正義とは何だろうか?ジョン・ロールズによれば、誰も自分の年齢、性別、人種、知性、強さ、社会的地位、家族の富、宗教、そして人生の目的さえも知らない状態の「無知のヴェール」の背後で合意された原理なら、どのようなものでも正義の原理であるという。もし私たちが自分自身についての特定の事実を知らなければ、私たちは他の人に対して自分が不利になるような社会のルールを提案することはないからだ。それゆえに、ロールズによれば、私たちが無知のヴェールの背後で合意した原理は公平で公正なのだ。
ロールズは正しいだろうか?
- あなたの家を訪ねてきた男が、割引料金で新聞を購読するように勧誘するとする。あなたは彼の売っている新聞が特に好きなわけではないが、近所の人から、新聞購読を断ると、その男は腹いせにあなたの郵便物を盗むのを常としていると聞いたことがあった。嫌々ながらも、あなたは割引料金で新聞を購読することに合意する。この契約は自発的なものか? これは公平か?
- 白人だからという理由だけでは、誰も白人に有利になる規則を提案できるはずがないということに同意するか? あるいは、貴族だからという理由だけでは、誰も貴族に有利になる規則を提案することができるはずはないことに同意するか?
- 社会のためのルールを提案するときに、自分の宗教的信仰や、人生の目的を関連させることができるべきだと思うか? そのような重要なことを、自分が何者であるか、どのような目的や信念を持っているのかを知らずに決めることは可能か?
今回のディスカッションガイドは、すべてLecture14に関する内容となっている。
今回はメモ書き程度の内容です。
あなたの家を訪ねてきた男が、割引料金で新聞を購読するように勧誘するとする。あなたは彼の売っている新聞が特に好きなわけではないが、近所の人から、新聞購読を断ると、その男は腹いせにあなたの郵便物を盗むのを常としていると聞いたことがあった。嫌々ながらも、あなたは割引料金で新聞を購読することに合意する。この契約は自発的なものか? これは公平か?
近所の人の話の信憑性次第かな。少なくとも、法的に新聞販売員を罪に問うことはできないね。濡れ衣の可能性だってあるし。勝手に怖がって勝手に契約しているのだから、自発的な契約であって、お互いの立場は公平なものだといってよいと思う。
白人だからという理由だけでは、誰も白人に有利になる規則を提案できるはずがないということに同意するか? あるいは、貴族だからという理由だけでは、誰も貴族に有利になる規則を提案することができるはずはないことに同意するか?
この問いの意味がわからない。
素朴に考えると、「同意しない」。理由なきイジメを何度も見てきたので。何の根拠もなく、特定の人物が自らを有利にする提案をし、大勢がそれに賛同する様子を、これまでにどれほど目にしてきただろうか。
社会のためのルールを提案するときに、自分の宗教的信仰や、人生の目的を関連させることができるべきだと思うか? そのような重要なことを、自分が何者であるか、どのような目的や信念を持っているのかを知らずに決めることは可能か?
まず前半。この論点について、私はロールズに与して、サンデル教授らの議論には賛同しない。社会制度は、個人の自由な選択を保障するものがいい。特定の信仰や美徳を推奨するものであってほしくはない。
続いて後半。不可能だと思う。でも、前述の通り、社会制度に特定の信仰などを組み込んでほしくないので、不可能で問題ない。