の意味で「自主的に取り組む」ような小学生、中学生がそうそういるわけがないのであって、自分の子どもがその珍しい一人でないのは、驚くべきことではない。

当サイトは何の役に立つか?

当サイト「夏休みの宿題」は、子どもと一緒に宿題に取り組む保護者の方のために役立つ情報を提示します。

ただし、子どもにどう教えるか、は示しません。そうではなくて、保護者自身が夏休みの宿題を解く際に助けとなる「考え方のコツ」や「さまざまな作例」を示します(その予定です)。

子どもは口先だけの大人を見抜きます。しかし彼らは心優しいから、面と向かって徹底的に大人を馬鹿にしたりはしないことが多い。とくに親に対しては、一定の配慮をするものです。大人は、そのことを知らねばなりません。

当然、私のアドバイスは子どもが読んでも役に立ちます。けれども、「これを読んでおきなさいよ」といって子どもだけに読ませようとする親は、手抜きをしたなりの成果しか得られないであろうことを予言して、この長い巻頭言を閉じます。

(2006-08-14)